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ドルが小高い、米小売売上高が支援材料-FRB議長講演注目

東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=101円台後半で推移。米国の景気回復が続いているとの見方 がドルを支えた一方、海外時間にイエレン米連邦準備制度理事会(FR B)議長の講演を控えて、積極的にドルを買い上げる動きは見られなか った。

午後3時38分現在のドル・円相場は1ドル=101円87銭前後。日本 銀行の黒田東彦総裁と安倍晋三首相の会談が開かれた正午ごろには追加 緩和への期待から101円99銭まで円が売られる場面も見られたが、前日 の海外市場で付けたドル高値(102円01銭)には届かず、日中の値幅は わずか17銭にとどまった。

みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、「黒田総裁と 安倍首相が会談するということで少し喜んだが、追加緩和は要請されな かったということで、今日のところは失望だ」と指摘。もっとも、「今 後、株価などを見ながら政府からのプレッシャーが強まるのではないか というところは基本的に円安圧力になる」とした上で、「きょうは動き づらいという感じで、イエレン待ちの雰囲気だ」と語った。

ユーロ・ドル相場も1ユーロ=1.38ドル台前半と前日の海外市場で 付けた9日以来のユーロ安・ドル高(1.3808ドル)付近でもみ合い。ユ ーロ・円相場は1ユーロ=140円台後半で一進一退の展開が続いた。

イエレン議長が講演

イエレン議長はこの日、アトランタ連銀主催の会合で講演する。先 月31日の講演では、景気刺激策が「当面」必要になるだろうと述べ、利 上げが早まるのではないかとの市場の懸念を和らげた。

三井住友銀行のチーフ・エコノミスト、山下えつ子氏(ニューヨー ク在勤)は、イエレン議長の講演について「低い金利を長期間続けると いうメッセージだと思うので、米金利が下がることで、ドルも下がって しまうという可能性はある」と指摘。ただ、サプライズで大きく売られ ることにはならないとし、ドル・円も「先週に101円50銭を割っても大 きく割れなかったものを、さらにもっと割り込んでドルを売っていくと いうようなことにはならない」との見方を示した。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、ニューヨー ク連銀がこの日発表する4月の同地区製造業景況指数は8.0(予想中央 値)と前月の5.6から上昇するとみられている。3月の米消費者物価指 数(CPI)は2月と同じ、前月比0.1%上昇の見込み。

前日の海外市場では3月の米小売売上高が2012年9月以来の大幅な 伸びとなったことを受け、米国債利回りが上昇。米株式相場は反発し、 外国為替市場ではドルが堅調に推移した。

一方、欧州ではドイツの欧州経済研究センター(ZEW)が4月の 独景況感指数を発表する。エコノミスト調査によると、期待指数は4カ 月連続で低下し、45(前月は46.6)となる見通し。現状指数は51.5(同

51.3)と予想されている。

黒田総裁はこの日の安倍首相との会談後、記者団に対し、金融政策 について必要があれば躊躇(ちゅうちょ)なく調整すると首相に伝えた ことを明らかにした。また、物価は2%の目標達成に向け順調に道筋た どっていると伝え、首相から理解を得たと言う。

--取材協力:大塚美佳.

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