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イエレンFRB議長:「高レベル」金融緩和策なお必要-証言

米連邦準備制度理事会(FRB)の イエレン議長は、インフレや雇用の指標は依然として金融当局の目標か ら程遠い状況にあるとし、米経済がリセッション(景気後退)終了から 5年たった現在でもなお強力な刺激策を必要としているとの認識を示し た。

議長は7日、上下両院経済合同委員会で証言。「高レベルの金融緩 和策が引き続き正当化される」と述べた。その理由として、「職を望む 多くの米国民はなお失業状態にあり、インフレ率が当局の目標である 2%を下回っている」と指摘した。

イエレン議長は長期失業者数などに言及し、米経済見通しが改善す る中でも労働市場の弱さが続いていることを強調した。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の米国担当シニアエコノミス ト、ミシェル・マイヤー氏は「イエレン議長は米国が困難を脱しておら ず課題がまだ存在するので、緩和解除の着手について考えるのは時期尚 早だとあらためて強調したいのだろう」と指摘。「議長は現在の労働市 場の回復を歴史的観点から捉え、極めて深刻だったリセッションの爪痕 が依然多く残っていると分析している」と説明した。

利上げ時期に言及せず

イエレン議長は同合同委の委員長を務めるブレイディ下院議員(共 和、テキサス州)の利上げ時期に関する質問に対し具体的な返答を控 え、「実施時期に関して、機械的に決められた方式やタイムテーブルは 存在しない」と述べた。

議長は冒頭の証言で、経済指標は4-6月(第2四半期)の「着実 な成長」を示しており、年内は成長加速が見込まれると指摘。住宅価格 の上昇に伴う家計資産の増加、連邦・州・地方自治体予算の足かせの弱 まり、諸外国の成長加速、これら全てが寄与し投資や消費が増えるとの 認識を示した。

一方でリスクとして、米住宅市場の減速や「地政学的緊張の高ま り」、新興市場での金融ストレスを挙げた。

イエレン議長は「労働市場の状況は目立って改善してきているもの の、満足できる水準からはなお程遠い」と言明。4月時点で6.3%に低 下してきた失業率については「高止まりしている」とし、失業期間が6 カ月以上に及ぶ長期失業者の割合およびフルタイムでの職を望みながら もパートタイムで働く人の割合は「歴史的に高い水準にある」と指摘し た。

議長は質疑応答で、「失業者全体のうち長期失業者がこれほど大き な割合を占めたことは今までにない」と述べた。

冒頭の証言では金融市場の状況についても発言。格付けの低い社債 の市場で「利回り追求」の動きが見られるとした上で、株価および住宅 価格については「歴史的な水準」の範囲内にとどまっていると指摘し た。

このほか金融当局が「大規模な金融機関に関連したリスクを一層低 下させるために追加措置が必要かどうかを検討している」と述べた。た だそうした取り組みの詳細な説明はなかった。

原題:Yellen Says Stimulus Still Needed to Meet Fed’s Goals: Economy(抜粋)

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