3月27日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロが対ポンド3週ぶり安値-円は対ドル102円台前半

ニューヨーク外国為替市場では、ユ ーロがポンドに対し3週ぶり 安値に下落。欧州中央銀行(ECB)が政 策を緩和させる一方で、英 国の2月の小売売上高が予想を上回る伸びと なったことでイングラン ド銀行(英中銀)は利上げに動くとの観測が強 まった。

ニュージーランド(NZ)ドルは米ドルに対し2011年以来の高値に 上昇。2月のNZ貿易黒字がエコノミスト予想を上回ったことを受け た。ブラジル・レアルは過去4カ月で最大の上げ。物価が一段と上昇す るとの見方が背景にある。ノルウェー・クローネも上昇。ノルウェー中 銀のオルセン総裁は2015年半ば以降に政策金利を徐々に引き上げ始める との見通しを示した。ECBは来月3日に定例政策委員会を開く。

BNPパリバのディレクター、マサフミ・タカダ氏は「英小売売上 高の堅調な数字を背景に、『ユーロ売り・ポンド買い』の動きが目立っ ている」と指摘。市場では「ECBが来週、政策緩和を発表するとの見 方が強まっている」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロはポンドに対し前日 比0.5%安の82.72ペンス。一時82.63ペンスと、6日以来の安値を付け た。これで3日続落となる。対ドルでは0.3%安の1ユーロ=1.3740ド ルと、同じく3日続落。円は対ユーロで0.2%高の1ユーロ=140円41 銭。対ドルでは0.1%下げて1ドル=102円18銭。

主要9通貨の組み合わせの3カ月物インプライドボラティリティ (IV、予想変動率)に基づくドイツ銀行の通貨ボラティリティ指数は 3日連続で上昇。この日は7.43%と、ほぼ2週間ぶりの高水準。24日は 終値ベースで7.02%だった。過去1年間の平均は8.56%。

「非伝統的政策」

ユーロは主要16通貨全てに対して値下がり。ECB政策委員会メン バー、スペイン銀行(中銀)のリンデ総裁は前日、当局者らはデフレの リスクを真剣に受け止めているとし、追加の金融緩和の可能性を排除し ていないと説明した。ECBは昨年11月に、政策金利を過去最低 の0.25%に引き下げた。

今週は欧州一の経済大国であるドイツで企業景況感や製造業の指数 低下が示された。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの通貨ストラテジ スト、アタナシオス・バンバキディス氏(ロンドン在勤)は「ECBが 向こう数カ月にユーロ圏のデフレリスクもしくはディスインフレのリス クに対応するのかどうか、また対応するのであればどのような方法を取 るのかがユーロを動かす主な材料になる」と指摘。「ECBは今年、非 伝統的政策を余儀なくされる可能性があり、そうなればユーロにとって は状況を一変させる事態となり得る」と述べた。

英経済

2月の英小売売上高指数(燃料含む)は前月比1.7%上昇。ブルー ムバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト20人の予想中央値は0.5% 上昇だった。

みずほ銀行の欧州ヘッジファンドセールス責任者、ニール・ジョー ンズ氏(ロンドン在勤)は電子メールで、「ポンドは今後も好調に推移 するだろう」とし、「きょうの統計は、国ごとの政策の違いに注目した 取引を加速させることにもなる。つまり、利上げが見込まれる国の通貨 のパフォーマンスは、利下げが予想される国の通貨を上回るというもの だ」と説明した。英国の政策金利は0.5%。

原題:Euro Drops to 3-Week Low Against Pound on Outlook; Real Climbs(抜粋)

◎米国株:下落、金融株やテクノロジー株に売り広がる

27日の米国株は続落。銀行株やテクノロジー株が特に売られた。強 気相場における上昇銘柄のローテーションが再開された。

米銀シティグループは2012年以来の大幅下落。同行の資本計画は連 邦準備制度理事会(FRB)のストレステスト(健全性審査)で不合格 となった。技術コンサルティング大手アクセンチュアも安い。「厳し い」ビジネス環境が続くとの見方を示したことが嫌気された。ゲーム小 売りのゲームストップは4%下落。利益予想がアナリスト予想に及ば ず、売り材料となった。

S&P500種株価指数は前日比0.2%安の1849.04ポイント。ダウ工 業株30種平均は4.76ドル(0.1%未満)下げて16264.23ドル。

フェニモア・アセット・マネジメントの調査ディレクター、ジョ ン・フォックス氏は、「投資家はポートフォリオからリスク資産を若 干、縮小している」と述べ、「市場での投機的な部分が売られている。 株を保有しているのであれば、それは上昇を見込んでいるからであっ て、上昇が止まれば保有する理由はない」と続けた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数( VIX)はこの日2.1%低下して14.62。

経済統計は中立的

朝方発表された週間新規失業保険申請件数は、予想外に前週比で減 少し、約4カ月ぶりの低水準となった。昨年10-12月(第4四半期)の 実質国内総生産(GDP、季節調整済み、年率)確定値は前期比2.6% 増と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値 (2.7%増)を下回った。

ウェルズ・ファーゴ・プライベート・バンクの地域最高投資責任者 (CIO)のキャメロン・ヒンズ氏は、「投資家の目線から見ると中立 的な統計内容だ」と述べ、「相場を大きく動かす材料はなかった。 GDPは若干予想を下回ったが、新規失業保険申請件数はやや明るい内 容だった。経済的には良い方向へと進んでいるようだ」と続けた。

ブルームバーグがまとめたデータによると、株式を保有する米国の 上場投資信託(ETF)からは過去5営業日で60億ドルの資金が流出、 債券ETFに5億5500万ドルの資金が流入した。業種別ETFではヘル スケア関連株が最も資金を失い、過去1週間で9億9100万ドルが流出し た。

FRBのストレステスト

S&P500種産業別10指数のうち金融株は0.6%安と、2番目に大き な下げとなった。KBW銀行指数は1.3%下落。FRBのストレステス トでは30行のうち25行が合格した。

シティは5.4%安。FRBはシティの計画の複数の欠点を指摘。 「国際業務の重要な部分」の損失を想定したり、内部のストレステスト に全てのビジネスのエクスポージャーを反映させたりする能力に懸念を 示した。

アクセンチュアは5%安。同社は通期利益予想を上方修正したが、 不透明要素に東欧情勢が加わったと指摘した。

ベライゾン・コミュニケーションズやAT&Tを中心に通信株は上 昇した。

石油のエクソンモービルも高い。この日のニューヨーク原油先物相 場は続伸し、約2週間ぶりの高値を付けた。石油受在庫の減少が材料と なった。

原題:U.S. Stocks Decline as Financial, Technology Shares Lead Drop(抜粋)

◎米国債:5-30年債利回り差、09年以来で最小-来年の利上げを意識

米国債市場では5年債と30年債の利 回り差が過去4年の最小とな った。米金融当局が来年、利上げに踏み切 れるほど経済成長は力強い との見方が背景にある。

7年債入札(規模290億ドル)では直接入札者の需要が、2009年に 同年債が再発行されて以来で最高となった。30年債利回りは昨年7月以 降で初めて3.5%を下回った。新規失業保険申請件数は減少し、国内総 生産(GDP)は上方修正された。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏は「金融引き締めが予想より早くなるとの見方に傾けば、イールドカ ーブ取引はかなりやりやすくなる」と指摘。30年債の上昇については 「株式から国債への資産配分」も寄与したと述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、5年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の1.72%。同年債(表面利率1.625%、2019年3月償 還)価格は3/32下げて99 1/2。

30年債利回りは2bp低下の3.53%。一時は7月3日以来の低水準 となる3.49%に低下した。10年債利回りは1bp低下の2.68%。一時 は2.66%と、3月17日以来の低水準となった。

7年債入札で最高落札利回りは2.258%。入札直前の市場予想 は2.261%だった。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.59倍。過去10回の平均 は2.56倍だった。

直接入札者

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者の比率は32.6%と、記録が残る2009年以降で最高となった。過去10 回の平均値は19.5%。一方、プライマリーディーラーの比率は26%と、 最低を記録した。

5年債と30年債の利回り差は1.8ポイントと、09年10月以降で最小 を記録した。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の債券ト レーディング担当シニアバイスプレジデント、マイケル・フランゼーセ 氏は「ファンダメンタルから見て、金利は上昇するだろう。勢いに乗ろ うとする動きがある」と指摘した。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、10年債利回 りは年末までに3.35%に上昇すると予想されている。

経済指標

昨年10-12月(第4四半期)の実質GDP(季節調整済み、年率) 確定値は前期比2.6%増と、改定値の2.4%増から上方修正された。ブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は2.7%増 だった。

労働省の発表によると、先週の新規失業保険申請件数(季節調整済 み)は31万1000件と、前週から1万件減少した。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミスト予想の中央値は32万3000件への増加だっ た。より変動の少ない4週移動平均は昨年9月28日以来の低水準だっ た。

原題:Treasury Yield Curve Narrowest Since 2009 on Fed Rate Wagers(抜粋)

◎NY金:続落、6週間ぶり安値-米景気改善の兆しで逃避需要減退

ニューヨーク金先物相場は続落。6週間ぶりの安値となった。米景 気改善の兆しを背景に安全逃避目的の買いが減退した。昨年10-12月 (第4四半期)の米実質国内総生産(GDP)確定値は改定値から上方 修正された。先週の新規失業保険申請件数は予想外に前週比で減少し た。

TDセキュリティーズ(トロント)の商品戦略責任者、バート・メ レク氏は電話インタビューで、「きょうの数字は米国が好調になること を示唆しており、金融当局が緩和縮小を継続する可能性がますます高ま っている」と指摘。「金や銀を保有することによる機会費用が増える可 能性があるため、買いの勢いはなくなっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前日比0.7%安の1オンス=1294.80ドルで終了。引け後は一 時1291.30ドルと、先月13日以来の安値をつけた。

原題:Silver Futures Post Longest Slump in 13 Years as Gold Declines(抜粋)

◎NY原油:続伸、2週間ぶりの高値-クッシング在庫の減少で

ニューヨーク原油先物相場は続伸。約2週間ぶりの高値を付けた。 米石油受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングで在庫が2年ぶりの 低水準に減少したことが引き続き材料となった。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「クッ シング在庫の減少が続いていることが全ての市場参加者の脳裏にある」 と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は前日 比1.02ドル(1%)高の1バレル=101.28ドルで終了。終値としては7 日以来の高値となった。

原題:WTI Oil Rises to Two-Week High on Cushing Supplies; Brent Gains(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、衣料小売りのH&M安い-食品銘柄は上昇

27日の欧州株式相場は前日からほぼ変わらず。指標のストックス欧 州600指数は前日まで続伸していた。小売株が下落した一方、食品・飲 料銘柄が買われた。

スウェーデンの衣料小売り、ヘネス&マウリッツ(H&M) は4.3%安。四半期利益がアナリスト予想に届かなかった。英エンジニ アリング会社バブコック・インターナショナル・グループは4年ぶりの 大幅安。航空サービスのアビンシス買収で合意したことが売り材料。

一方ドイツのインターネット事業者、ユナイテッド・インターネッ トは5%上昇。2013年決算が25%増益となったことが好感された。サケ 養殖を手掛けるノルウェーのマリンハーベストは2.4%高。英資産をク ック・アクアカルチャーに売却することで合意した。

ストックス欧州600指数は前日比0.1%高の331.40で終了。前日まで の2営業日で2%上げていた。月初来の下落率は2%と、月間ベースで は昨年6月以来の大幅安となっている。ウクライナをめぐるロシアと西 側諸国との緊張の高まりが背景。

レイモンド・ジェームズ・ファイナンシャルのファンドマネジャ ー、ルイ・デフェル氏(パリ在勤)は「当社は欧州株の回復に引き続き 極めてポジティブだ」とし、「ロシア問題が続けば、相場にとって極め て悪い材料になり得るのは事実だ。非常に難しいので、状況を注視し銘 柄選択に集中し続ける」と語った。

27日の西欧市場では18カ国中10カ国で主要株価指数が下落。仏 CAC40指数は0.1%、英FTSE100指数は0.3%それぞれ下げた。

原題:European Stocks Little Changed After Two-Day Rally; H&M Declines(抜粋)

◎欧州債:イタリア債上昇、利回り05年来の低水準-ECB追加策期待

27日の欧州債市場ではイタリア国債が上昇し、10年物利回りは2005 年以来の低水準となった。欧州中央銀行(ECB)が追加刺激策を講じ る可能性があるとの見方から、域内の高利回り債を求める動きが強まっ た。

スペイン10年債は5営業日続伸し、利回りが8年ぶりの低水準を付 けた。ECB政策委員会メンバーであるリンデ・スペイン中銀総裁が前 日、当局者はデフレリスクを真剣に受け止めており、一段の金融緩和の 可能性を排除しないと発言したことが背景。イタリアは最大100億ユー ロの入札を翌日行うものの、同国債の上昇に影響しなかった。ポルトガ ル10年債利回りは4年ぶり低水準となったほか、アイルランド10年債利 回りは過去最低を付けた。

コメルツ銀行(フランクフルト)の債券ストラテジスト、アレクサ ンダー・アルディンガー氏は「ECBの緩和観測が市場でひそかに増し ている」とし、「周辺国債のパフォーマンスはまだ良いが、個人的には このへんで少し慎重になりたい。翌日に入札が控えているほか、この日 の午後には利益確定の動きが一部であったかもしれない」と語った。

ロンドン時間午後4時6分現在、イタリア10年債利回りは前日比5 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.29%。これは05年 9月以来の低水準。同国債(表面利率4.5%、2024年3月償還)価格 は0.41上げ110.40。

スペイン10年債利回りは一時、5bp下げ3.23%と、05年10月以来 の低水準を付けた。同年限のポルトガル国債利回りは6bp低下 し4.05。10年1月以降で最低の4.02%まで下げる場面もあった。ドイ ツ10年債利回りは4bp下げ1.53%と、14日以来の低い水準となった。

原題:Italian Bonds Advance With European Peers on ECB Stimulus Bets(抜粋)

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