3月26日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロ下落、市場はECB政策を見極めへ-円は上昇

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで続落。域内の経済 指標がまだら模様の回復を示唆する中で欧州中央銀行(ECB)が追加 策に動くかどうか、市場参加者は見極めようとしている。

オーストラリア・ドルは上昇。豪準備銀行(中銀)のスティーブン ス総裁が鉱業主導の需要増加から内需中心へと移行する初期の兆候が見 られると述べ、年内に国内経済の勢いが強まる可能性があるとの見通し を示した。ユーロは対ドルで3週間ぶり安値に近づいた。ECBの政策 委員会メンバー、スペイン銀行(中銀)のリンデ総裁は、デフレリスク は高くはないとした上で、必要に応じてECBは政策緩和に動くと述べ た。スウェーデン・クローナは主要通貨に対して値下がり。製造業信頼 感指数の低下が嫌気された。

クレディ・アグリコルのマクロストラテジスト、マーク・マコーミ ック氏(ニューヨーク在勤)は「ECBは向こう数カ月に政策緩和に動 くことに前向きになっているとの楽観が、市場では若干強まりつつあ る」とし、「ここ2日間の政策当局者の発言が大きく影響している」と 続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.3%安 の1ユーロ=1.3781ドル。一時1.3777ドルを付けた。対円では0.5%下 げて140円63銭。円は対ドルで0.2%高の1ドル=102円04銭。

豪ドルは米ドルに対し0.7%高の1豪ドル=0.9226米ドル。一 時0.9245米ドルと、昨年11月22日以来の高値を付けた。

クローナ、ユーロ

クローナは主要31通貨中で最大の下げ。スウェーデンの3月の製造 業信頼感指数は99.8と、前月の103(改定値)から低下した。市場予想 は104だった。

シティグループのストラテジスト、ジョッシュ・オバーン氏は26日 付の調査リポートで、「3月はスウェーデンの産業分野の大半で信頼感 が低下し、既に動きの鈍い同国の景気回復が勢いを失いつつあるとの懸 念が強まった」と指摘した。

クローナは対ドルで1%安の1ドル=6.4674クローナ。対ユーロで は0.7%下げて1ユーロ=8.9122クローナ。

ユーロは前日も下落していた。欧州一の経済大国であるドイツの企 業景況感指数が3月に低下したことを受けた。

ECB政策委員会メンバー、スロバキア中央銀行のマクチ総裁は25 日にブラチスラバで、ユーロは年末までに下落する可能性があるとの見 解を示し、「ECBには多くの手段があり、その一つはシステムに流動 性を供給することだ」と述べた。

ドル・円相場

ドル・円の6カ月物オプションのインプライド・ボラティリティ (IV、予想変動率)は9.0525%。24日には8.995%と、終値ベースで は13年1月以来の低水準となった。

本田悦朗内閣官房参与は25日のインタビューで、日本銀行が追加緩 和に踏み切る場合には、「市場からせがまれる形」ではなく、「かなり 先制的にやると決めた以上はしっかりやると思う」と述べた。具体的に は5月中下旬を節目として挙げた。

原題:Euro Falls as Traders Weigh Outlook for ECB; Swedish Krona Drops(抜粋)

◎米国株:下落、オバマ大統領発言でクリミア情勢の悪化を懸念

26日の米国株は下落。S&P500種株価指数は一時、最高値まで3 ポイント以内に迫っていたが上げを消した。オバマ米大統領が国際社会 の秩序が現在試されていると述べたことをきっかけに、ウクライナ情勢 がエスカレートする恐れがあるとの見方が広がった。

フェイスブックは2012年9月以来の大幅下落。仮想現実(VR)技 術を手掛けるオキュラスVRの買収が嫌気された。人気スマートフォン ゲーム「キャンディークラッシュサガ」を手掛けるキング・デジタル・ エンターテインメントは急落。この日は取引初日だった。一方、衛星テ レビ放送のディレクTVは上昇。同業のディッシュ・ネットワークが合 併の可能性をめぐり接触してきたことが好感された。

S&P500種株価指数は前日比0.7%安の1852.56ポイント。ダウ工 業株30種平均は98.89ドル(0.6%)下げて16268.99ドル。

D.A.デービッドソンのチーフ投資ストラテジスト、フレデリッ ク・ディクソン氏は「ロシアのクリミア併合に対し米国や欧州連合 (EU)が制裁以外に実際にどような対応策を取るのか、世界中の投資 家が関心を寄せている」と述べ、「声明や行動などで状況がエスカレー トする可能性が示唆されれば、投資家は慎重になり利益を確定すること になるだろう」と続けた。

ナスダック・インターネット指数

ナスダック・インターネット株価指数は2.5%安。この日で6営業 日連続安となり、3月6日の高値からは11%下落した。ソーシャルメデ ィアやインターネット関連株が急なペースで買われ過ぎた可能性がある との警戒感が台頭した。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)はこの日6.5%上昇して14.93。

オバマ米大統領はウクライナに対する無関心さがもたらす影響を警 告し、ロシアの行動は厳しく非難されるべきだと述べた。ウクライナへ の支援をめぐる同国と国際通貨基金(IMF)の協議は26日、完了に近 づいた。

米連邦公開市場委員会(FOMC)は債券購入をある特定の月に終 了する確約はしていないと、セントルイス連銀のブラード総裁が述べ た。一方で、購入額を減らすペースを当局が変更するには景気見通しの 大きな変化が必要だとも語った。

S&P500種産業別10指数のうち9指数が低下した。特に素材株や テクノロジー株が大きく下げた。

フェイスブックが安い

フェイスブックは6.9%安。同社は前日、オキュラスを約20億ドル で買収することで合意した。モバイル・ハードウエアの分野に初めて踏 み込む。

キング・デジタルは16%安。同社は前日の新規株式公開(IPO) で5億ドルを集めた。

一方、ディレクTVは5.7%高。ディッシュのチャーリー・アーゲ ン会長は最近、ディレクTVのマイク・ホワイト最高経営責任者 (CEO)に接触し、両社合併の可能性を協議した。事情に詳しい複数 関係者が明らかにした。

原題:U.S. Stocks Fall as Obama Comments Raise Concerns Over Crimea(抜粋)

◎米国債:2週間ぶりの大幅高、クリミア情勢背景に入札が好調

米国債相場はほぼ2週間ぶりの大幅高。ロシアのクリミア編入をめ ぐって緊張が高まる中、5年債入札で落札利回りがほぼ3年ぶりの高水 準となり、需要が高まった。

オバマ米大統領がロシアは「計算を誤った」とし、制裁が強化され る可能性があると発言すると、米国債相場は上げ幅を拡大した。2月の 米耐久財受注統計では航空機を除く非国防資本財(コア資本財)受注が 減少したため、早期利上げ観測が後退。国債入札への需要が高まった。 2年物変動利付債(発行額130億ドル)への需要はさらに強かった。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツの米金利セールス責任者、 トーマス・ディガロマ氏は「安全のため国債が買われている。欧州が再 びリセッション(景気後退)に陥るとの懸念がある」と指摘。入札につ いては「市場は高い利回りを求めていた。実際にそうなったため、資金 が流入した」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の2.69%と、13日以来の大幅な低下。同年債(表面利 率2.75%、2024年2月償還)価格は15/32上げて100 1/2。

5年債利回りは6bp低下の1.67%、2年債利回りは2bp上昇 の0.44%。

オバマ大統領はブリュッセルで演説し、ロシアは近隣諸国を「踏み にじる」することはできないとし、ウクライナへの侵入は非難されるべ きだと述べた。

耐久財統計

2月のコア資本財受注は前月比1.3%減少。前月は0.8%増と、速報 値の1.7%増から下方修正された。全体の耐久財受注額は2.2%増加し た。

ドイツ銀行プライベート・ウェルス・マネジメントの債券トレーデ ィング責任者、ゲーリー・ポラック氏(ニューヨーク在勤)は「耐久財 統計は景気に強気な見方に疑問を投げ掛けているため、国債相場にはや や買い材料だ」と発言。5年債入札に向けた利回り押し上げの動きは利 上げ時期が早まっているとの観測を反映していると述べた。

セントルイス連銀のブラード総裁は債券購入の縮小ペースについ て、景気回復の強さ次第だと述べた。当局は債券購入をある特定の月に 終了する確約はしていないとした上で、購入額を減らすペースを変更す るには景気見通しの大きな変化が必要だとも語った。

「まだ議論していない」

同総裁は香港でブルームバーグテレビジョンのインタビューに応 じ、「量的緩和(QE)プログラムの終了時期について若干のあいまい さがある」とし、今年10月であるか12月であるか、あるいは来年の1月 であるかは明確になっていないと指摘した。「市場がこれについて複数 の異なる解釈をしている様子が時に見られるが、正直言って委員会はま だ議論していない」と述べた。

連邦準備制度理事会(FRB)の発表資料によると、シティグルー プのほかロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ (RBS)とHSBCホールディングス、バンコ・サンタンデールの米 部門がストレステスト(健全性審査)で質的な懸念から不合格となっ た。

原題:Treasuries Gain Most in 2 Weeks on Auctions Amid Russia Tension(抜粋)

◎NY金:反落、5週間ぶり安値-米経済指標受け緩和縮小継続の観測

ニューヨーク金先物相場は反落。5週間ぶりの安値となった。米国 の景気回復の兆しを背景に金融当局が緩和縮小を継続するとの観測が強 まり、価値保存手段としての金買いが減退した。2月の米耐久財受注受 注額は2.2%増と、市場予想を上回る伸びとなった。

ロジック・アドバイザーズのパートナー、ビル・オニール氏は電話 インタビューで、「耐久財受注の数字は予想よりも強かった。それが市 場の重しになっている」と指摘。「当局が速いペースで引き締めに向か うとの見方も引き続き圧迫要因だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前日比0.6%安の1オンス=1303.40ドルで終了。一時は1300.80 ドルと、中心限月としては先月14日以来の安値をつけた。

原題:Gold Drops to Five-Week Low as U.S. Data Bolsters Taper Outlook(抜粋)

◎NY原油:反発、クッシング在庫の減少で-ガソリン需要強い

ニューヨーク原油先物相場は反発。米石油受け渡し拠点であるオク ラホマ州クッシングで在庫が8週連続で減少し、ガソリン需要が3カ月 ぶりの水準に増加したことが買いを誘った。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マ サチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は「クッ シングの在庫は引き続き減少している。在庫統計で特筆すべきなのは強 いガソリン需要だ。市場は現在、景気や石油需要により強気になってい る」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は前日 比1.07ドル(1.1%)高の1バレル=100.26ドルで終えた。

原題:WTI Crude Advances as Cushing Inventories Drop; Brent Rises(抜粋)

◎欧州株:続伸、2営業日では3週ぶり大幅高-自動車株が高い

26日の欧州株式相場は上昇。指標のストックス欧州600指数は続伸 し、2営業日としては3週間ぶりの大幅高となった。自動車銘柄の上げ が目立った。

フランスのプジョーシトロエン(PSA)は2.8%上昇し、自動車 株の上げを主導。仏紙トリビューヌの報道によれば、クロスオーバー 「2008」の受注台数が1年で12万台強に上った。英保険会社スタンダー ド・ライフは7%上昇。一方、英銀ロイズ・バンキング・グループ は2012年5月以来のきつい値下がり。英政府が保有株の一部を放出し た。

ストックス欧州600指数は前日比0.7%高の330.93で終了。2営業日 の上昇率は2%となった。ウクライナをめぐるロシアと西側諸国の緊張 の高まりから、同指数は24日までに4%下げていた。月初来ではま だ2.1%下げており、月間ベースとしては昨年6月以来の大幅安となっ ている。

クオニアム・アセット・マネジメント(フランクフルト)で株取引 に携わるソーレン・シュタイネルト氏は電話インタビューで、ウクライ ナ「危機で下げた分を取り戻す動きが続いており、取引に再び参加する 市場関係者が増えている」と発言。「米国が力強く、マクロ経済の数字 も良いことから、明らかに市場のセンチメントが変わった」と続けた。

米商務省の発表によると、2月の耐久財受注額は2.2%増と、市場 予想の0.8%増を上回った。

26日の西欧市場では18カ国中17カ国で主要株価指数が上昇。仏 CAC40指数は0.9%、独DAX指数は1.2%それぞれ上げた。

原題:European Stocks Advance for a Second Day as Carmakers Lead Gains(抜粋)

◎欧州債:スペインとイタリア国債が上昇-JPモルガンの見通し好感

26日の欧州債市場では、スペインとイタリアの国債が上昇。相場上 昇が継続するとの見通しをJPモルガン・アセット・マネジメントが示 した。両国の10年債のドイツ債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド) は今月に入ってそれぞれ、約3年で最小の水準まで縮小している。

同スプレッドはこの日、2日連続で縮小。JPモルガンのグローバ ル金利責任者、デービッド・タン氏によれば、経済改善を手掛かりに同 社はイタリアとスペインの国債購入を再開した。今年早くは、オーバー ウエートのポジション縮小に動いていた。ポルトガル10年債は9営業日 続伸。

タン氏は25日のインタビューで、「年初よりもオーバーウエートに している。ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)の改善で相場上 昇が続くと確信している」と発言。スプレッドは「年内にさらに25-50 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小する可能性がある」と 述べた。

ロンドン時間午後4時3分現在、スペイン10年債利回りは前日比5 bp低下の3.29%。一時は3.28%と、2006年1月以来の低水準を付け た。同国債(表面利率3.8%、2024年4月償還)価格は0.385上 げ104.36。

同年限のイタリア国債利回りも5bp下げて3.34%。05年9月以降 の最低となる3.33%まで下げる場面もあった。5年債利回りは一時9b p低下の1.994%と、過去最低を記録した。

イタリア10年債とドイツ10年債のスプレッドは4bp縮小し178b p。11日には173bpと、11年6月以来の小ささとなった。スペイン10 年債のドイツ10年債に対するスプレッドはこの日、3bp縮まり172b p。10日には10年10月以降の最小となる165bpとなっていた。

ポルトガル10年債利回りは8bp低下し4.12%。これは10年3月以 来の低水準。ドイツ10年債利回りは1bp下げて1.57%。

原題:Spain’s Bonds Advance With Italy’s as J.P. Morgan Bets on Rally(抜粋)

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