平野全銀協会長:消費増税がアベノミクスのリスク要因に

全国銀行協会の平野信行会長(三菱 東京UFJ銀行頭取)は、ブルームバーグ・ニュースとのインタビュー で、安倍晋三政権の経済政策の焦点は「消費税引き上げによる経済の落 ち込みをどう克服するかにある」と指摘。きょうからの消費増税がアベ ノミクスのリスク要因になり得るとの認識を明らかにした。

1日付で会長に就任した平野氏(62)は、増税の影響で2014年4- 6月期の日本経済はマイナス成長に陥るとの見方を示した。ただ、5 兆5000億円の追加経済対策や、企業の賃上げで消費者マインドが上向く 効果などから、このリスクを「十分、乗り越えることは可能ではない か」と見通した。

消費税は従来の5%から8%に引き上げられた。これに伴う国民負 担は9兆円近くに上るとみられている。ブルームバーグ・データによる と、エコノミストが予測する4-6月期の実質GDP(国内総生産)の 中央値はマイナス3.5%となっている。平野会長は7-9月期以降は回 復に向かうとみている。

平野氏は銀行の収益環境について、「資金需要は日本経済が回復す るにつれ需給関係が改善し、利ざや低下にもいずれ歯止めがかかる」と の見方を示した。資金需要の中身も「大企業から中小に、不動産や流通 から製造業に、東京・名古屋から関西へ」と広がりを見せるなど、アベ ノミクス効果は本業の融資にも徐々に表れていると指摘した。

全国銀行の貸出金は2月末まで30カ月連続で増加し、残高は441兆 円と11年8月末から約27兆円増えた。株価上昇も背景に今年度の銀行業 績は好調だ。ただ、預金が融資に回らないカネ余りが続いており、ブル ームバーグ・データによると収益性を示す邦銀の純利息マージン平均は アジア太平洋地域で最低水準にある。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE