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債券は続伸、米債高や株急落で長期金利0.6%割れ-諦め買いとの見方

債券相場は続伸。前日の米国債相場 の上昇や国内株価の大幅安を背景に買いが優勢となった。先物中心限月 は約2カ月ぶり高値に達し、長期金利は0.6%割れを記録した。

長期国債先物市場で中心限月の6月物は、前営業日の2日終値に比 べて1銭高の145円10銭で開始し、その後はじり高で推移。午後3時前 には12銭高の145円21銭と、中心限月で3月10日以来の高値を付けた。 結局は145円21銭で高値引けした。超長期国債先物の6月物は同30銭高 の199円60銭で終えた。

メリルリンチ日本証券の大崎秀一債券ストラテジストは「海外市場 で地政学リスクの高まりを背景とした株安・債券高が進んだのを受け、 国内でも株価が大幅に下げ、債券は堅調」と指摘。「米雇用統計は堅調 だったが、ウクライナ情勢への懸念が根強い。米株には高値警戒感も出 ている。今日は中国PMIも予想を下回った」と説明した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の333回債利回 りは横ばいの0.605%で始まり、午前は同水準で推移。午後に入ると水 準を切り下げ、1ベーシスポイント(bp)低い0.595%と4月21日以来 の0.6%割れとなった。その後は0.60%に戻している。

超長期債も堅調。20年物の148回債利回りは午後に水準を切り下 げ、3時すぎに1.455%と新発債では3月13日以来の水準に低下し た。30年物の42回債利回りは1bp低い1.695%まで下げた。

大和住銀投信投資顧問の奥原健夫シニアファンドマネジャーは、日 本や米国、中国の株安を受けて、債券先物や超長期債は買いが優勢と指 摘した。「超長期債はパフォーマンスが良いとの見方から堅調な地合 い。30年債も割安に見えて幅広く買いが入っている」と説明した。

6日の米債相場は上昇。米10年債利回りは前日比2bp低下の2.59% 程度となった。一方、米国株相場は下落し、S&P500種株価指数は 同0.9%安の1867.72で終了した。7日の東京株式相場は大幅安。 TOPIXは2.6%安の1152.01で引けた。外国為替市場で円は1ドル =101円台前半に上昇した。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、米雇用統計など「明確 な景気指標の強さにも反応しなかった米債市場の動きはショッキングで ある」とし、ドル安・株安の流れも相まって、「日本国債への諦め買い を誘う」と指摘していた。

日本銀行がきょう実施した長期国債買い入れオペ(総額6700億円程 度)の結果によると、残存期間「1年超3年以下」と「3年超5年以 下」の応札倍率は前回よりも低下した。一方、「10年超」は上昇した。

財務省はあす8日午前、10年利付国債(5月発行)の入札を実施す る。前回入札の333回債と銘柄統合するリオープン発行となり、表面利 率(クーポン)は0.6%となる見込み。発行額は2兆4000億円程度。

バークレイズ証券の丹治倫敦債券ストラテジストは、「米債相場の 底堅さを確認したことは円債をサポートし、金利が上昇しづらくなっ た」と指摘。10年債入札については、「金利水準が低いこと以外は、特 に波乱要素は見当たらない」としている。

--取材協力:船曳三郎.

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