債券は下落、日銀オペ結果受け長期ゾーンに売り-スティープ化圧力も

債券相場は下落。日本銀行が実施し た長期国債買い入れオペの結果を受けて長期ゾーンを中心に売りが優勢 だった。超長期債も安くなり、利回り曲線にはスティープ(傾斜)化圧力 が掛かった。

債券先物市場で中心限月の6月物は前日比1銭安の144円92銭で開 始。その後、株価が伸び悩むと2銭高の144円95銭に上昇したが、午後 の取引開始後から水準を切り下げ、一時は144円69銭と18日以来の水準 まで下落。結局は22銭安の144円71銭で引けた。

大和証券の山本徹チーフストラテジストは「市場を大きく動かす要 因が見当たらない中、4月入り後の益出し売りに先んじるような取引も あったようだ」と指摘。米国や新興国、中国経済に関するダウンサイド リスクが低下しているため、「年度末にかけては、どちらかというと金 利は若干上がる方向ではないか」と述べた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の333回債利回 りは横ばいの0.605%で始まり、午前は同水準で推移。午後に入ると水 準を切り上げ、2時すぎには2ベーシスポイント(bp)高い0.625%と18 日以来の高水準を付けた。2年物の338回債利回りは横ばいの0.075%。 5年物の117回債利回りは0.5bp高い0.195%。

超長期債も軟調。20年物の148回債利回りは0.5bp高い1.48%で始ま ったが、午後1時30分前から上昇。3時すぎからは1.495%で取引され た。30年物の42回債利回りは午前は1bp低い1.68%で推移したが、午後 1時30分すぎに1.695%に上昇した。

日米株高

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊債券ストラテジス トは、相場が午後に軟調推移となったことについて「10年ゾーンを中心 に売りが優勢になっている。特に材料が出たわけではなく、日銀オペで 5年超10年以下の応札倍率が上昇した程度ではないか」と説明した。

日銀がきょう実施した長期国債買い入れオペ(総額9000億円)の結 果によると、残存期間「1年超3年以下」と「3年超5年以下」の応札 倍率は前回より低下した。市場で中期ゾーンの売り圧力が弱まっている ことが示された。一方、「5年超10年以下」は上昇した。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、朝方の債券相場に ついて、「決算期末の接近に伴って現物取引が細る中、日米株高を受け て軟調な推移となっている」と話していた。

この日の東京株式相場は上昇。TOPIXは前日比0.7%高 の1172.07で引けた。25日の米国株相場は反発し、S&P500種株価指数 は同0.4%高の1865.62で引けた。一方、同日の米国債相場は下落。米10 年債利回りは前日比2bp上昇の2.75%程度となった。30年債相場が安 く、5年債との利回り差は拡大した。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「米債利回り曲線が久 方ぶりにスティープ化した。日本は消費増税への懸念があるため、国内 独自には景況感が上がりづらい」と言う。「米利上げを意識する局面に 移行したことを投資家が受け入れ、ドル高トレンドが形成されてくるよ うであれば、日本国債にもスティープ化余地が出てくる」と指摘した。

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