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中期債が安い、日銀オペ結果弱めで-超長期債は入札前でも買い優勢

債券市場では中期債が安い。日本銀 行が実施した長期国債買い入れオペの結果が弱めとなったことが手掛か り。半面、超長期債は30年債入札を翌日に控えているにもかかわらず、 利回り上昇を背景に買いが優勢となった。

長期国債先物市場で中心限月6月物は前日比横ばいの144円91銭で 開始し、午前の終盤に5銭安の144円86銭まで下落した。午後は水準を 切り上げ、一時は144円99銭と日中取引で3月25日以来の高値を記録。 結局は6銭高の144円97銭で引けた。超長期国債先物の6月物は5銭高 の198円40銭で始まり、午後はじり高の展開。結局は40銭高の198円75銭 と高値引けした。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の333回債利回 りは横ばいの0.615%で開始し、午後に1ベーシスポイント(bp)低 い0.605%に下げた。5年物の117回債利回りは0.5bp高い0.19%。20年 物の148回債利回りは1bp低い1.49%。30年物の42回債利回りは一 時0.5bp高い1.705%と3月31日以来の高水準を付けたが、午後に は1.695%に低下した。

SMBC日興証券の山田聡シニアクオンツアナリストは、「5年債 利回りはきのう0.185%に低下したので売りが出ている。日銀オペで3 -5年ゾーンが弱い結果となったことも重し」と説明した。一方、30年 債入札については「1000億円の発行増額となるが、利回りが1.6%台か ら1.7%台まで調整したので、需要が見込めると思う」と言う。

財務省は11日午前に30年利付国債の入札を実施する。42回債と銘柄 統合するリオープン発行となり、表面利率(クーポン)は1.7%に据え 置かれる見込み。発行額は前回債より1000億円増加の7000億円程度。

メリルリンチ日本証券の大崎秀一債券ストラテジストは、30年債入 札について、「発行増は気掛かりながら、恐らく生命保険などの買い需 要がサポートするだろう。週初からの調整で割安感も出てきており、投 資家は慎重スタンスながら一定の買いが見込める」と話した。

日銀買いオペ

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ(総額9000億円)の結 果によると、残存期間「1年超3年以下」、「3年超5年以下」、「5 年超10年以下」の3本とも応札倍率が前回より上昇した。国債市場で売 り圧力が強まっていることが示された。

内閣府が午前に発表した2月の機械受注統計によると、民間設備投 資の先行指標となる「船舶、電力を除く民需」は前月比8.8%減と、事 前予想の同2.6%減を下回った。マイナスは2カ月ぶり。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、機械受注について、 「予想を大きく下回り債券にポジティブ。1、2月平均は10-12月期比 でマイナスの伸びになり、設備投資が停滞していることを示す。日米と もに企業の設備投資意欲が盛り上がっていないことが、年初来で景気が 思ったほど加速しない理由とみている」と説明した。

9日の米国債市場では早期の米利上げ観測が後退し、2年債利回り が低下。しかし、きょうの東京市場ではTOPIXが小幅ながら続落 し、円の対ドル相場は8日に付けた約3週間ぶりの高値に迫った。

--取材協力:赤間信行.

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