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ドルは103円後半、米雇用統計にらみで値幅限定-景気期待支え

東京外国為替市場では、ドル・円相 場が1ドル=103円台後半で推移。米景気への期待感を背景にドルが底 堅さを維持する一方、この日の米国時間に雇用統計の発表を控えて一段 のドル買いの動きは限定的となっている。

午後1時半現在のドル・円相場は103円92銭付近。ドルは朝方に付 けた103円95銭を上値に、同時刻までの値幅がわずか10銭にとどまって いる。前日の海外市場では一時104円11銭と、1月23日以来の水準まで ドル高・円安が進む場面が見られた。

外為オンライン情報サービス室の佐藤正和顧問は、米雇用統計につ いて、「今回は悪天候の影響がないということで上振れ期待が高い」と して、ドルの底堅さにつながっていると指摘。ただ、雇用増が大きく上 振れして、量的緩和の早期終了観測が生じた場合は、株価の下押しを通 じて円高になる可能性もあり、東京市場は動きにくいと言う。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想によると、 3月の米非農業部門の雇用者数は前月比で20万人の増加(中央値)と、 2月の17万5000人増を上回る伸びが見込まれている。また、同月の失業 率は6.6%と、2月の6.7%から改善すると予想されている。

米雇用統計受け金利動向見極め

米供給管理協会(ISM)が3日に発表した3月の非製造業景況指 数は53.1と、前月の51.6から上昇。ただ、先週の新規失業保険申請件数 は前週から増加し、米経済指標の結果は強弱まちまちとなった。

三井住友信託銀行ニューヨークマーケットビジネスユニットトレジ ャリーチームの高橋健調査役(ニューヨーク在勤)は、雇用統計で予想 を上回る数字が出れば、労働市場の改善を確認する形となり、米金利の 上昇を伴ってドルは105円台を目指す展開もあり得るとみる。半面、予 想を下回る数字が出た場合は金利の低下につながり、ドルも売られる可 能性があると言う。

米10年債の利回りは2.8%前後で推移。外為オンラインの佐藤氏 は、年初に105円台までドル高が進んだ局面では、米長期金利が3%を 超えていたと言い、105円台乗せには「支援材料となる長期金利の上昇 が必要」だとみている。

一方、欧州中央銀行(ECB)は3日の定例政策委員会で、政策金 利を0.25%に据え置いた。ドラギ総裁は会合後の記者会見で、「QE (量的緩和)についての議論はあった。この手段が無視されていたとい うことはない」と述べた。また、「どのようなQEがより効果的かとい うことについてはもちろん、さまざまな見解がある。今後数週間に議論 を進めていく」とも語った。

ECBの政策金利据え置きを受けて、ユーロはいったん買われた 後、ドラギ総裁がQEの可能性を示唆したことで下落に転じた。対ドル では、1ユーロ=1.3805ドルまで上昇した後、一時1.3698ドルと2月28 日以来の安値を付けた。この日の東京市場では1.37ドル台前半で取引さ れている。

高橋氏は、ドラギ総裁の発言について、将来的な追加緩和の実施を 示唆するような内容だったが、「いつそれを実施するとか、何の手段を 利用するのかという点に関しては特に明言はなかった」と指摘。サプラ イズではなかったと言い、ユーロはいったん売られたものの、「またし ばらくはレンジで推移する」と見込んでいる。

ユーロ・円相場は海外市場で一時1ユーロ=142円30銭と、2営業 日ぶりの水準までユーロ安・円高が進み、東京市場では142円台半ばで 推移している。

--取材協力:大塚美佳.

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