ダイモン氏の後継者失ったJPモルガン-マイクおまえもか

米銀最大手JPモルガン・チェース のジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO、58)に側近として20 年余り仕えたマイケル・カバナー氏が銀行を去り、米投資会社カーライ ル・グループに移籍することが明らかになった。

JPモルガン法人・投資銀行の共同CEOを務めていたカバナー氏 (48)は、ダイモン氏の後継者と目されていたと事情を直接知る関係者 は話す。ダイモン氏はあと5年CEOの職にとどまりたいと述べている という。

ウォール街(米金融街)の大手銀行は、金融危機後の規制強化とリ ターンの低下に対応し、収入に占める報酬原資の割合を引き下げざるを 得なくなり、最も優秀なバンカーやトレーダーは、プライベートエクイ ティ(PE、未公開株)投資会社やヘッジファンドの報酬の高い職を求 め、銀行に見切りをつけている。

ニューヨークに拠点を置くインターナショナル・ストラテジー・ア ンド・インベストメント・グループのアナリスト、グレン・ショール氏 は「これらの有力なマネジャーのうち、ある人々にとって大手銀にとど まる魅力が規制環境の変化で薄れたのは間違いない。人材の流出は今後 も続くだろう」と指摘。カバナー氏の移籍については、「どう見ても JPモルガンにとって大損、カーライルにとっては大成功だ」と語っ た。

ウェルズ・ファーゴのアナリスト、マット・バーネル氏は投資家向 けのリポートで、JPモルガンのCEOにいつになったら就けるか不透 明だったことも、カバナー氏が移籍を決めた一因だったのではないかと 分析している。

去りゆく人々

ダイモン氏の後継者の有力候補として残っているのは、カバナー氏 の退職で法人・投資銀行の単独CEOとなるダニエル・ピント氏(51) や、モーゲージバンキング責任者のマット・ゼームズ最高執行責任者 (COO、43)のほか、資産運用部門CEOのメアリー・アードーズ氏 (46)、コンシューマーバンク統括責任者のゴードン・スミス氏 (55)、商業銀行部門CEOのダグ・ペトノ氏、マリアン・レーク最高 財務責任者(CFO)といった顔触れだ。

2008年のフォーチュン誌に掲載されたJPモルガンの経営陣に関す る記事には、ダイモンCEOの側近14人の写真が掲載されていた。この うち3人を除く全員が銀行を去った。

ゼームズ氏は14人のうちの1人ではなかったが、他の古参の経営幹 部らが退職する中で、頭角を現した。やはりダイモン氏の後継者と目さ れていたジェームズ・スタンリー氏(57)は13年1月に銀行を辞め、 「ロンドンの鯨」と呼ばれたトレーダーと逆方向の取引で利益を得たヘ ッジファンド運営会社ブルーマウンテン・キャピタル・マネジメントに 移籍した。

チーフ・インベストメント・オフィス(CIO)部門の責任者だっ たイナ・ドルー氏(57)も12年5月に辞職。ロンドンの鯨による投資の 失敗で発生した巨額損失の公表から1週間以内の出来事だった。

原題:JPMorgan Loses Potential Successor to Dimon as Cavanagh Departs(抜粋)

--取材協力:Michael J. Moore、Zeke Faux.

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