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アップル:120億ドルの起債実施-海外資金を戻すより低コスト

米アップルは総額120億ドル(約1 兆2300億円)相当のドル建て債の起債を実施した。株主への資本還元を 目指すアップルは、海外に置いた資金を本国に戻して課税対象となるよ りも低コストでの資金調達という選択肢を選んだ。

ブルームバーグの集計データによると、同社が起債した10年債(表 面利率3.45%)25億ドル相当は、同年限の米国債利回りに対する利回り 上乗せ幅(スプレッド)が77ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)。事情に詳しい関係者1人によると、29日のマーケティング で示していた約90bpを下回ったという。20億ドル相当の5年債 (同2.1%)のスプレッドは37.5bpで、当初の約50bpより低い水準 となった。

アップルは負債を増やすことで、米国での課税を低く抑える取り組 みを続ける。債券市場での資金調達は、海外で保有していると見なされ る資金を本国に戻して課税される場合に比べコストがかなり低い。同社 は今月23日の決算発表に関する電話会議で、手元資金と市場性証券1510 億ドルのうち約88%は海外で保有されていると説明していた。

カルバート・インベストメンツ(メリーランド州)のファンドマネ ジャー、マシュー・ダッチ氏は「アップルは米国に資金を戻すことで課 税されたくないと考えている。市場で非常に低いコストで調達できる」 と指摘した。

アップルは株主還元プログラムを300億ドル増額する財源を確保す るため社債市場で資金調達した。昨年の170億ドルの社債発行も株主還 元に伴うものだった。今回の起債に関して同社広報担当に取材を試みた が、現時点では返答はない。

同社は先週、四半期配当を約8%引き上げると発表しており、29日 の当局への提出書類では、調達資金の一部を配当の支払いに利用すると 説明した。

原題:Apple Sells $12 Billion of Bonds to Preserve Overseas Cash Hoard(抜粋)

--取材協力:Daniel Covello、Adam Satariano.

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