3月25日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロが主要通貨の大半に対し下落-景気回復を懸念

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが主要16通貨の大半に対し て値下がり。域内の景況感指数が市場予想を下回ったことから、景気回 復への道のりは一段と厳しくなるとの見方が強まった。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が追加の刺激策についてシグ ナルを発しなかったことから、ユーロは対ドルでの下げを縮めた。この 日発表されたドイツの企業景況感指数は市場の予想以上に低下した。ま たロイター通信は、欧州連合(EU)欧州委員会のタジャーニ副委員長 がユーロはドルに対して強過ぎると発言したと報じた。ブラジル・レア ルは上昇。前日にブラジルの信用格付けが引き下げられたが、年内はこ れが唯一の格下げになるとの見方が広がった。

ウエストパック銀行の北半球通貨担当チーフストラテジスト、リチ ャード・フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「ドイツ企業景況感 指数が低下し、その材料のみでユーロの押し下げには十分だったよう だ」とした上で、「市場ではユーロを大きくショートにしていたが、ド ラギ総裁からは一部で予想されていたようなユーロを大きく押し下げる ような発言は出なかった」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.1%安 の1ユーロ=1.3826ドル。一時0.6%安まで下げた。対円では0.1%下げ て1ユーロ=141円39銭。円は対ドルでほぼ変わらずの1ドル=102円26 銭。

ECBは来週、定例政策委員会を開催する。

ブラジル・レアル

レアルは大半の通貨に対して上昇。米格付け会社スタンダード・ア ンド・プアーズ(S&P)は、ブラジルの長期外貨建てソブリン格付け を投資適格級で最も低い「BBBマイナス」に引き下げた。また格付け 見通しについては従来の「ネガティブ」から「ステーブル(安定的)」 に変更した。

レアルは0.5%高の1ドル=2.3113レアル。一時1%高の2.2988レ アルと、日中ベースでは昨年11月27日以来の高値を付けた。

インド・ルピーは3日続伸。新政権が成長押し上げに取り組むとの 楽観が広がっている。

主要9通貨の組み合わせの3カ月物インプライドボラティリティ (IV、予想変動率)に基づくドイツ銀行の通貨ボラティリティ指数 は7.12%。前日は7.02%と、2012年12月17日以来の低水準だった。過去 1年間の平均は8.58%。

独経済指標

ドイツのIfo経済研究所がまとめた3月の独企業景況感指数 は110.7に低下し、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス ト44人の予想中央値(110.9)も下回った。2月は111.3で、2011年7月 以来の高水準に達していた。

また前日マークイット・エコノミクスが発表した3月のドイツの製 造業購買担当者指数(PMI)は53.8と、前月の54.8から低下した。ブ ルームバーグがまとめたエコノミスト予想は54.5だった。

ドラギECB総裁は、緩和的な金融政策の効果がユーロ圏経済の中 でますます実感されるとの見通しを示した。

総裁はパリで講演し、「金融政策は景気循環に対する影響力を取り 戻し、われわれの緩和的な政策が今後数年をかけて、需給ギャップを徐 々に縮めるのに寄与するだろう」とした上で、「このシナリオに対する 下方向のリスクが顕在化すれば、当中銀の責務を果たすため追加の金融 政策措置を取る用意がある」と総裁は表明。「つまり、物価安定を維持 するために何でもするということだ」と付け加えた。

原題:Euro Weakens Versus Most Peers on Economic Concern; Real Climbs(抜粋)

◎米国株:3日ぶり上昇、消費者信頼感指数の上昇を好感

25日の米国株は3営業日ぶりに上昇。商品株やヘルスケア株が買わ れた。3月の米消費者信頼感指数は6年ぶりの高水準だった。

ダウ平均銘柄の中でもIBMやシスコシステムズ、ジョンソン・エ ンド・ジョンソン(J&J)が上昇。ナスダック・バイオテクノロジー 株指数は5日ぶりに上昇、ヘルスケア関連株も買われた。資源会社フリ ーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドは1.5%上昇し た。この日は銅相場が値上がりした。

S&P500種株価指数は前営業日比0.4%高の1865.62ポイント。ダ ウ工業株30種平均は91.19ドル(0.6%)上げて16367.88ドル。

タングルウッド・ウェルス・マネジメントのシニア投資責任者、カ ーティス・ホールデン氏は、「状況は素晴らしいとは言えないが、まず まずだ」と述べ、「米国の経済成長は昨年末にかけてのペースからは減 速したようだ。最近になり、この辺で落ち着くだろうとの若干の安心感 があるのだろう」と続けた。

大型株が上昇

投資家はより変動の少ない銘柄を選好したことから、この日は大型 株が上げを主導した。IBMは3.6%高、シスコも3.6%上昇、J&J は2.3%値上がりした。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数( VIX)はこの日7.1%低下して14.02。

米金融当局の3度にわたる量的緩和でS&P500種は2009年の安値 から最大で178%値を戻した。イエレン米連邦準備制度理事会 (FRB)議長は19日、今秋にも刺激策が終了する可能性を示唆した。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は米経済専門局CNBCと のインタビューで、当局は正常な金融政策に戻ることを望んでいると述 べた。

消費者信頼感指数

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが25日発表した3月の消 費者信頼感指数は82.3と、前月の78.3(速報値78.1)から上昇した。ブ ルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は78.5だった。一 方、2月の米新築住宅販売は5カ月ぶりの低水準だった。

全米20都市を対象にした1月のスタンダード・アンド・プアーズ (S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で13.2%上昇 と、昨年8月以来の小幅な伸びだった。前月は13.4%上昇した。

S&P500種産業別10指数のうち9指数が上昇した。エネルギー株 とヘルスケア関連株はいずれも0.8%上昇した。ナスダック・バイオテ クノロジー株価指数は0.1%の上昇だった。

ニューヨーク銅先物相場は上昇、15週間ぶりの大幅高となった。世 界最大の金属消費国である中国の経済成長策で需要が改善するとの見方 が背景にある。

ドラッグストアのウォルグリーンは3.3%高。同社は2014年度下半 期に76店舗を閉鎖する計画を明らかにした。

原題:U.S. Stocks Rise After Two-Day Drop on Improving Confidence Data(抜粋)

◎米国債:30年債下落、5年債との利回り差が拡大-景気への楽観で

米国債市場では30年債相場が下落。5年債との利回り差は拡大し た。金融緩和による景気刺激策が縮小されても景気は力強さを維持する との見方から、長期債を中心に売りが優勢になった。

3月の米消費者信頼感指数が6年ぶりの高水準となり、30年債は3 日ぶりに下落した。利回り曲線は過去1週間、フラット化傾向にある。 米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が年内に債券購入プロ グラムを終了し、その6カ月後にも利上げに踏み切る可能性を示唆した ことが背景にある。2年債入札(発行額320億ドル)では最高落札利回 りが2011年5月以来の高水準となった。

ノバスコシア銀行の金利ストラテジスト、ガイ・ヘーゼルマン氏 (ニューヨーク在勤)は「最初の利上げはまだ12カ月ぐらい先なのに、 市場はこうも早く多くを織り込むことができる。期間が短めの国債は来 年の利上げを完全に織り込み始めた。利益を確定するのが妥当な水準に 達してもいた」と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の3.59%。同年債(表面利率3.625%、2044年2月償 還)価格は17/32下げて100 19/32。

2年債利回りは1bp低下の0.43%。5年債利回りはほぼ変わらず の1.73%、10年債利回りは2bp上昇の2.75%となった。

利回り差

5年債に対する30年債の上乗せ利回りは3日ぶりに拡大した。一時 は1.83ポイントと2009年10月以来で最小に縮小したが、その後は1.89ポ イントまで拡大した。過去5年の平均は2.23ポイント。

2年債と30年債の利回り差は7月以来で最小となる3.12ポイントま で縮小した後、最大で3.18ポイントまで拡大した。

BTIGのチーフ・グローバル・ストラテジスト、ダン・グリーン ハウス氏は「短期金利の上昇見通しから、期間が短めの国債の利回りが 上昇した。長期金利にはほかに多くの要因があるが、たとえば成長やイ ンフレなどの見通しは変化していない」と述べた。

先物取引の動向によると、連邦公開市場委員会(FOMC)が来年 1月までに政策金利を0.5%以上に引き上げる確率は約16%。1カ月前 は11%だった。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが25日発表した3月の消 費者信頼感指数は82.3と、前月の78.3(速報値78.1)から上昇し、前回 の景気後退期入り2カ月目に当たる08年1月以来の高い水準となった。 ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は78.5だった。

住宅価格

1月の全米20都市の住宅価格は前年比で上昇したが、伸びは前月か ら減速した。全米20都市を対象にした1月のスタンダード・アンド・プ アーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で13.2% 上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の予想中央値 は13.3%上昇だった。前月は13.4%上昇。

財務省が実施した2年債入札の結果によると、最高落札利回り は0.469%。入札直前の市場予想は0.471%だった。

BTIGのグリーンハウス氏は入札について「非常に好調だった。 すばらしいというわけではないが、明らかに利回りの上昇で需要が強く なった」と語った。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.2倍。過去10回の平均は3.3 倍だった。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占める割合は40.9% と2011年11月以来の高水準。過去10回の平均値は26.7%。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者の比率は14.7%だった。過去10回の平均値は21.5%。

原題:Treasury Bonds Fall as Yield Curve Widens From Least Since 2009(抜粋)

◎NY金:5週ぶり安値から反発、ウクライナ情勢混乱で逃避需要

ニューヨーク金先物相場は5週ぶり安値から反発。ロシアのウクラ イナ侵攻をけん制し、主要7カ国(G7)が制裁強化を警告したことを 背景に、安全逃避先としての金に買いが入った。

RJオブライエン・アンド・アソシエーツ(シカゴ)のシニア商品 ブローカー、トム・パワー氏は電話インタビューで、「ロシア要因で安 全逃避の買いが入っている」と指摘。「ここ最近は大きく下落したた め、現物需要が増える可能性もある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前日比0.1%未満上げて1オンス=1311.40ドルで終了。一時 は1305.90ドルと、中心限月としては先月14日以来の安値をつけた。

原題:Gold Rises From Five-Week Low on Haven Demand Amid Ukraine Havoc(抜粋)

◎NY原油:反落、在庫の増加観測で-運河は部分再開

ニューヨーク原油先物相場は反落。米エネルギー省が26日に発表す る在庫統計が10週連続の増加を示すとの思惑から、売りが優勢になっ た。ヒューストン運河の運営が部分再開されたことも売り材料。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタンフォード)の 市場調査ディレクター、アディソン・アームストロング氏は「26日の統 計では原油在庫が再び大幅に増加するだろう。現在は在庫が増加するシ ーズンだ。ヒューストン運河が早期に完全再開されれば、来週の在庫も 恐らく大幅に増加するだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物5月限は前日 比41セント(0.4%)下落し1バレル=99.19ドルで終えた。終値として は17日以来の低水準。

原題:WTI Oil Falls as U.S. Crude Supplies Seen Rising; Brent Gains(抜粋)

◎欧州株:3週ぶり大幅高、イージージェット高い-米指標が予想以上

25日の欧州株式相場は上昇し、指標のストックス欧州600指数は3 週間ぶりの大幅高となった。この日発表された米消費者信頼感と米新築 一戸建て販売件数が市場予想を上回り、悪天候の影響を受けた米経済の 持ち直しが示唆された。

英格安航空会社イージージェットは3.7%上昇。今年3月まで6カ 月間の赤字額が縮小する見通しを示した。イタリアの眼鏡メーカー、ル ックスオティカ・グループは4%上昇。米グーグルの眼鏡型端末「グー グルグラス」をデザインする計画が好感された。スイスの保険会社、バ ロワーズ・ホールディングは2.9%上昇。予想外の増配方針が買い材 料。

ストックス欧州600指数は前日比1.3%高の328.57で終了。前日は約 2週間ぶりの大幅下落だった。世界の株式市場は先月4日に付けた安値 以来、時価総額が2兆7000億ドル回復した。経済データが改善したほ か、ロシアのプーチン大統領がクリミア以外の地域を編入するとの懸念 が和らいだことが手掛かり。年初来ではまだ2700億ドルが失われてい る。

バークレイズのウェルスマネジメント部門で株式戦略責任者を務め るウィリアム・ホブス氏は、「チャンスを逃した人がまだいるほか、値 下がり後の支援要因が多くあるように感じる」と指摘。「投資が完全に 回復した状況には程遠い。米経済が冬季の悪天候の影響から持ち直し、 投資家がこれに加われば、世界経済は加速するだろう。大半の先進国経 済は同時に加速するだろう」と続けた。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した3月の消費者 信頼感指数は82.3と、前月の78.3から上昇し、ブルームバーグがまとめ たエコノミスト予想の中央値(78.5)も上回った。米商務省によると、 2月の新築一戸建て住宅販売は前月比3.3%減の44万戸。ブルームバー グがまとめたエコノミスト予想の中央値は44万5000戸だった。

25日の西欧市場では、アイスランドを除く16カ国で主要株価指数が 上昇。仏CAC40指数と独DAX指数はともに1.6%上げた。 FTSE100指数は1.3%高。ギリシャ株式市場は祝日のため休場だっ た。

原題:Europe Stocks Rise After U.S. Data as EasyJet Gains on Forecast(抜粋)

◎欧州債:オランダ債、独債のパフォーマンス上回る-景気見通しで

25日の欧州債市場では、オランダ国債がドイツ国債のパフォーマン スを上回った。景気見通しの改善を手掛かりに、高利回りを求める動き が強まった。

オランダはこの日、10年債を66億ユーロ発行。ブルームバーグ世界 国債指数によれば、オランダ債の過去1年のリターンは、ドイツやフィ ンランドの国債を上回っている。前週末にオランダ5年債の同年限のド イツ債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)は、昨年5月以降で最小 となっていた。

INGグループ(アムステルダム)のシニア金利ストラテジスト、 アレッサンドロ・ジアンサンティ氏は「投資先をドイツから分散させた い場合、同国に近くて流動性も比較的高い国の一つがオランダだ」と指 摘。「このところ改善が見られ、成長に関しての見通しは明るいので、 最悪期は過ぎたはず。そうした中でオランダ債は今でも、ユーロ圏内で 安全性が比較的高い投資対象の一つとなっている」と続けた。

ロンドン時間午後4時43分現在、既発のオランダ10年債利回りは前 日比1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.78%。同国 債(表面利率1.75%、2023年7月償還)価格は0.80上げ99.725。

オランダ5年債とドイツ5年債のスプレッドは20bp。21日には18 bpと、終値ベースとしては昨年5月23日以降の最小となった。ユーロ 導入以後の最大は2012年4月に付けた94bp。

ドイツ10年債利回りはほぼ変わらずの1.57%。

原題:Dutch Bonds Beating Germany as 6.6 Billion Euros Raised in Sale(抜粋)

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