NY外為(6日):ドルが下落、国債利回り上昇せず失望誘う

ニューヨーク外国為替市場ではドル が主要通貨のバスケットに対して下落。昨年10月以来の安値を付けた。 米国債利回りの上昇予想が現実化していない状況や、スペインの景気回 復が示されたことが手掛かり。

ユーロは対ドルで7週ぶり高値。ユーロ圏の景気回復を受け、欧州 中央銀行(ECB)が今週の会合での追加策決定を見送るとの観測が広 がった。米国債利回りは先週大幅に低下。4月の雇用者数が予想を上回 ったものの、米経済の成長が依然不安定との懸念を抑えることはできな かった。オーストラリア・ドルは上昇。豪準備銀行(中銀)が雇用市場 の改善を指摘したことが材料視された。ニュージーランド(NZ)ドル は6営業日続伸。

BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏 (ニューヨーク在勤)は「非農業部門雇用者数の発表後に国債利回りが 上昇しなかったという事実が、ドル強気派の失望を誘った」とし、「ユ ーロと円から離れてみれば、キャリー取引の環境は依然として明るいよ うだ。市場はなお資源国通貨を選好している。米金融当局の利上げは将 来ずっと先だという雰囲気が広がっている」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット 指数は前日比0.5%低下の1002.53。これは昨年10月29日以来の低水準。

ユーロはドルに対し0.4%高の1ユーロ=1.3928ドル。一時1.3951 ドルと3月13日以来の高値を付けた。ユーロは対円では0.1%下げて141 円62銭。ドルは対円で0.5%安の1ドル=101円68銭。

米国債利回り

米10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低 下の2.59%。先週は8bp下げ、2月以来の低水準を付けた。昨年末時 点のブルームバーグの調査では、利回りは6月末までに3.1%に上昇す るとの予想が示されていた。

豪ドルは4週間で最大の上げ。豪中銀は政策金利であるオフィシャ ル・キャッシュレートの誘導目標を2.5%に維持したが、豪ドルは買い 進まれた。スティーブンス総裁は「労働市場の指標に若干の改善が見ら れる」とコメント。「ただ失業が着実に減少するまでには恐らくある程 度の時間を要するだろう」と付け加えた。

豪ドル

スタンダードチャータードの為替アナリスト、ディビヤ・デべシュ 氏(シンガポール在勤)は豪中銀の声明について、「トーンの明るさが 若干増しているようだ。特に労働市場についてはそう言える」とし、 「少なくとも短期的には、豪ドルは現在の水準での底堅く推移すると考 えられる」と述べた。

豪ドルは0.8%高の1豪ドル=0.9351米ドル。上昇率は4月8日以 来で最大。

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は4月16日、「過 去の水準に照らして、現在の景気回復局面での賃金上昇ペースは依然と して遅く、広範な加速の兆候はほとんど見受けられない」と述べた。先 物トレーダーは、連邦公開市場委員会(FOMC)が12月に利上げに動 く確率を約7%とみている。

米労働省が発表した4月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比28万8000人増加。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は21万8000人増だっ た。家計調査に基づく失業率は6.3%と、前月の6.7%から低下した。

ピアポント・セキュリティーズ・ホールディングスのグローバルス トラテジスト、ロバート・シンチ氏は「幅広く全体を見ると、ドルに関 連した動きとなっていると考えられる。これは主として米金利の低下が 影響している」と述べた。

原題:Dollar Falls to Lowest Since October on Yield View; Aussie Rises(抜粋)

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