米国債:上昇、30年債利回りは10カ月ぶり低水準-ヘッジ解消

米国債相場は上昇。30年債利回りは 一時10カ月ぶり低水準に下げた。4月の雇用統計発表をあすに控えてこ の日発表された経済指標が市場予想を下回り、金利上昇に対するヘッジ を解消する動きが広がった。

米供給管理協会(ISM)が発表した4月の製造業景況指数では、 インフレ指標となる仕入れ価格指数が市場予想を下回った。また先週の 新規失業保険申請件数は9週間ぶりの高水準となり、企業は4月に市場 の予想ほど雇用者を増やしていないとの懸念が強まった。ブルームバー グ・ニュースがまとめた調査の中央値では、4月の雇用者数の伸びは昨 年11月以降で最大と見込まれている。

野村ホールディングスの金利戦略責任者ジョージ・ゴンキャルベス 氏(ニューヨーク在勤)は「市場では経済が軌道から外れていないだけ ではなく、改善しつつあるとの楽観的な期待があった」とし、「こうし た期待が考え直されている。市場は若干神経質になっている」と続け た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の3.41%。一時3.40%と、6月20日以来の低水準を付 けた。同年債(表面利率3.625%、2044年2月償還)価格は7/8上げ て103 30/32。

10年債利回りは3bp低下し2.61%。一時2.59%と、3月3日以来 の水準に下げた。前日は5bp低下していた。

4月の相場

30年債は4月に月間ベースで上昇し、これで4カ月続伸と09年9以 来の長期連続上昇となった。10年債も4月に月間ベースで上昇した。月 間での上昇は1月以降で初めて。

米国債相場は前日も上昇した。米連邦公開市場委員会(FOMC) が声明で、債券購入プログラムが終了した後も政策金利を「相当な期 間」ゼロ付近で維持する可能性が高いとあらためて説明したことが手掛 かり。

FOMCは毎月の債券購入額を100億ドル減らし450億ドルとした。 昨年12月に債券購入の縮小を初めて発表してから4回目の縮小となる。

雇用統計見通し

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト86人を対象に実施した調 査の中央値では、4月の失業率は6.6%への低下が見込まれている。こ れは08年1月以来の低水準。またエコノミスト94人を対象にした別の調 査では、非農業部門雇用者数は21万8000人増と、昨年11月以来の大幅な 伸びが予想されている。

5年債は4月4日に1月以来の大幅高となった。同日発表された3 月の雇用者数が市場予想を下回る伸びにとどまったことが背景にある。 また2月7日には、米国債は4日ぶりの反発となった。同日発表された 1月の雇用者数の伸びは予想に届かなかった。

米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は34万4000件と、前週から1万4000件増加し、2月22日以来の高水準。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は32万 件だった。

4月のISM製造業総合景況指数は54.9と、前月の53.7から上昇し た。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値は54.3だっ た。同指数で50は活動の拡大と縮小の境目を示す。

仕入れ価格指数は56.5と前月の59から低下し、市場予想の59.5も下 回った。

ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオン (ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファー・サリ バン氏は「こうした起伏のあるデータのパターンが続いている」とし、 「これが米国債の投資家に安心感を与えている」と加えた。

原題:U.S. 30-Year Bonds Gain Most Since June as Traders Unwind Hedges(抜粋)

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