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4月16日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドルが対円で上昇、米統計など受けリスク選好高まる

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが円に対し上昇。一時2週間 で最大の上げとなった。米鉱工業生産指数が予想を上回る伸びとなった ほか、企業決算が市場予想を上回ったことでリスク選好が高まり、安全 資産を求める動きが後退した。

メキシコ・ペソは上昇。メキシコ最大の貿易相手国である米国の経 済指標に反応した。円は値下がり。日本株の値上がりや、日本銀行の黒 田東彦総裁が現時点で出口戦略を議論するのは時期尚早との考えを示し たことが手掛かり。米株式相場は上昇した。ドルは対ユーロでの上げを 消す展開。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は、金融当 局は景気回復の支援に「引き続き全力で取り組んでいる」と表明した。

エバーバンク・ウェルス・マネジメントのシニア市場ストラテジス ト、クリス・ギャフニー氏(セントルイス在勤)は「きょうはかなりリ スクオンの地合いが強い」と分析。「天候が暖かくなるにつれて経済活 動もヒートアップしてきているのは確実だが、金融当局が行動を余儀な くされるほどの過熱状態にはない」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで前日比0.3%安の1 ドル=102円23銭。一時0.4%安と、日中ベースとしては1日以降で最大 の下げとなった。対ユーロでも0.3%下げて141円24銭。ドルはユーロに 対しほぼ変わらずの1ユーロ=1.3816ドル。一時0.1%高となる場面も あった。

ブルームバーグ・ドル・スポット指数はほぼ変わらずの1010.13。 一時1010.62と、8日以来の高水準を付けた。

カナダ・ドル

カナダ・ドルは下落。カナダ銀行(中央銀行)は政策金利を1%で 据え置いた。また次の政策行動の方向性に関しては中立の姿勢を維持し た。カナダ・ドルは米ドルに対して0.3%安の1米ドル=1.1011カナ ダ・ドル。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重指数によれ ば、カナダ・ドルは過去半年に7.2%安と、最悪のパフォーマンスとな っている。ユーロは2.1%上昇、ドルは0.3%下落。円のパフォーマンス はカナダ・ドルの次に悪く、4%下落となっている。

日銀総裁

日銀の黒田総裁は衆院財務金融委員会で、2%物価目標の実現に向 け最大の努力を払うと表明した。また出口戦略の議論は時期尚早であ り、市場との対話にも混乱を招く恐れがあるとの認識を示した。ブルー ムバーグのエコノミスト調査によれば72%が、日銀は7月までに緩和策 を拡大すると予想している。

日本経済新聞(電子版)は前日、日本政府が4月の月例報告で景気 判断を下方修正すると伝えた。

米調査会社レアビュー・マクロの創設者ニール・アズース氏は、こ の報道を受けて「市場参加者の間では日銀の追加緩和時期の予想を前倒 しする動きが即座に広がった」と述べた。

米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した3月の鉱工業生産指数 (製造業、鉱業、公益事業の生産を対象、季節調整値)は前月比0.7% 上昇した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値 は0.5%上昇だった。前月は1.2%上昇(速報0.6%上昇)に上方修正さ れた。

原題:Dollar Rises Against Yen on Risk Appetite; Mexico’s Peso Climbs(抜粋)

◎米国株:S&P500が3日続伸、ヤフー決算や鉱工業生産を好感

16日の米国株は続伸。SP500種株価指数は3日間での上げがここ 2カ月で最大となった。ヤフーの四半期利益が予想を上回ったほか、3 月の米鉱工業生産指数の予想を上回る伸びが買い手掛かりとされた。

ヤフーは6.3%上昇。同社が出資する中国のアリババ・グループ・ ホールディングの売上高は大幅に増加した。一方、バンク・オブ・アメ リカ(BOA)は下落。同行が発表した四半期決算は赤字だった。

S&P500種株価指数は1.1%上昇して1862.31。3日間で2.6%値上 がりした。ダウ工業株30種平均は162.29ドル(1%)上げて16424.85ド ル。

U.S.バンク・ウェルス・マネジメントのシニア株式ストラテジス ト、ジム・ラッセル氏は、「マクロ経済統計は引き続き、適度に良好な 内容であり、株価のバリュエーションには行き過ぎの兆候は見られな い」と述べ、「企業の四半期利益は予想よりも若干上回っており、企業 の経営陣から見た第2四半期見通しも明るいようだ」と続けた。

S&P500種はこの日の上昇で、年初からの下げを埋めた。4月2 日に最高値を更新して以来、S&P500種は一時4%下げた。5年間に わたる株式の強気相場で最もパフォーマンスの良かったインターネット 株やバイオテクノロジー株だが、投資家は決算発表を前にバリュエーシ ョンが高過ぎるとの懸念から売りを出した。

イエレン議長の発言

米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長はエコノミック・ クラブ・オブ・ニューヨークで講演し、投資家は連邦公開市場委員会 (FOMC)の政策金利決定のシグナルとして、インフレと失業率の双 方の目標未達の度合いに注目すべきだと語り、金融当局は景気回復の支 援に「引き続き全力で取り組んでいる」と表明した。

FRBが16日公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)による と、経済状況は大半の地区で拡大が続いた。今年初めは冬の厳しい天候 の影響を受けたが、寒さが和らいだことで活動が回復した。全12地区の うち8地区が「緩慢ないし緩やか」なペースでの活動拡大を指摘した。

3月の米鉱工業生産指数は予想を上回る伸びとなり、2月の上昇率 は速報値の2倍に上方修正された。商務省が発表した3月の住宅着工件 数は、前月比で増加したが市場予想には及ばなかった。

S&P500種採用企業のうち、この日は17社が決算を発表。ブルー ムバーグがまとめたアナリスト予想では1-3月期のS&P500種企業 は1株当たり利益が0.9%減となっている。売上高は2.6%増が見込まれ ている。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は9.2 %下げて14.18。

S&P500種産業別10指数はいずれも上昇。素材株や工業株が特に 上昇した。

ヤフーが高い

ヤフーは6.3%高。1-3月(第1四半期)決算は株式報酬などを 除く1株利益が38セント。アナリスト予想は37セントだった。アリババ の昨年10-12月(第4四半期)売上高は66%増加した。ヤフーはアリバ バの24%を所有している。

この日上場した投資銀行モーリスは4.6%高。同銀が新規株式公開 (IPO)で調達した資金は当初の計画を下回った。モーリスは投資銀 行としては金融危機以降で米国初の新規上場となった。

一方、BOAは1.6%下落。1-3月の純損益は2億7600万ドルの 赤字。前年同期は14億8000万ドルの黒字だった。

原題:S&P 500 Gains for Third Day on Yahoo Earnings, Factory Report(抜粋)

◎米国債:反落、イエレンFRB議長が完全雇用達成へ決意を表明

米国債相場は反落。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議 長は2016年末までの完全雇用への復帰は十分に考えられるとしながら、 景気回復を助けるための「取り組みを継続する」と表明した。

5年債と30年債の利回り差は今月に入って最小の幅に縮小した。イ エレン議長は政策金利に関する連邦公開市場委員会(FOMC)決定の 兆候を探るうえで、インフレと失業率の目標未達部分に注意を払うべき だと、投資家に促した。朝方は3月の鉱工業生産指数が予想以上に上昇 したことを受けて回復が力強さを増しているとの見方が広がり、米国債 は軟調に推移した。

SEIインベストメンツ(ペンシルベニア州オークス)で80億ドル 相当の資産運用に携わるショーン・シムコ氏は「講演はハト派寄りに傾 いていた。市場はそれを予想していた」と指摘。「明確な道筋を示さな かったのは、経済が明確な道筋にないからだ。FOMCの取り組みに変 わりはない」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日と変わらずの2.6%。同年債 (表面利率2.75%、2024年2月償還)の価格は101 1/32。利回りは前日 に2.59%に下げ、3月3日以来の低水準を付けた。

5年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇 の1.65%。30年債利回りは2bp下げて3.44%。一時は3.43%に下げ、 昨年7月3日以来の低水準を付けた。

イールドカーブ、ウクライナ情勢

5年債と30年債の利回り差(イールドカーブ)は1.80ポイントに縮 小。一時は3月31日以来で最小の1.79ポイントとなった。

今月はウクライナ情勢の緊張が高まるにつれ、安全資産を求める動 きが強まり、年限が10年以上の米国債が上昇している。ブルームバーグ 米国債指数のデータによると、今月のリターンは1.9%、年初から は9.3%となっている。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏(ニューヨーク在勤)は「現在の利回り水準は恐らく、少し低すぎる のだろう」と指摘。「市場はこれまで、低い利回りレンジ近辺にとどま ることができた。一連の経済統計が良くなっても、利回りの底に近いと ころを維持できた」と続けた。

3月の米鉱工業生産指数(製造業、鉱業、公益事業の生産を対象、 季節調整値)は前月比0.7% 上昇した。ブルームバーグがまとめたエコ ノミスト予想の中央値は0.5%上昇だった。前月は1.2%上昇(速 報0.6%上昇)に上方修正された。

ベージュブック、イエレン議長

鉱工業設備稼働率は79.2%と、2008年6月以来の高水準に上昇。前 月は78.8%だった。

米連邦準備制度理事会(FRB) が16日公表した地区連銀経済報 告(ベージュブック)によると、経済状況は大半の地区で拡大が続い た。今年初めは冬の厳しい天候の影響を受けたが、寒さが和らいだこと で活動が回復した。

ベージュブックでは、全12地区のうち8地区が「緩慢ないし緩や か」なペースでの活動拡大を指摘。

イエレンFRB議長は「雇用もしくはインフレについて、それぞれ の目標の未達度合いが大きく、目標達成への進展が遅ければそれだけ、 現行のフェデラルファンド(FF)金利目標レンジを維持する期間は長 くなる可能性が高い」と述べた。

原題:Treasuries Fall as Yellen Backs Stimulus, Sees Employment Gains(抜粋)

◎NY金:反発、ウクライナ情勢不安で安全逃避の買い

ニューヨーク金先物相場は反発。ウクライナ情勢の混乱を背景に、 安全逃避先として買われた。前日は16週間ぶりの大幅安となっていた。 ウクライナは同国東部でロシアが「テロリズム」を扇動していると非 難。政府側は同地域の分離主義者らの掃討で部隊を投入している。

RJオブライエン・アンド・アソシエーツ(シカゴ)のシニア商品 ブローカー、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「ロシア をめぐる不透明感がある限り、金を保有することは利にかなう」と指 摘。「前日に大きく下げたため、きょうはう安い保険のようだ」と述べ た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は0.2%高の1オンス=1303.50ドルで終了。前日の下げ幅は昨年12 月19日以来の最大だった。

原題:Gold Futures Advance as Ukraine Turmoil Bolsters Haven Demand(抜粋)

◎NY原油:堅調、ウクライナ緊迫でブレントは6週ぶり高値

ニューヨーク原油相場は1バレル=104ドル近辺でもみあった。米 エネルギー情報局(EIA)の統計では、先週の米在庫が1000万バレル 以上増加したことが明らかになった。ウクライナ情勢の緊迫化を背景に 北海ブレントは6週間ぶりの高値に上昇した。

プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニアマーケッ トアナリスト、フィル・フリン氏は「ウクライナ・リスクで原油は堅調 を維持している」と指摘。「市場は神経質になっている。このリスクが 消えれ去れば、10ドル下げることもあリ得るだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・イ ンターミディエート(WTI)先物5月限は前日比1セント高い1バレ ル=103.76ドルで終了。

ICEフューチャーズ・ヨーロッパ(ロンドン)のブレント先物6 月限は同24セント高の1バレル=109.60ドル。3月3日以来の高値で引 けた。

原題:WTI Oil Retreats From Six-Week High as U.S. Crude Supplies Surge(抜粋)

◎欧州株:6週ぶり大幅高、テスコとシンジェンタに買い-米指標も注目

16日の欧州株式相場は上昇。指標のストックス欧州600指数は6週 間ぶりの大幅高となった。決算発表した英小売りのテスコやスイスの農 薬会社シンジェンタが買われた。住宅着工件数や鉱工業生産などの米経 済指標も支援材料となった。

テスコは2.6%上昇。営業利益が予想を上回った。シンジェンタ は2.3%上げた。第1四半期売上高が予想に一致した同社は、通期目標 を堅持した。ドイツのエンジニアリング企業GEAグループは6.2%の 大幅高。熱交換器部門をトリトン・アドバイザーズに売却することで合 意した。一方、オランダの半導体製造装置メーカー、ASMLホールデ ィングは2011年8月以来の大きな値下がり。同社の第2四半期売上高見 通しが市場予想を下回った。

ストックス欧州600指数は前日比1.3%高の330.82で終了。ウクライ ナ国内で兵力を展開しているとして同国がロシアを非難したことなどを 背景に、前日は1%下げていた。年初来上昇率は0.8%。

メリテン・インベストメント・マネジメント(デュッセルドルフ) の資産分配・ファンドマネジメント部門の責任者を務めるグンター・ウ ェステン氏は「ウクライナや中国などの要因はあるが、私は極めて建設 的な見方を維持している。決算シーズンが予想より良さそうだからだ」 と発言。さらに「米国の冬場の低迷は次第に解消され、これがプラス効 果をもたらす」と語った。

16日の西欧市場ではアイスランドを除く各国で主要株価指数が上 昇。英FTSE100指数が0.7%高となったほか、仏CAC40指数 は1.4%、独DAX指数は1.6%それぞれ上げた。

この日発表された3月の米住宅着工件数は94万6000戸と、前月から 増加。3月の米鉱工業生産指数は前月比0.7%上昇し、エコノミスト予 想を上回った。

原題:European Stocks Rise on Earnings as Tesco, Syngenta Shares Rally(抜粋)

◎欧州債:周辺国債が上昇、新興国不安で逃避先に-ECBが支え

16日の欧州債市場ではユーロ圏周辺国の国債が上昇。欧州中央銀行 (ECB)が金融緩和を拡大して需要を支えるとの見方から、混乱する 新興市場からの逃避先となった。

ポルトガル国債が大きく上げ、10年債利回りは2009年12月以来の低 水準。アイルランドとイタリアの国債利回りは過去最低を付けた。ウク ライナは同国東部でロシアが「テロリズム」を扇動していると非難し た。イタリア10年債の同年限のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(ス プレッド)は3日連続で縮小。ドイツはこの日、34億ユーロ相当の10年 債を発行した。

クレディ・アグリコルCIBの債券ストラテジスト、オーランド・ グリーン氏(ロンドン在勤)は「質への逃避で周辺国債が値上がりする のは信頼感の表れだ」と指摘。「投資家らは利回りを求めているが、資 金を投じる資産を選ぶ上で慎重姿勢を崩さない。周辺国債は十分安全か つリスクに対して最良の利益をもたらす投資先の一つと見なされてい る」と語った。

ロンドン時間午後4時23分現在、ポルトガル10年債利回りは前日 比12ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.75%。債務危 機でユーロ圏が分裂するとの懸念から、2012年1月には18%を超える過 去最高水準に達していた。同国債(表面利率5.65%、2024年2月償還) 価格はこの日、1.075上げ115.39。

アイルランド10年債利回りは1bp下げ2.85%。これはブルームバ ーグが1991年にデータ集計を開始して以降の最低となる。

イタリア10年債利回り3.10%。一時は1993年のデータ集計開始以来 の低水準となる3.09%まで下げた。同年限のドイツ国債に対するスプレ ッドは2bp縮小し161bp。スペイン10年債利回りは3.07%。2005年 9月以来の低水準に達する場面もあった。

既発のドイツ10年債利回りは1bp上げて1.48%。前日は昨年5月 以来の低水準となる1.47%で終了した。

原題:Euro Periphery Emerges as Haven as Bonds Rise Amid Ukraine Feud (抜粋)

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