債券は下落、米債安・株高や入札控え売り-レポ金利はプラス圏に浮上

債券相場は下落。米国債相場の下落 や株高・円安に加え、あすの10年債入札に向けた売りが優勢となった。 一方、債券貸借(レポ)市場で前週末に初のマイナスとなった取引金利 はプラス圏に浮上した。

債券先物市場で中心限月の6月物は反落。前週末比5銭安の144 円71銭で開始。その後は144円65銭付近でもみ合いとなっていたが、取 引終了にかけて水準を切り下げ、20銭安の144円56銭と日中取引で14日 以来の安値まで下落。結局は14銭安の144円62銭で引けた。

バークレイズ証券の丹治倫敦債券ストラテジストは、いわゆる「期 末の買い・期初の売り」を相場が「先行して織り込んだ面がある」と指 摘。米金利の上昇や株高・円安も債券相場には逆風になったと述べた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の333回債利回 りは同1ベーシスポイント(bp)高い0.635%で開始。午後2時半すぎに 水準を切り上げ、0.645%と13日以来の高水準を付けた。その後 は0.64%。5年物の117回債は0.5bp高い0.20%。2年物の339回債利回 りは一時0.5bp高い0.09%と新発債としては1月29日以来の高水準を付 けた。その後は0.085%。

ベアリング投信投資顧問運用本部の溜学部長は、円安もあって「リ スクオン(選好)的な動きが続くとの観測もあり、債券は買いにくい状 況だ。新年度入り後に売りが出る可能性もあり、債券相場は重たい展 開」と話した。

超長期債も軟調。20年物の148回債利回りは横ばいの1.495%で始ま ったが、午後に1.51%と19日以来の水準に上昇。30年物の42回債利回り は0.5bp高い1.70%で開始し、午後2時30分すぎに1.71%と18日以来の 高水準を付けた。

市場は疑心暗鬼

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「リスク回避の流れが いったん止まり、目先は需給不安が相場の重しになっている。これを反 映して週末の日銀買いオペの超長期債対象でも応札倍率が高めになっ た。日銀が買い入れ年限の抑制のため、超長期債対象のオペをどこまで 減らすかが読めず、市場は疑心暗鬼になっている」と指摘した。

28日の米国債相場は下落。米10年債利回りは前日比4bp上昇 の2.72%程度。一方、米国株相場は反発。S&P500種株価指数は 同0.5%高の1857.62で引けた。週明け31日の東京株式相場は上昇し、 TOPIXは前週末比1.4%高の1202.89で引けた。

財務省は4月1日午前、10年利付国債の入札を実施する。前回333 回債と銘柄統合するリオープン発行となり、表面利率(クーポン) は0.6%となる見込み。発行額は前回債と同額の2兆4000億円程度。前 回の入札で小さければ好調とされるテール(最低と平均落札価格の差) は2銭と前回の3銭から縮小した。

バークレイズ証の丹治氏は「水準としては0.6%台後半がポイント だ。期初とあって買いづらい面もあり、テールが若干拡大しても不思議 ではない」とみる。野村証の松沢氏は「昨年末のリスク選好の局面で も10年債利回りは0.74%までしか達しなかったことを考えれば、現 状0.7%台での定着は難しく、0.65%では買い妙味が高まる」と言う。

日本証券業協会が31日発表した東京レポ・レートによると、4月1 日に始まり2日に終わる翌日物(トムネ)金利は、前週末28日よ り0.012ポイント高い0.001%となった。前週末のトムネ金利はマイナ ス0.011%と公表開始以来で初のマイナスを付けていた。取引ベースで 3月末を越えたことで債券を担保とする金融機関の需要が緩和した。

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