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ドルが一時2カ月半ぶり104円台、米景気楽観視で買い先行

東京外国為替市場では、ドル・円相 場が約2カ月半ぶりのドル高値を更新した。米雇用統計の発表を翌日に 控えて、米景気への楽観的な見方からドル買い・円売りが先行した。

ドル・円は一時1ドル=104円07銭と1月23日以来の水準までドル 高・円安が進行。もっとも、海外時間に欧州中央銀行(ECB)の定例 政策委員会などのイベントを控えて、さらに上値を追う動きは見られ ず、103円台後半へ値を戻した。午後4時6分現在は103円90銭前後。

三菱東京UFJ銀行市場企画部グローバルマーケットリサーチの内 田稔チーフアナリストは、米国の景気回復や金融政策の正常化に対する 期待と「キーワードは米国だが、それを受けてリスクオンの円売りが強 まり、ドル高・円安という仕組みになっている」と説明。ただ、ECB 会合や米雇用統計の発表を控えて、「そろそろ新値を追うのは難しい時 間帯に入っていく」と語った。

ユーロ・円相場は前日の東京市場で先月10日以来のユーロ高値1ユ ーロ=143円48銭を付けたが、海外時間に142円台後半までユーロが反 落。この日の東京市場ではドル・円につられる形で143円19銭まで円が 売られる場面も見られたが、その動きは続かず、143円ちょうど前後を 中心にもみ合う展開となった。

米雇用統計を期待

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、4日発表の 3月の米雇用統計では非農業部門雇用者数は20万人増加と予想されてい る。失業率は6.6%と2月の6.7%から低下する見通し。この日は3月の 米供給管理協会(ISM)非製造業景況指数、2月の貿易収支、先週分 の新規失業保険申請件数などが発表される。

外為どっとコム総合研究所の石川久美子研究員は、米国では新規失 業保険申請件数の4週移動平均線が改善している上、前日発表された民 間の雇用指標もなかなかの数字で、「米雇用統計については楽観的な見 方になっていると思う」と語った。

給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが 2日発表した給与名簿に基づく集計調査によると、3月の米民間部門雇 用者数は前月比19万1000人増加した。前月分は17万8000人増と速報の13 万9000人増から上方修正された。米商務省が発表した2月の製造業受注 額は前月比1.6%増加と、エコノミスト予想を上回った。

三菱東京UFJ銀の内田氏は、米雇用統計に対する期待値が高まっ ているだけに「さらにドル・円が上がっていくにはさらに強い数字とい うことになる」と指摘。このため、「場合によっては予想を少し下回 り、ドル・円が下がるという動きも十分予想される」が、市場では米景 気に対する期待が強まっており、ドル・円が下がったところは「むしろ 押し目買いで臨む向きが多いのではないか」と話した。

前日の米国債市場では10年債利回りが3週間ぶりの水準に上昇。米 景気の改善を背景に米金融当局が来年にも利上げに踏み切るとの見方が 広がった。米株式相場は4営業日連続で上昇し、S&P500種株価指数 は過去最高値を更新。3日の東京株式相場も続伸した。

ECB会合

ブルームバーグが行った調査では、エコノミスト57人のうち54人が 今回のECB会合で政策金利が過去最低の0.25%に据え置かれると予 想。1人は0.1%への利下げ、2人は0.15%への利下げを見込んでい る。

上田ハーロー外貨保証金事業部の山室宏之氏は、市場は声明などで 「何らかのハト派寄りな発言」を警戒しているとし、実際にインフレ見 通しの悪化や非伝統的な金融緩和策へのコメントが見られれば、「ユー ロの大幅下落を引き起こす材料」になる可能性があると指摘。「『デフ レリスクは限られる』など、従来の発言を繰り返すようであればショー トカバー(買い戻し)が先行する展開」になると予想した。

ユーロ・ドル相場は前日の東京市場終盤に1ユーロ=1.3820ドルと 1週間ぶりのユーロ高値を付けた後、海外時間に1.3753ドルまでユーロ 売り・ドル買いが進行。この日の東京市場では1.37ドル台後半でもみ合 う展開となった。

--取材協力:大塚美佳.

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