みずほ銀林頭取:国内事業は「成長エンジン」融資強化へ

みずほフィナンシャルグループ(F G)傘下のみずほ銀行の林信秀頭取は、ブルームバーグ・ニュースとの インタビューで、アベノミクス下の景気回復局面を捉えて国内融資を拡 大したい考えを示した。大企業に加え、中堅・中小企業まで幅広く営業 を強化していく方針だ。

4月に就任した林氏は、融資業務について「従来は海外などがけん 引してきたが、2013年度から国内が一つの成長エンジンになってきた」 と指摘。昨年度から大企業向けを中心に増加に転じる中、中堅・中小企 業向けの拡大にさらに力を入れていく考え示した。「新規にこだわり、 リスクを取っていく」とし、新規顧客の開拓に重点を置く意向だ。

みずほは13年4月からの中期経営計画で、国内貸出金を16年3月末 までに3兆円増やす目標を打ち出した。しかし、アベノミクスの進展や 東京オリンピック開催決定などで資金需要がさらに拡大すると見込み、 9月に1兆円上乗せして目標を4兆円に上方修正した。中堅・中小企業 向け強化はこの目標達成に向けた具体策の一環となる。

林頭取は中計で掲げた4兆円の目標について「簡単な数字ではない が、これを突き抜けていきたい」と上積みを目指す。中堅・中小企業向 けでは日銀の低利融資制度を使い4月から取り扱いを始めた総額1兆円 の融資ファンドなどを活用していく方針を明らかにした。国内融資低迷 で拡大してきた海外融資もアジアや米州などで引き続き強化する。

こうした動きについてSMBC日興証券の中村真一郎アナリストは 「ワンみずほで一体化したことで海外進出支援など中堅・中小企業のニ ーズにスピード感を持ち対応できるようになった」と評価。ただ、この 分野は「メガバンクだけでなく他の地銀とも競合しており、ボリューム を取るための競争で利ざや低下の消耗戦になる」可能性も指摘した。

みずほは昨年、反社会的勢力との取引があると知りながら2年以上 放置したなどとして、金融庁から一部業務停止命令を含む2度の行政処 分を受けた。佐藤康博FG社長はグループのガバナンス(企業統治)強 化などに専念するため兼務していたみずほ銀頭取を辞任。後任に林氏が 昇格した。みずほ銀は昨年7月に2行から1行体制に転換した。

●林信秀(はやし・のぶひで)1957年3月27日生、岐阜県出身、57 歳。80年東大経済学部卒、入社、09年みずほコーポレート銀常務執行役 員、11年同常務取締役インターナショナルバンキングユニット統括役 員、13年みずほフィナンシャルグループ副社長兼みずほ銀副頭取。

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