ドル・円は102円後半、日米株高が支え-米欧の材料にらみ

東京外国為替市場では、ドル・円相 場が1ドル=102円台後半で取引されている。日米の株価上昇を背景に 円売り圧力がかかる場面もあったが、海外時間に米欧の金融政策動向に かかわる材料を控えて、値動きは限定的となっている。

午後3時10分現在のドル・円相場は102円86銭付近。早朝に102円77 銭を付けた後、102円97銭まで円が下落したが、同時刻までの値幅は20 銭にとどまっている。前週末の海外市場では、一時102円98銭と12日以 来の水準まで円安が進んだ。

ユーロ・円相場は前週末に1ユーロ=139円97銭と、4日以来の水 準までユーロ安・円高が進んだが、早朝に141円75銭と5営業日ぶりの 水準に値を戻し、同時刻現在は141円48銭付近で推移している。

外為どっとコム総合研究所の石川久美子研究員は、東京市場は年度 末で「為替主体での動きに乏しく、株主導で動いている」と言い、日本 株の堅調を背景にドル・円相場は102円台後半で底堅いと指摘。ただ、 海外時間にユーロ圏で消費者物価指数が発表されるほか、米連邦準備制 度理事会(FRB)のイエレン議長が講演を行う予定で、内容を受けた 株価動向で円相場が左右される可能性があるとも言う。

28日の米株式相場は主要3株価指数がそろって上昇し、株価指数先 物はこの日のアジア時間もプラス圏で推移。日本株は日経平均株価が続 伸し、前週末終値からの上昇幅が100円を超えて取引を終えた。

欧米材料を見極め

4月3日に欧州中央銀行(ECB)の政策決定会合を控えて、この 日は欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が3月のユーロ圏の消 費者物価指数(CPI)を発表する。ブルームバーグ・ニュースがまと めた市場予想では前年比0.6%上昇(中央値)が見込まれている。

前週末に発表されたドイツの3月のCPIはEU基準で前年 比0.9%上昇と、前月の1%上昇から鈍化。スペインでは同月のCPI (同)が前年比0.2%低下と、2月の0.1%上昇からマイナスに転じた。

前週末の海外市場では、ユーロ・ドル相場が一時1ユーロ=1.3705 ドルと、2月28日以来の水準まで下落。その後は値を戻し、この日の東 京市場では1.37ドル台半ばで推移している。

外為どっとコムの石川氏は、ユーロ圏のCPIが市場予想を下回る 結果になった場合は、「追加緩和観測を余計にあおるようなことにな る」と指摘。ユーロ単体ではユーロ安要因だが、緩和観測が欧州株にプ ラスに働けば、「円は売られやすい」とみる。

ECB政策委員会メンバー、ドイツ連邦銀行のバイトマン総裁は29 日にベルリンで、「ユーロ圏の現在の低インフレに関しては、この物価 上昇鈍化の3分の2がエネルギーや未加工食品が原因であることを念頭 に置く必要がある。つまり、景気循環的な要因は一時的なものとなる可 能性が高い」と指摘。「金融政策がこうした要因に対応すべきなのは二 次的影響の場合だけだと確信している」と述べている。

一方、米国ではこの日、FRBのイエレン議長がシカゴで講演す る。石川氏は、金融政策に言及するかは分からないとした上で、「もし 早期利上げ観測が強化されるような発言があれば、ドル高要因になる」 と予想。ただ、株主導の相場環境の中で米株が下落すれば、「円買い圧 力が強まる」可能性もあると言う。

米10年債利回りはこの日のアジア時間も上昇基調を維持しており、 一時は2.73%台に水準を切り上げている。前週末に発表された米経済指 標は、3月の消費者マインド指数が4カ月ぶりの低水準となったもの の、2月の個人消費は過去3カ月で最大の伸びとなり、所得も前月比で 増加した。

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