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5月7日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドルが上昇-FRB議長が米経済は着実に成長と指摘

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが主要通貨のバスケットに対 し半年ぶり安値から上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン 議長が米経済の成長加速見通しを示したことが背景にある。

ユーロは7週ぶり高値付近から下落。市場では、欧州中央銀行 (ECB)は8日の決定会合で追加緩和を見送ると見込まれている。イ エレン議長はこの日の議会証言で、経済指標は4-6月(第2四半期) の「着実な成長」を示しており、年内は成長加速が見込まれると指摘し た。ニュージーランド(NZ)ドルは主要16通貨全てに対して値下が り。NZ準備銀行(中銀)のウィーラー総裁が、ファンダメンタルズ悪 化への対応がうまくいかなかった場合は自国通貨の売り介入を検討する 可能性があると述べたことに反応した。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%上昇 の1003.50。前日は1002.02と、昨年10月29日以来の低水準に下げた。

ユーロは対ドルで0.1%安の1ユーロ=1.3910ドル。前日は1.3951 ドルと、3月13日以来の高値に上昇した。ユーロはこの日対円でほぼ変 わらずの1ユーロ=141円75銭。ドルは対円で0.2%上げて1ドル=101 円90銭。一時は3週間ぶり安値を付けた。

イエレン議長証言

ブラジル・レアルは主要通貨中で最大の上昇。イエレン議長が米経 済には引き続き刺激策が必要だとの認識を明確に示したことで、新興市 場資産の需要が継続するとの見方が広がった。

レアルは0.6%高の1ドル=2.2167レアル。

イエレン議長はこの日、上下両院経済合同委員会で証言。あす8日 は上院予算委員会で証言する。

議長は「高レベルの金融緩和策が引き続き正当化される」と述べ た。その理由として、「職を望む多くの米国民はなお失業状態にあり、 インフレ率が当局の目標である2%を下回っている」と指摘した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は4月30日の声明で、資産購入 プログラムが終了した後も「相当な期間」、フェデラルファンド (FF)金利誘導目標を現在のレンジで据え置く方針を示している。

みずほ銀行のストラテジスト、シレーン・ハラーリ氏(ニューヨー ク在勤)は「金融当局は現時点では引き続き、利上げや金融政策変更と いう点でコミットしていない」とし、「イエレン議長はその点を非常に 明確に伝えている」と続けた。

NZドル

NZドルは米ドルに対し、前日付けたほぼ3年ぶりの高値付近から 下落した。

ニュージーランド準備銀行のウィーラー総裁は講演で「輸出価格の 継続的な下落などファンダメンタルズ悪化の中でNZドルが高止まりす るなら、準備銀行が自国通貨売りのため市場に介入することがより適切 になろう」と述べた。

NZドルは0.9%安の1NZ=0.8661米ドル。前日は0.8780米ドル と、11年8月以来の高値に上げた。

原題:Dollar Rises From Six-Month Low as Yellen Cites Solid Growth(抜粋)

◎米国株:S&P500種反発、米緩和期待で-インターネット株は続落

米株式市場ではS&P500種株価指数が反発。米金融当局の景気支 援が継続されるとの期待が広がった。一方、ヤフーやグルーポンを中心 にインターネット銘柄への売りは続いた。

ゲームソフトのエレクトロニック・アーツ(EA)は21%急伸。予 想を上回る四半期決算が好感された。ダウ・インターネット総合指数 は1.9%下げ、昨年10月以来の水準。クーポン共同購入サイトを運営す るグルーポンは急落。決算の会社見通しが一部アナリストの予想を下回 った。アリババ・グループ・ホールディングが米国での新規株式公開 (IPO)を申請したことから、ヤフーも大幅下落。

S&P500種は10.49ポイント(0.6%)上昇の1878.21。一時は50日 移動平均を割り込む場面もあった。ナスダック総合指数は0.3%下 落。1.5%安から下げ幅を縮めた。ダウ工業株30種平均は117.52ドル (0.7%)高の16518.54ドル。

ABCファンズ(トロント)のファンドマネジャー、アーウィン・ マイケル氏は「米国市場の底堅さには目を見張るものがある」と語る。 「経済はゆっくりだが確実に改善していることが明確になっている。米 金融当局が何をしようが、あるいは何もしないとしても、乗っている船 を誰も揺らしていないことは喜ばしい。ハイテク株に悩む投資家は多い だろう。道のりはまっすぐではなく、この先もいくらか混乱は予想され る」と述べた。

一部に過大評価、バブルは否定

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、インフレや雇 用の指標は依然として金融当局の目標から程遠い状況にあるとし、当局 は経済成長押し上げに向け支援を継続する必要があるとの認識を示し た。

議長は7日、上下両院経済合同委員会で証言。「高レベルの金融緩 和策が引き続き正当化される」と述べた。株式市場では一部に過大評価 の兆候はあるものの、市場全体ではバブルの醸成はみられないと述べ た。

前日のダウ・インターネット総合指数はツイッターの18%急落に押 し下げられ、3%下げていた。この日はグルーポンが21%急落。4-6 月(第2四半期)売上高の会社見通しは7億2500万ドルから7億7500万 ドル。アナリスト見通しは7億5440万ドルだった。調整後ベースの1株 当たり利益見通しはアナリスト予想に届かなかった。

ツイッターはこの日、3.7%下げて30.66ドル。

ヤフーは6.6%安。アリババは6日に米国でのIPOを申請。アリ ババとの取り決めにより、同社株式22.6%を保有するヤフーは持ち株の 一部を売却しなくてはならない。

容赦ないシフト

スタイフェル・ニコラウスのファンドマネジャー、チャド・モーガ ンランダー氏(ニュージャージー州フロラムパーク)は電話取材に対 し、「成長・モメンタム重視の投資からバリューに基づいた投資へと、 資金の容赦ないシフトが進行中だ」と指摘。「モメンタム銘柄はとんで もないレベルに過大評価されているものの、市場全体に目を向ければ価 格は適正だ。モメンタムが変化すれば投資家は神経質になる」と述べ た。

この日はS&P500種採用銘柄の約22社が四半期決算を発表。ブル ームバーグがまとめたデータによれば、発表済みの423社の決算のう ち、利益が予想を上回ったのは75%。売上高が予想を上回ったのは52% だった。

USAAインベストメンツの株式リサーチディレクター、ジョン・ クバンタス氏(テキサス州サンアントニオ在勤)は電話インタビュー で、「決算シーズンはなかなか好調だった」と振り返る。「いわゆるモ メンタム銘柄を除けば、株価はそれほど過大評価されていない。まっと うな成長が見込まれる非常に優良な企業はまだ複数ある」と述べた。

原題:S&P 500 Advances as Fed Optimism Overshadows Internet Declines(抜粋)

◎米国債:利回り曲線がスティープ化、FRB議長が緩和継続を示唆

米国債市場では利回り曲線がスティープ化した。米連邦準備制度理 事会(FRB)のイエレン議長が「高レベルの金融緩和策が引き続き正 当化される」と発言したため、利上げ時期が早まるとの見通しが弱まっ た。

5年債と30年債の利回り差は約1.75ポイントに拡大した。緩やかな 成長を背景に、当局は利上げが来年になるとの見通しを維持するとみら れている。10年債入札(発行額240億ドル)後、同年債はほぼ変わら ず。8日には160億ドル相当の30年債入札が実施される。

GMPセキュリティーズの債券戦略ディレクター、エイドリアン・ ミラー氏は「イエレン議長は緩和に対する当局の姿勢をあらためて表明 できたほか、時間枠を示すのを免れた。翌日に30年債の入札を控えてい ることもあり、利回り曲線はスティープ化した」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、5年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の1.65%。一時は1.63%と、4月17日以来の低水準を 付けた。同年債(表面利率1.625%、2019年4月償還)価格は1/8上昇 の99 7/8。

30年債利回りは2bp上昇の3.40%。10年債利回りは2.59%。

利回り差

5年債と30年債の利回り差は2日に1.68ポイントと、2009年以来で 最小になった後、拡大傾向にある。

期間が長めの国債はインフレ見通しに左右されやすく、期間が短め の国債は政策金利の影響を受ける。

10年債入札の最高落札利回りは2.612%と、6月以来の低水準。入 札直前の市場予想は2.613%だった。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.63倍と、前回の2.76倍を下 回った。過去10回の平均は2.67倍。

グッゲンハイム・セキュリティーズ(ニューヨーク)の米政府債ト レーディング担当マネジングディレクター、ジェーソン・ローガン氏は 「あすの入札に向けて良い下地を作った。現在、売り意欲よりも買い意 欲の方が格段に強い」と述べた。

議会証言

イエレン議長は上下両院経済合同委員会での証言で、経済指標は4 -6月(第2四半期)の「着実な成長」を示しており、年内は成長加速 が見込まれると指摘した。ただ、「職を望む多くの米国民はなお失業状 態にあり、インフレ率が当局の目標である2%を下回っている」と発言 した。

リスクとしては、米住宅市場の減速や「地政学的緊張の高まり」、 新興市場での金融ストレスを挙げた。さらに、住宅価格の上昇に伴う家 計資産の増加、連邦・州・地方自治体予算の足かせの弱まり、諸外国の 成長加速、これら全てが寄与し投資や消費が増えるとの認識を示した。

過去1カ月の世界の国債市場で、米国の長期債が最も成績が良い。 落ち着いたインフレと景気鈍化が背景にある。

ブルームバーグとEFFASがまとめたデータによると、期間が10 年以上の米国債のリターンは前日までの1カ月に3.5%となり、ソブリ ン債144指数の中で最高となっている。

原題:Treasury Yield Curve Steepens as Fed Chief Sees Accommodation(抜粋)

◎NY金:続落、3週間ぶり大幅安-米緩和縮小継続の見通しで

ニューヨーク金先物相場は続落。3週間ぶりの大幅安となった。米 経済の回復に伴い金融当局が緩和策を一段と縮小するとの観測が広がっ たことから、代替投資の金買いが後退した。米連邦準備制度理事会 (FRB)のイエレン議長は上下両院経済合同委員会の公聴会で、「根 底にある十分な強さ」を背景に緩和縮小が「適切」になったと述べた。

ロジック・アドバイザーズのパートナー、ビル・オニール氏は電話 インタビューで、「金トレーダーがこの日聞いたメッセージは、緩和縮 小が続くというものだ」と指摘。「ウクライナ危機が一定の支えになっ たものの、全体のセンチメントは弱いままだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前日比1.5%安の1オンス=1288.90ドルで終了。4月15日以来の 大幅下落となった。

原題:Gold Falls Most in Three Weeks on Outlook for Fed Stimulus Taper(抜粋)

◎NY原油:続伸、4月29日以来の高値-クッシング在庫減少で

ニューヨーク原油先物相場は続伸。米石油受け渡し拠点であるオク ラホマ州クッシングの原油在庫が約5年ぶりの低水準に減少したことか ら、買いが続いた。

USバンク・ウェルス・マネジメントの投資担当シニアストラテジ スト、ロブ・ハワース氏(シアトル在勤)は在庫減少について、「需要 が上向いている兆候だ。投資家はこれを価格に織り込もうとしている」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日 比1.27ドル(1.28%)高の1バレル=100.77ドルで終了。終値ベースで 4月29日以来の高値。

原題:WTI Oil Gains as Cushing Supply Drops; Discount to Brent Narrows(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず-企業業績やウクライナ情勢を注視

7日の欧州株式相場は前日からほぼ変わらず。決算への失望でフィ アットやソシエテ・ジェネラルが売られた一方、利益が急増したクレデ ィ・アグリコルは買われた。ウクライナ危機をめぐる動向も注目され た。

イタリアの自動車メーカー、フィアットが2011年8月以来の大幅安 となったほか、フランスの銀行ソシエテ・ジェネラルは0.8%下落。建 設資材を手掛ける仏サンゴバンは3.3%の値下がり。一方、仏銀クレデ ィ・アグリコルは約1年ぶりの大幅高となった。第1四半期決算は85% 増益だった。独化学品メーカーのヘンケルは10年11月以来の大幅上昇。 利益が予想を上回ったことが買い材料。

ストックス欧州600指数は336.03で引けた。6年ぶりの高値を付け た先月4日以降では0.9%下げている。ウクライナの政府部隊と親ロシ アの分離主義者との衝突激化が背景にある。

ストアブランド・アセット・マネジメント(オスロ)のファンドマ ネジャー、エスペン・ファーネス氏は「業績が良い企業と悪い企業の格 差がより大きく広がる局面に入りつつあるようだ。予想通りの業績を発 表できない企業に対し、市場は寛容さを失いつつあるようにみえる。銘 柄ごとに株価パフォーマンスが一段とばらついていくだろう」と指摘。 「金融市場はウクライナ危機の長期化に備える必要がある」と続けた。

ロシアのプーチン大統領はこの日、ウクライナ南部と東部の分離主 義者らが11日に計画している自治権をめぐる住民投票を延期するよう呼 び掛けた。さらに、ウクライナ大統領選挙は正しい方向への一歩だと述 べた。

7日の西欧市場では18カ国中10カ国で主要株価指数が下落。仏 CAC40指数は0.4%、独DAX指数は0.6%それぞれ上げた。

原題:European Stocks Are Little Changed Amid Earnings, Ukraine Crisis(抜粋)

◎欧州債:総じて下落、ドイツ債は3日続落-ウクライナ危機緩和期待

7日の欧州債市場では、ユーロ圏各国の国債が総じて下落した。ロ シアのプーチン大統領がウクライナとの国境付近から軍隊を撤収させた と言明し、緊張緩和期待で比較的安全な国債を求める動きが後退した。

指標のドイツ10年債は3日続落。プーチン大統領はモスクワで行わ れたブルカルテル欧州安保協力機構(OSCE)議長との会談で、全て の当事者に危機を解決する意向があると語った。ベルギーとフランス、 スペインの国債も値下がり。この日早くは、欧州中央銀行(ECB)が 8日の定例政策委員会で新たな景気刺激措置を協議するとの観測から、 ユーロ圏諸国の大半の国債は値上がりしていた。

KBCバンクの調査アナリスト、マティアス・ファンデルユフト氏 (ブリュッセル在勤)は、ウクライナについての「この日の話題はそれ ほど悲観的ではなかった」とし、「午後に株式相場が小幅上昇し、ドイ ツ国債が若干下げた。8日は追加行動を期待すべきではない。ECBは 現状を維持するとわれわれは確信している」と続けた。

ロンドン時間午後4時49分現在、ドイツ10年債利回りは前日比1ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.47%。一時は2bp 低下した。同国債(表面利率1.75%、2024年2月償還)価格は0.115下 げ102.505。

ベルギー10年債利回りは2bp上げて2.07%、同年限のフランス国 債利回りも2bp上昇し1.94%。

スペイン10年債利回りは3bp上昇の2.97%。過去最低とな る2.923%まで下げる場面もあった。イタリア10年債利回りは2bp上 昇の3.02%。一時は2.974%まで下げ、ブルームバーグが1993年に集計 を開始して以来の低水準を付けた。

ブルームバーグ・ニュースが実施したエコノミスト調査によれば、 ECBは政策金利を過去最低の0.25%に据え置くと58人中56人が予想し ている。前回の利下げは昨年11月だった。

原題:European Bonds Drop as Ukraine Optimism Damps Demand for Safety(抜粋)

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