遅きに失したS&Pのブラジルの格下げ-国債スプレッドが示唆

米格付け会社スタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)によるブラジルの格下げを債券トレーダーは無 視している。

S&Pがブラジルの信用格付けを投資適格級で最も低い「BBB -」に引き下げ後、ブラジル国債の米国債に対する上乗せ利回り(スプ レッド)は拡大するどころか0.15ポイント縮小した。S&Pがブラジル を格下げ方向で見直すとした昨年6月以降、スプレッドはわずか0.01ポ イントの上昇にとどまっており、現在は2.24ポイントとなっている。

こうした動きはブラジルだけではない。S&Pがメキシコの信用格 付けを引き上げた昨年12月以降、米国債に対するスプレッドの縮小はわ ずか0.07ポイントにとどまっている。米国とフランスが2011年と12年に 「AAA」格付けを失った後、借り入れコストは上昇せず低下した。ブ ルームバーグがまとめたデータによると、1970代以降の格付けとアウト ルック(格付け見通し)の変更314件のうち約半数で、新たな格付けが 示唆するのとは反対の方向に国債利回りが動いている。

マーケットフィールド・アセット・マネジメントのマイケル・ショ ール会長兼最高経営責任者(CEO)は電話取材に対し、「S&Pの格 下げは後れを取った」と指摘。「1年前にブラジルを格下げしていれ ば、役に立つ情報が何か伝わっただろうが、かなり長い時間待たされた ことで、何が起きているか皆が分かってしまった」と述べた。

S&Pは24日、ブラジルの信用格付けを「BBB-」に1段階引き 下げた。緩慢な経済成長と拡張的な財政政策によって、政府債務レベル の上昇に拍車が掛かっていると指摘した。フィッチ・レーティングスと ムーディーズはS&Pよりも1段階高い格付けを付与している。

原題:Ratings Ignored Brazil to Mexico Show S&P’s Actions Overdue (2)(抜粋)

--取材協力:Matt Robinson、Julia Leite.

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