米国債:30年債下落、5年債との利回り差が拡大

米国債市場では30年債相場が下落。 5年債との利回り差は拡大した。金融緩和による景気刺激策が縮小され ても景気は力強さを維持するとの見方から、長期債を中心に売りが優勢 になった。

3月の米消費者信頼感指数が6年ぶりの高水準となり、30年債は3 日ぶりに下落した。利回り曲線は過去1週間、フラット化傾向にある。 米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が年内に債券購入プロ グラムを終了し、その6カ月後にも利上げに踏み切る可能性を示唆した ことが背景にある。2年債入札(発行額320億ドル)では最高落札利回 りが2011年5月以来の高水準となった。

ノバスコシア銀行の金利ストラテジスト、ガイ・ヘーゼルマン氏 (ニューヨーク在勤)は「最初の利上げはまだ12カ月ぐらい先なのに、 市場はこうも早く多くを織り込むことができる。期間が短めの国債は来 年の利上げを完全に織り込み始めた。利益を確定するのが妥当な水準に 達してもいた」と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の3.59%。同年債(表面利率3.625%、2044年2月償 還)価格は17/32下げて100 19/32。

2年債利回りは1bp低下の0.43%。5年債利回りはほぼ変わらず の1.73%、10年債利回りは2bp上昇の2.75%となった。

利回り差

5年債に対する30年債の上乗せ利回りは3日ぶりに拡大した。一時 は1.83ポイントと2009年10月以来で最小に縮小したが、その後は1.89ポ イントまで拡大した。過去5年の平均は2.23ポイント。

2年債と30年債の利回り差は7月以来で最小となる3.12ポイントま で縮小した後、最大で3.18ポイントまで拡大した。

BTIGのチーフ・グローバル・ストラテジスト、ダン・グリーン ハウス氏は「短期金利の上昇見通しから、期間が短めの国債の利回りが 上昇した。長期金利にはほかに多くの要因があるが、たとえば成長やイ ンフレなどの見通しは変化していない」と述べた。

先物取引の動向によると、連邦公開市場委員会(FOMC)が来年 1月までに政策金利を0.5%以上に引き上げる確率は約16%。1カ月前 は11%だった。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが25日発表した3月の消 費者信頼感指数は82.3と、前月の78.3(速報値78.1)から上昇し、前回 の景気後退期入り2カ月目に当たる08年1月以来の高い水準となった。 ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は78.5だった。

住宅価格

1月の全米20都市の住宅価格は前年比で上昇したが、伸びは前月か ら減速した。全米20都市を対象にした1月のスタンダード・アンド・プ アーズ(S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比で13.2% 上昇。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の予想中央値 は13.3%上昇だった。前月は13.4%上昇。

財務省が実施した2年債入札の結果によると、最高落札利回り は0.469%。入札直前の市場予想は0.471%だった。

BTIGのグリーンハウス氏は入札について「非常に好調だった。 すばらしいというわけではないが、明らかに利回りの上昇で需要が強く なった」と語った。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.2倍。過去10回の平均は3.3 倍だった。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占める割合は40.9% と2011年11月以来の高水準。過去10回の平均値は26.7%。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者の比率は14.7%だった。過去10回の平均値は21.5%。

原題:Treasury Bonds Fall as Yield Curve Widens From Least Since 2009(抜粋)

--取材協力:Anchalee Worrachate.

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