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【クレジット市場】サムライ債市場で欧州銀行が存在感

金融危機中にフランスの銀行2行が 合併して誕生したグループBPCEは、サムライ債の定期発行を計画し ている。欧州の銀行のバランスシート改善を受けて、利回りを求める日 本の投資家からの需要が復活している。

仏投資銀行ナティクシスの親会社であるBPCEは2013年に、一回 の起債としては同年最大規模となる1316億円のサムライ債を発行した。 ブルームバーグのデータが示している。欧州の銀行は今年1-3月(第 1四半期)のサムライ債起債高(5980億円)の27%を占めた。

BPCEの取締役会メンバーであるナティクシスのローラン・ミニ ョン最高経営責任者(CEO)は東京でインタビューに応じ、「調達源 を多様化させること、定期的に日本市場で起債することは当行にとって 非常に重要だ」と語った。「欧州の銀行、特にBPCEはバランスシー ト再構築のため大変な努力をしてきた」と付け加えた。

サムライ債のプレミアム(上乗せ利回り)は平均38ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)で、日本の社債の2倍を超える。3月のユ ーロ圏景況感指数は2011年7月以来の高水準だった。スペインとイタリ ア国債の利回りが記録的低水準にあることは、ユーロ圏のソブリン債危 機が終息しつつあることを示唆している。

SMBC日興証券の伴豊チーフクレジットアナリストは「欧州債務 危機はだいたい終わったというのは、日本の投資家の共通した考え方と して定着している」とした上で、「BPCEのようなフランスの銀行に 日本投資家はあまり馴染みがないが、国内社債に比べるとスプレッドが 乗っているので非常に需要がある」と話した。

震源国ギリシャが市場に復帰も

危機の震源だったギリシャは20億ユーロ(約2850億円)相当の国債 発行で市場への復帰を計画していると、当局者3人が匿名を条件にブル ームバーグ・ニュース対し明らかにした。

BPCEは2012年に初めてサムライ債を発行。昨年の起債規模は仏 銀として過去最大だった。今年もまたサムライ債を発行する公算であ り、「しない理由は何もない」とミニョン氏は述べた。

BPCEとBNPパリバ、クレディ・アグリコルなど仏銀を中心に フランス企業の昨年のサムライ債発行高は4682億円と、全体の28%を占 めた。フランス相互信用連合銀行(BFCM)は今年3月に672億円を 起債。昨年10月からの合計は1753億円となった

大和証券株式会社デットキャピタルマーケット部副部長で海外オリ ジネーション課の神田謙一氏は、「全体的に欧州懸念が和らいだ影響が サムライ債の発行額の金額増につながっている側面がある」と指摘し た。大和は今年1-3月(第1四半期)と2013年度(13年4月1日-14 年3月31日)のサムライ債引き受けで1位。「新年度も発行体から沢山 の話をいただいている」と神田氏は述べた。

原題:Top Samurai Seller BPCE Leads Europe Bank Revival: Japan Credit(抜粋)

--取材協力:日向貴彦.

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