コンテンツにスキップする

来年度にも法人税2-3%下げを、政府税調の佐々木特別委員

政府税制調査会の法人課税ディスカ ッショングループ特別委員の佐々木則夫経団連副会長は日本の法人実効 税率をアジア並みの25%に下げるべきとした上で、昨年度の法人税収上 振れで来年度から2-3ポイントの下げは可能だとの見方を示した。

東芝副会長の佐々木氏は21日のインタビューで、当初予算額8.7兆 円(補正予算後10.1兆円)の2013年度法人税収が「2兆円くらいは増え る」と述べた。企業収益の改善を背景に法人税を払っていない欠損企業 が減少し、法人税収は上振れると指摘。来年度の法人税収もかさ上げさ れ、税率引き下げの余裕ができるとの見通しだ。

日本の法人税率は35.64%で中国は25%、韓国は24.20%。佐々木氏 は「我々は中国や韓国の企業と闘っている」としてアジア並みの25%と いう方向性さえ示しておけば「段階的でも全く問題ない」と述べた。そ の上で「2-3%くらいの引き下げをまず1回やって、国内外の企業に 日本は本気だと示す仕組みが必要だ」との認識を示した。

麻生太郎財務相は法人税率1ポイントで約4700億円の減収になると して、税率引き下げには財源の確保が必要だと慎重な姿勢を示してい る。これに対して佐々木氏は、イギリスやドイツでの経済成長下での法 人税下げによる税収増の具体例を挙げた。その上で規制緩和などと併せ て税率を下げれば「ある程度効果は出る」と予想した。

佐々木氏は6月にも政府がまとめる成長戦略改訂版に基本的な方向 性を示した後に、税収の動向を見ながら今年度末の来年度税制改正の議 論の中で具体的な税率の引き下げ幅を検討すべきだと指摘。その上で、 「来年度の税制改正で幾ばくでも下げた方がメッセージとして非常に大 きい。実現性もある」と語った。

政府税調委員の土居丈朗慶応大教授は5%ずつ、2段階で下げるべ きだとの考えだ。これに対して佐々木氏は約3%ずつ3回に分けて下げ てもよいとの認識だ。佐々木氏も加わっている経済財政諮問会議の民間 議員は法人税が1ポイント下がると対内直接投資額は2-4%増える試 算を示し、税率を25%程度にするよう提言している。

また、政府の「対日直接投資に関する有識者懇談会」も21日、対日 投資を20年までに35兆円へ倍増させる目標を掲げ、法人実効税率をアジ ア近隣諸国との比較で「そん色のない水準とすることが重要だ」と記し た報告書を提出。税率引き下げを行わない場合には法人税の実質的な減 税効果をもたらす配当金の損金算入を認めるよう求めた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE