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米国債(25日):上昇、30年債利回りは9カ月ぶり低水準

25日の米国債は上昇。30年債利回り は9カ月ぶり低水準をつけた。ロシアとウクライナの対立を背景に投資 家は米国債に安全性を求めた。

10年債利回りは5日連続で低下。オバマ米大統領と欧州主要国首脳 は対ロシア追加制裁について協議した。ケリー米国務長官は、ロシアが ウクライナの緊張緩和に費やせる時間は少なくなりつつあると警告し た。30年債の年初からのリターンは10%を超えた。これは少なくとも過 去およそ25年間で最高の滑り出しとなっている。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は、「地政学的レベルで状 況が過熱している。ウクライナ情勢をめぐる緊張の高まりが米国債相場 を押し上げている」と述べ、「素晴らしい内容の統計は発表されておら ず、投資家が政治問題の行方を見守る中で利回りは低水準で推移してい る」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の3.44%。利回りは一時、昨年7月3日以来の低水準 をつけた。

10年債利回りは2bp下げて2.66%。同年債(表面利 率2.75%、2024年2月償還)価格は5/32上げて100 23/32。

ウクライナ問題

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツの金利部門責任者、トーマ ス・ディ・ガロマ氏は「ウクライナ問題は引き続き、逃避需要による買 いを招くとみている。プーチン大統領が一歩も引かないことは明らかで あり、米国の姿勢も強さを増している」と述べた。さらに、「市場の警 戒感は強く、安全資産を持たずに週末を迎えようとする投資家はいな い」と続けた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによる と、30年債は昨年末から前日までのリターンは10.3%と、1988年以降で 最高のパフォーマンス。米国債全体は2.1%上昇。S&P500種株価指数 は2.3%高となっている。

低インフレ見通しを材料に長期債が上昇している一方で、償還期限 の短い国債債は米金融当局が来年利上げに踏み切るとの観測を背景に伸 び悩んでいる。2年債と30年債の利回り格差は3.01ポイントと、昨年6 月以来の最小となった。

30年債の実質利回り

ブルームバーグがまとめたデータによると、30年債の実質利回りは 昨年11月以来約1ポイント低下して1.94%と、昨年8月以来の低水準を つけた。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想によると、今月30日に 発表される今年1-3月(第1四半期)の実質国内総生産(GDP、季 節調整済み、年率)は1.2%増と、前四半期(2.6%増)の半分以下にな ると予想されている。個人消費支出(PCE)価格のコア指数は年 率1.2%上昇と、前四半期の1.3%上昇からの鈍化が見込まれている。

次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)は29-30日に開かれる。 ブルームバーグがアナリストを対象にまとめた予想では、引き続き債券 購入プログラムの縮小が決定される。

CMEグループの先物取引動向によれば、2015年6月に利上げが開 始される確率は47%と市場はみている。1カ月前は63%だった。

原題:Treasuries Rise With 30-Year Yield at 9-Month Low on Ukraine(抜粋)

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