米国債:2週間ぶりの大幅高、クリミア情勢背景に入札が好調

米国債相場はほぼ2週間ぶりの大幅 高。ロシアのクリミア編入をめぐって緊張が高まる中、5年債入札で落 札利回りがほぼ3年ぶりの高水準となり、需要が高まった。

オバマ米大統領がロシアは「計算を誤った」とし、制裁が強化され る可能性があると発言すると、米国債相場は上げ幅を拡大した。2月の 米耐久財受注統計では航空機を除く非国防資本財(コア資本財)受注が 減少したため、早期利上げ観測が後退。国債入札への需要が高まった。 2年物変動利付債(発行額130億ドル)への需要はさらに強かった。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツの米金利セールス責任者、 トーマス・ディガロマ氏は「安全のため国債が買われている。欧州が再 びリセッション(景気後退)に陥るとの懸念がある」と指摘。入札につ いては「市場は高い利回りを求めていた。実際にそうなったため、資金 が流入した」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の2.69%と、13日以来の大幅な低下。同年債(表面利 率2.75%、2024年2月償還)価格は15/32上げて100 1/2。

5年債利回りは6bp低下の1.67%、2年債利回りは2bp上昇 の0.44%。

オバマ大統領はブリュッセルで演説し、ロシアは近隣諸国を「踏み にじる」することはできないとし、ウクライナへの侵入は非難されるべ きだと述べた。

耐久財統計

2月のコア資本財受注は前月比1.3%減少。前月は0.8%増と、速報 値の1.7%増から下方修正された。全体の耐久財受注額は2.2%増加し た。

ドイツ銀行プライベート・ウェルス・マネジメントの債券トレーデ ィング責任者、ゲーリー・ポラック氏(ニューヨーク在勤)は「耐久財 統計は景気に強気な見方に疑問を投げ掛けているため、国債相場にはや や買い材料だ」と発言。5年債入札に向けた利回り押し上げの動きは利 上げ時期が早まっているとの観測を反映していると述べた。

セントルイス連銀のブラード総裁は債券購入の縮小ペースについ て、景気回復の強さ次第だと述べた。当局は債券購入をある特定の月に 終了する確約はしていないとした上で、購入額を減らすペースを変更す るには景気見通しの大きな変化が必要だとも語った。

「まだ議論していない」

同総裁は香港でブルームバーグテレビジョンのインタビューに応 じ、「量的緩和(QE)プログラムの終了時期について若干のあいまい さがある」とし、今年10月であるか12月であるか、あるいは来年の1月 であるかは明確になっていないと指摘した。「市場がこれについて複数 の異なる解釈をしている様子が時に見られるが、正直言って委員会はま だ議論していない」と述べた。

連邦準備制度理事会(FRB)の発表資料によると、シティグルー プのほかロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ (RBS)とHSBCホールディングス、バンコ・サンタンデールの米 部門がストレステスト(健全性審査)で質的な懸念から不合格となっ た。

原題:Treasuries Gain Most in 2 Weeks on Auctions Amid Russia Tension(抜粋)

--取材協力:Wes Goodman.

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