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日本株は急落、円高推移と内外景気警戒-金融など全業種売り

東京株式相場は急落。為替の円高、 国内外景気の減速懸念から幅広い業種が売られ、銀行や証券など金融 株、電機など輸出関連株、パルプ・紙や情報・通信株を中心に東証1 部33業種は全て安い。ソフトバンクは、中国出資企業の新規株式公開 (IPO)申請の材料があったが、売買代金トップで大きく下げた。

TOPIXの終値は前週末比30.47ポイント(2.6%)安の1152.01 と4営業日ぶりに反落、日経平均株価は424円6銭(2.9%)安の1 万4033円45銭と続落した。両指数ともきょうの安値引けで、下落率は3 月14日以来の大きさ。

りそな銀行アセットマネジメント部の黒瀬浩一チーフ・マーケッ ト・ストラテジストは、「日本株安の一番の要因は政策」と指摘。企業 経営者は景気に対し弱気に見ているが、日本銀行総裁は強気で見てお り、、その行方が不透明な中で日本政府の動きは「集団的自衛権の問題 がなかなか片付かず、経済重視に移れない。6月の成長戦略発表を前に 市場が悲観的になっている」と言う。

この日のドル・円相場は1ドル=101円40-60銭台と、2日の東京 株式市場の終値時点102円42銭に比べ円高水準で推移した。ウクライナ での混乱拡大や中国の景気減速、米長期金利の低下などが日本の連休期 間中の円買い要因になった。米国時間7日には、米連邦準備制度理事会 (FRB)のイエレン議長の議会証言も控える。

ウクライナ東部では、同国政府部隊と親ロシア派勢力の抗争が激 化。5日の交戦では、親露派が政府軍兵士4人を殺害した。ロシアは25 日に予定されるウクライナの大統領選挙について、憲法改正後まで延期 すべきと呼び掛けている。

OECDの下方修正、ソフバンク下落

一方、経済協力開発機構(OECD)は6日に公表した半期経済報 告で、世界経済のことしの成長率見通しをプラス3.4%と、昨年11月時 点の3.6%から下方修正した。中国やその他新興市場の景気拡大ペース が鈍化しているため。英HSBCホールディングスが5日に発表した4 月の中国製造業購買担当者指数(PMI)改定値は48.1と、速報値48.3 から低下し、7日午前発表の4月のHSBCサービス業PMIも51.4 と、3月の51.9から低下した。

日本の連休期間中だった2日から6日までの3営業日合計の米S& P500種株価指数は、1日の終値に比べ0.8%安。米雇用統計の内容は良 好だったが、その後の株価の押し上げ効果は限られた。また、国内では 7日にソフトバンク、8日にトヨタ自動車など時価総額上位企業の決算 発表も控え、積極的な買いも入りにくく、TOPIX、日経平均は取引 終了にかけじりじりと下げを広げた。

岡三証券の森本敏喜・機関投資家営業部長は、「世界の株式市場に 影響する地政学リスクに加え、日本独自の要因も重なっている」とした 上で、「消費増税の織り込みには時間がかかる。6-7月にかけて日経 平均は1万3000円台前半までの調整があってもおかしくない」との見方 を示していた。

個別では、ソフバンクが東証1部の売買代金トップでTOPIXと 日経平均双方の下落寄与度1位だった。投資先のアリババの新規株式公 開(IPO)申請を受け、投資家が同社株からアリババ株へ投資先をシ フトする可能性がある、との指摘が市場の一部で聞かれた。

東証33業種の下落率上位はパルプ・紙、証券・商品先物取引、石 油・石炭製品、保険、銀行、電機、情報・通信、ガラス・土石製品、機 械、非鉄金属など。売買代金上位では三井住友フィナンシャルグルー プ、ファナック、野村ホールディングス、マツダ、日立製作所、パナソ ニック、富士重工業、東京海上ホールディングス、コロプラが安い。こ れに対しJTは堅調。たばこの値上げ力を評価するとし、SMBC日興 証券は目標株価を上げた。自社株買いと消却を行うHOYAも高い。

東証1部の売買高は21億737万株、売買代金は2兆2286億円。値上 がり銘柄数は96、値下がりは1685。

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