3月28日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:資源国通貨が上昇、中国緩和観測で-円全面安

ニューヨーク外国為替市場では、主要な商品輸出国であるオースト ラリア、ニュージーランド(NZ)、カナダの通貨が5カ月ぶり高値に 上昇。中国が追加の金融緩和を実施するとの見方から、エネルギーや原 材料の需要が高まるとの観測が広がっている。

ユーロは主要16通貨中12通貨に対して上昇。ドイツの3月のインフ レ率は低下したが、低下幅は一部の市場予想よりも小幅だった。欧州中 央銀行(ECB)は来週、定例政策委員会を開催する。オーストラリ ア・ドルは週間ベースでは約2カ月で最大の上げとなる勢い。中国の李 克強首相が経済成長率を「妥当なレンジ」内で維持することに自信を示 したことが手掛かり。円は主要31通貨すべてに対して下落した。

ソシエテ・ジェネラルのシニア為替ストラテジスト、セバスチャ ン・ゲーリー氏(ニューヨーク在勤)は「ここ2週間、資源国通貨には 非常に強い関心が集まっている」と指摘。市場関係者は中国の景気減速 を「循環的なものと捉えており、減速の度合いが弱まれば諸問題も改善 し、循環的な回復に戻って資産価格や資源国通貨などを押し上げる可能 性がある」と考えていると述べた。

豪ドルとNZドル、カナダ・ドルのバスケットは、円と米ドルに対 して102.56と、昨年10月22日以来の高値を付けた。

ユーロ、ドル、円

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.1%高 の1ユーロ=1.3752ドル。一時0.3%安の1.3705ドルと2月28日以来の 安値を付けた。週間では0.3%安、月間では0.4%安となっている。

ユーロは対円では前日比0.7%上げて1ユーロ=141円40銭。週間で は0.3%高、月間では0.7%高となっている。円は対ドルでこの日0.6% 安の1ドル=102円83銭。円は対ドルで週間では2週連続安、月間では 1%下げている。

主要9通貨の組み合わせの3カ月物インプライドボラティリティ (IV、予想変動率)に基づくドイツ銀行の通貨ボラティリティ指数 は7.36%と4日ぶりに低下。前日は7.51%だった。24日には7.02% と、12年12月以来の低水準に下げていた。過去1年間の平均は8.56%。

ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇の1016.26。米商 務省が発表した2月の個人消費支出(PCE)は前月比0.3%増加と、 過去3カ月で最大の伸びとなった。所得も増加した。シカゴ連銀のエバ ンス総裁は、当局が来年後半に利上げを実施するとの見解を示した。総 裁はブルームバーグテレビジョンのインタビューで語った。

欧州インフレ

ドイツ連邦統計局が28日発表した3月の消費者物価指数(CPI) 速報値は、欧州連合(EU)基準で前年同月比0.9%上昇。インフレ率 は2月の1%から低下した。エコノミスト26人の予想中央値とは一致。 EU統計局(ユーロスタット)は3月のユーロ圏インフレ率を31日 に 発表する。

またスペイン国家統計局が発表した3月のCPI(EU基準)は前 年同月比0.2%低下。低下は09年10月以来となる。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のグローバ ルマーケッツストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏(ニューヨ ーク在勤)は「市場は欧州の弱いインフレ指標に敏感になっているが、 最終的にはユーロのショートを維持させるだけの材料にはなっていな い」と述べた。

原題:Currencies of Commodity Producers Gain Amid China Stimulus Bets(抜粋)

◎米国株:反発、個人消費拡大で消費株高い-バイオ株下落

28日の米国株相場は3日ぶりに上昇。2月の米個人消費が過去3カ 月で最大の伸びとなったことを受けて、消費関連株が上昇した。一方、 バイオテクノロジー株は安い。

税務サービスのH&Rブロックとゲーム小売りのゲームストップは いずれも上昇。コンピュータ ー・サービスやアウトソーシング(業務 の外部委託)サービスを手掛けるコグニザント・テクノロジー・ソリュ ーションズも高い。モルガン・スタンレーが株式投資判断を引き上げた ことが好感された。医薬品開発のギリアド・サイエンシズとバイオテク ノロジー企業、バイオジェン・アイデックはいずれも下落した。

S&P500種株価指数は前日比0.5%高の1857.62ポイント。ダウ工 業株30種平均は58.83ドル(0.4%)上げて16323.06ドル。

ベッカー・キャピタル・マネジメント(オレゴン州ポートランド) のポートフォリオマネジャー、マイク・マクガー氏は「変動の激しい相 場になっている」と指摘。「今月は非常に顕著な変化がうかがえ、値が さ株が敬遠され、バリュー株に見直し買いが入っている。市場がよりフ ァンダメンタルズに根ざした現実的な展開に回帰しつつあるのは良いこ とだ」と続けた。

投資家は強気相場で上昇した銘柄を売却し、利益を確定している。 最近の経済統計に見られた弱さは、どの程度天候が要因なのか、またウ クライナ情勢は今後悪化するのかどうかを、投資家は見極めようとして いる。

ナスダック・バイオテクノロジー株価指数

ナスダック・バイオテクノロジー株価指数は2.8%下落した。週間 では7%安。ギリアドはこの日4%安、バイオジェンは5.1%急落し た。

2月の個人消費が拡大し、所得も増加したことが買い材料となり、 この日の選択的消費株は0.8%上昇した。3月の米トムソン・ロイタ ー/ミシガン大学消費者マインド指数(確定値)は80と、速報値 (79.9)から上方修正された。

エバーバンク・ウェルス・マネジメントのシニアマーケットストラ テジスト、クリス・ギャフニー氏(セントルイス在勤)は「消費者が戻 り、支出を再開するほど十分なほどに信頼感が高まれば、企業利益が支 援され、株式市場にも確実に強材料だ」と続けた。

H&Rブロック、コグニザントが高い

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)はこの日1.4%低下して14.41。

H&Rブロックは6.2%上昇。ゲームストップは8.8%値上がりし た。

コグニザントは4.4%高。モルガン・スタンレーは同社の株式投資 判断を「買い」に相当する「オーバーウエート」に引き上げた。アナリ ストのケイティ・ヒュ-バティー氏はリポートでコグニザントの潜在成 長が過小に評価されている可能性があると指摘した。

基本ソフト(OS)「Linux(リナックス)」の販売を手掛け るレッドハットは7%下落。同社は今年の1株あたり利益予想を1.56ド ルとしたが、ブルームバーグがまとめたアナリスト予想平均(同1.62ド ル)には及ばなかった。

原題:U.S. Stocks Rise, Led by Consumers as Biotech Weighs on Nasdaq(抜粋)

◎米国債:3日ぶり下落、個人消費増加で緩和縮小継続の観測

米国債相場は3日ぶりに下落。個人消費支出の増加を背景に、金融 当局が緩和縮小を継続できる程度に経済成長が加速するとの観測が強ま った。株式相場は上昇した。

米国債は月間ベースでは今年に入って初の下落。シカゴ連銀のエバ ンス総裁は連邦公開市場委員会(FOMC)が恐らく来年後半に利上げ を実施するとの見解を示した。FOMCは過去3会合連続で債券購入の 縮小を決定した。米パシフィック・インベストメント・マネジメント (PIMCO)で世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロース氏 は、コアインフレ率が「わずか」1.1%しかないことを市場は見過ごし ていると発言。5年債と30年債の利回り格差は2009年以来の最小となっ た。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツの米金利セールス責任者、 トーマス・ディガロマ氏は「債券が売られている理由の一つは株だ」と 指摘。「過去3カ月はかなりの厳冬で、来月の統計はそこそこ良くなる と考えられている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の2.72%。月間では7bp上昇した。同年債(表面利 率2.75%、2024年2月償還)価格は11/32下げて100 1/4。

S&P500種株価指数は前日比で一時1%上昇と、17日以来の大幅 高となった。

利回り格差

5年債利回りはこの日3bp上昇の1.75%、30年債利回りは2bp 上昇の3.55%となり、利回り差は今週0.1ポイント縮小の1.80ポイン ト。先月21日は2.16ポイントだった。

ノバスコシア銀行の金利ストラテジスト、ガイ・ヘーゼルマン氏 (ニューヨーク在勤)は同利回り差は「短期間にずいぶん縮小したが、 さらに一段と縮小する可能性もある」と述べた。

ブルームバーグ米国債指数によると、米国債の3月のリターンはマ イナス0.1%と、月間ベースでは昨年12月以来のマイナスとなった。年 初からはプラス1.9%と、四半期ベースでは2012年4-6月期以降で最 大のプラス。

米商務省が発表した2月の個人消費支出(PCE)は前月比0.3% 増加し、過去3カ月で最大の伸びとなった。伸びはブルームバーグがま とめたエコノミスト予想の中央値と一致した。前月は0.2%増(速 報0.4%増)に下方修正された。2月の個人所得も前月から0.3%増加し た。

3月の米トムソン・ロイター/ミシガン大学消費者マインド指数 (確定値)は80と、前月の81.6から低下した。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミスト予想の中央値は80.5だった。速報値は79.9。

グロース氏の見解

2月PCE統計の食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数は前 月比0.1%上昇、前年比で1.1%上昇した。

グロース氏は「今月では最も重要な数字だ」とツイッターで指摘。 「市場は気づいていないが、PIMCOは気づいている。ハト的だ」と 続けた。

エバンス総裁はブルームバーグテレビジョンとの香港でのインタビ ューで、「インフレは加速し、それが最終的には利上げの理由となると いう考えに傾いている」と発言。「私の見解では2015年後半になる可能 性が最も強い。自分が選択するなら、それより若干長く待つだろう」と 述べた。

原題:Treasuries Fall 1st Time in 3 Days as Spending Boosts Taper Bets(抜粋)

◎NY金:続落、6週間ぶり安値-緩和縮小継続の観測

ニューヨーク金先物相場は続落。6週間ぶりの安値をつけた。米景 気回復の兆しが金融当局の緩和縮小継続を正当化する格好となった。2 月の米個人消費は過去3カ月で最大の伸びとなり、所得も増加した。

スタイフェル・ニコラスの市場ストラテジスト、ケビン・キャロン 氏は「経済のリスクに関する懸念がなくなると、金価格は圧迫される」 と指摘。「この先一段と弱くなる可能性がある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前日比0.1%未満下げて1オンス=1294.30ドルで終了。一時 は1286.10ドルと、中心限月としては先月12日以来の安値をつけた。週 間ベースでは3.1%下げて、2週連続の下落。

原題:Gold Retreats to Six-Week Low on Bets Fed to Slow U.S. Stimulus(抜粋)

◎NY原油:3日続伸、3週間ぶり高値-個人消費の増加で

ニューヨーク原油先物相場は3日続伸。3週間ぶりの高値を付け た。2月の米個人消費が過去3カ月で最大の伸びとなったことが手掛か り。

PNCキャピタル・アドバイザーズの原油アナリスト、ポール・ク ロボ氏(フィラデルフィア在勤)は「個人消費支出の統計が買い材料と なった」と指摘。「経済は成長を続けるだろう。ウクライナ情勢とロシ ア侵攻の可能性をめぐり不透明感も強い」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は前日 比39セント(0.4%)高の1バレル=101.67ドルで終了。終値としては 7日以来の高値となった。週間では2.2%高。

原題:WTI Oil Rises to Three-Week High on U.S. Data; Brent Advances(抜粋)

◎欧州株:上昇、景況感が予想以上に改善-週ベースでもプラス

28日の欧州株式相場は上昇し、指標のストックス欧州600指数は週 間ベースでの上げ幅を拡大した。3月のユーロ圏景況感が予想以上に改 善したことが好感された。

イタリアの銀行、インテーザ・サンパオロは3.5%上げた。2017年 まで約100億ユーロを支払う配当計画を明らかにした。タイヤメーカー の伊ピレリは3.2%高。2013年通期利益がアナリスト予想を上回ったこ とが買い材料。一方、英国のレゾリューションとアビバを中心に保険株 が下げた。英当局が生命保険の不当な手数料に関する疑惑について調査 を開始すると発表した。

ストックス欧州600指数は前日比0.7%高の333.76で終了。前週末比 では1.8%上げた。ウクライナをめぐるロシアと西側諸国の対立の高ま りから、同指数は月初来では1.3%下げている。

ストアブランド・アセット・マネジメント(オスロ)のファンドマ ネジャー、エスペン・ファーネス氏は「景況感のデータは本当に良い内 容だった」と指摘。「ユーロ圏の回復継続は、2014年を通じて株式相場 にとっての鍵となる。回復のペースと力強さについては強く確信してい る。この見方に立つと、強気にならずにはいられない」と語った。

欧州連合(EU)の欧州委員会が発表した3月のユーロ圏景況感指 数は102.4と、2月の101.2から上昇し、ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト31人の予想中央値(101.4)も上回った。

28日の西欧市場ではアイスランドを除く17カ国で主要株価指数が上 昇。英FTSE100指数は0.4%、仏CAC40指数は0.7%それぞれ上げ た。独DAX指数は1.4%の大幅高となった。

原題:European Stocks Rise as Euro-Area Confidence Data Beat Forecasts(抜粋)

◎欧州債:ポルトガル債上昇-物価統計受け緩和観測強まる

28日の欧州債市場ではポルトガル国債が上昇し、10年債利回り は2010年以来で初めて4%を割り込んだ。スペインなどの3月のインフ レ率が低下したことを背景に、金融緩和観測が強まった。

スペイン2年債利回りは低下し、同年限の英国債などの利回りを09 年以来で初めて下回った。スペイン国家統計局(INE)がこの日発表 した3月の消費者物価指数は欧州連合(EU)基準で前年同月比0.2% 低下し、09年10月以来で初めてマイナスとなった。ドイツ国債は週間ベ ースの上げを解消した。同国のインフレ率は10年以来の低水準となっ た。ギリシャ国債も買われた。欧州中央銀行(ECB)は定例政策委員 会を来週開催する。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)(ロンドン)の欧州金 利戦略責任者、ピーター・シャフリク氏は「インフレ統計が国債相場の 好材料となっている。ECBが追加措置を講じる可能性が高まったよう だ」と語った。ただ、「行動する必要性が差し迫っているわけではな い。インフレ率がさらに低下した場合、ECBは動くだろうが、これは われわれのベースシナリオではない」とも述べた。

ロンドン時間午後4時19分現在、ポルトガル10年債利回りは前日比 2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の4.04%。一時 は3.98%と、2010年1月以来の低水準となった。同国債(表面利 率5.65%、2024年2月償還)価格は0.145上げ112.865。

同年限のスペイン国債利回りは1p下げ3.24%。前週末は3.36%だ った。ドイツ10年債利回りは前日比2bp上昇の1.55%。14日に は1.50%と、昨年7月19日以来の水準まで下げていた。週間ベースでは 8bp下げた。

ドイツ連邦統計局が発表した3月の消費者物価指数(CPI) 速 報値はEU基準で、前年同月比0.9%上昇。これは10年6月以来の低い 伸び。ブルームバーグがまとめた調査によれば、EU統計局(ユーロス タット)が31日発表する3月のユーロ圏インフレ率は0.6%と、09年11 月以来の低水準が見込まれている。

原題:European Bonds Advance, Led by Portugal, Amid Deflation Concern(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE