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円が反発、中国景気懸念で買い強まる-株安受け午後から上昇幅拡大

東京外国為替市場では円が反発。中 国景気に対する懸念から円買いが強まった。午後からは日本株の下落基 調に伴い、上昇幅が拡大した。

前日の米株高を受けて、朝方は円売りが先行。ドル・円相場は1ド ル=102円14銭まで円が下落する場面があったが、取引が進むにつれて 円買いが優勢となった。午前11時すぎに発表された中国の貿易統計で輸 出と輸入がともに予想外の減少となったのをきっかけに、円買いが加 速。午後には、日本株がマイナス圏に転じる中、101円64銭を付けた。

ウエストパック銀行のシニア通貨ストラテジスト、ショーン・キャ ロー氏は、中国の貿易統計は「間違いなく失望だ」とし、「少なくとも 一時的に世界的なムードに水を差している」と指摘。「安全通貨である 円にとっては支援材料のようだ」と話していた。

前日の海外市場では米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公 表をきっかけに米国の利上げ観測が後退。米金利の低下を背景に全般的 にドルが売られる中、ドル・円は一時101円72銭までドル安・円高に振 れたが、米国株の上昇が支えとなった。

ユーロ・ドル相場は海外市場の流れを引き継ぎ、一時1ユーロ =1.3871ドルと先月24日以来の水準までドル安が進行。その後は1.38ド ル台半ばでもみ合う展開となっている。ユーロ・円相場は1ユーロ =141円55銭まで上昇したが、その後は一時140円67銭まで水準を切り下 げるなど、円高基調が続いている。

輸出、輸入とも予想外の減少

中国の税関総署が10日発表した3月の輸出は前年同月比6.6%減と ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 (4.8%増)を下回った。輸入は同11.3%減で、この結果、貿易収支 は77億1000万ドル (約7850億円)の黒字となった。市場予想(中央 値)では輸入は3.9%増、貿易収支は18億ドルの黒字が見込まれてい た。

この日の東京株式相場は反発して始まり、日経平均株価の上げ幅は 開始直後に200円を超えたが、その後は伸び悩む展開となった。午後の 取引では一時65円24銭(0.5%)安の1万4234円45銭を付けた。

米連邦準備制度理事会(FRB)が9日公表したFOMC(3 月18、19日開催)の議事録によると、数人の政策当局者は、主要政策金 利の予測中央値の上昇が今後見込まれる引き締めペースを過剰に示す恐 れがあると指摘した。イエレンFRB議長が同会合後の記者会見で、資 産購入プログラム終了後6カ月前後で利上げが実施される可能性がある との認識を示したのを受けて、市場では米国の利上げが前倒しされると の観測が浮上していた。

みずほ銀行の岩田浩二バイスプレジデント(ニューヨーク在勤)は FOMCの議事録について、「ハト派的だった。利上げが早まるかなと 思っていたところが剥がれたということだ」とし、次回の会合までは 「米国の指標次第という展開になる」と予想していた。

--取材協力:大塚美佳、Kevin Buckland.

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