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NY外為:ドルが対主要通貨で下落、ウクライナ情勢緊迫化

2日のニューヨーク外国為替市場で はドルが主要通貨に対して下落。オバマ米大統領とメルケル独首相がロ シアに対して追加制裁を科す用意があると警告し、ウクライナ情勢が緊 迫化した。

ドルは一時、主要通貨バスケットに対して6週間ぶりの大幅高を記 録した。朝方発表された米雇用統計によると、4月は2年ぶりの大幅な 雇用増となり、失業率も低下した。米金融当局による債券購入ペースの 加速と利上げ時期を早めるとの観測が強まった。

シティグループの主要10通貨(G10)戦略の米州責任者、リチャー ド・コチノス氏は「ウクライナとロシアの地政学的リスクをめぐっては まだ不透明感がある」と述べ、「地政学的な問題が頭をかすめる中で、 利益確定が行われている」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット 指数は0.1%下げて1007.72。一時は0.4%上昇と、3月19日以来の大幅 な伸びとなった。

ドルは対円で0.1%下げて1ドル=102円20銭。一時は103円02銭 と、4月8日以来の高値をつけた。対ユーロでは1ユーロ=1.3869ド ル。ユーロは対円で0.1%下げて1ユーロ=141円77銭。

ブルームバーグがまとめた新興市場主要20通貨の指数は0.1%上昇 して92.4097。

ウクライナ情勢

ルーブルは大幅安。ウクライナ政府は東部にいる親ロシア分離派か ら都市を奪回するため行動を起こした。国境付近で武力を増強するロシ アのプーチン大統領はウクライナに部隊の撤収を求めたが、同国は屈し ない態度を示した。内務省によれば、ウクライナ軍のヘリコプター2機 が撃墜され操縦士2人が死亡した。

オバマ米大統領は、ドイツのメルケル首相と臨んだ共同記者会見 で、プーチン大統領が緊張緩和に向けて行動しなければ「直ちに動く」 用意があると述べた。

米労働省が発表した4月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比28万8000人増加。これは2012年 1月以降で最大の伸び。前月は20万3000人増に修正(速報19万2000人 増)された。雇用統計発表後、ドルは急伸した。

家計調査に基づく失業率は6.3%で、これは08年9月以来の低水 準。労働参加率の低下が影響した。前月の失業率は6.7%だった。

統計内容にいくつか疑問

スタンダード・チャータード(ニューヨーク)のシニア通貨ストラ テジスト、マイク・モラン氏は「過去6カ月間で最も良好な雇用統計の 一つではあった。ただ雇用者は増加したものの、統計内容について言え ばまだいくつか疑問が残る点もある」と述べ、「労働市場が著しく引き 締まったことを示す明確な証拠ではない。今後数週間は議論が続くだろ う」と続けた。

3月の製造業受注額が前月比1.1%増加と、ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミスト予想の中央値(1.5%増)を下回ると、ド ルは上げ幅を縮小した。

主要9通貨の3カ月インプライド・ボラティリティを基にしたドイ ツ銀行FXボラティリティー指数は6%に上昇、前日は5.8%と2007年 7月以来の低水準だった。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重指数によれ ば、ドルは過去3カ月間で3.1%安、円は3.2%安、ユーロはほぼ変わら ず。

原題:Dollar Declines Versus Major Peers Amid Turmoil in Ukraine (抜粋)

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