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NY外為:円上昇、米中の弱い統計とウクライナ情勢で逃避需要

ニューヨーク外国為替市場では円 が対ドルで一時ほぼ2週間ぶりの大幅高。ウクライナ情勢の緊張が高ま っていることに加え、米国と中国の経済指標が予想を下回ったため、逃 避先としての円の需要が強まった。

ユーロはドルに対して9日以降で最大の上げ。ユーロ圏の製造業と サービス業の景況指数がエコノミストの予想以上に活動拡大を示したこ とが、ユーロ買いを誘った。ドルは対円で9日ぶりに下落。米新築住宅 販売件数が予想外に減少し、8カ月ぶりの水準に落ち込んだことが嫌気 された。

クレディ・アグリコルのマクロストラテジスト、マーク・マコーミ ック氏(ニューヨーク在勤)は「ウクライナで緊張が高まっているとの 朝方のニュースが大きな材料となり、逃避需要が強まった」と指摘。 「マクロ経済面では中国と米国の軟調な経済指標も影響した」と述べ た。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比0.1%高の1 ドル=102円54銭。一時は0.4%高と、10日以降で最大の上げとなった。 ユーロは対ドルで0.1%高の1ユーロ=1.3817ドル。一時は0.4%上 げ、1.3855ドルを付ける場面もあった。対円ではほぼ変わらずの1ユー ロ=141円67銭。

JPモルガン・チェースのG7ボラティリティ指数は6.5%に低 下。2007年6月に付けた過去最低の5.73%に近づいた。過去最高はリー マン・ブラザーズ・ホールディングス破たん直後の08年10月に付け た27%。

ウクライナ

ウクライナ政府は東部の都市での武装勢力掃討を再開すると表明 し、新たな武力衝突の可能性が高まった。このため、円とスイス・フラ ンが上昇した。ロシアは市民を守ると表明した。

危機沈静化に向けた国際社会の取り組みが頓挫する中、米国はロシ アに隣接する4カ国での演習に600人規模の部隊を派遣すると発表し た。北大西洋条約機構(NATO)は先週、東欧の加盟国の防衛を強化 している。

フランはドルに対して0.2%高の1ドル=88.34サンチーム、対ユー ロでは0.1%上昇の1ユーロ=1.2207フラン。

英HSBCホールディングスとマークイット・エコノミクスが23日 発表した4月の中国製造業購買担当者指数(PMI)も、円の支援材 料。同指数速報値は48.3と、3月の改定値(48.0)からは上昇したが、 製造業活動の拡大・縮小の分かれ目である50を引き続き下回った。

米新築住宅販売

ドル指数は3月の新築一戸建て住宅販売の発表後にもみ合った。住 宅販売は前月比14.5%減の38万4000戸。これは昨年7月以来の低水準。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は45万 戸への増加だった。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は前日比ほぼ変わらずの1011.45。一時は8日以来の高水準と なる1012.09に上昇した。

英マークイット・エコノミクスが23日発表した4月のユーロ圏総合 景気指数(速報値)は54と、前月の53.1から上昇。ブルームバーグがま とめたエコノミスト予想中央値の53を上回り、約3年ぶりの高水準とな った。同指数は50が活動拡大・縮小の分かれ目。

マネックス・ヨーロッパの市場アナリスト主任、アイメア・デーリ ー氏(ロンドン在勤)は同指数について、「非常に強く、ユーロ圏ファ ンダメンタルズの広範な改善を反映している」と指摘。「対ドルでのユ ーロはこの狭いレンジから懸命に上抜けしようとしているが、欧州中央 銀行(ECB)が資産購入に踏み切る可能性が上値を抑えている。その 懸念がなくなれば、ユーロは解き放たれ、かなり上振れする勢いが出 る」と語った。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重指数によれ ば、ユーロは過去1年に5.9%高と、ポンドとスイス・フランに次いで 上昇率が高い。豪ドルが11%安と最も下げがきつい。円は4.3%、ドル は0.9%それぞれ下げている。

原題:Yen Gains Most in 2 Weeks on Weak Data, Ukraine; Euro Advances(抜粋)

--取材協力:Candice Zachariahs、Fion Li、Kevin Buckland、Mariko Ishikawa、Anchalee Worrachate.

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