NY外為:ユーロが主要通貨の大半に対し下落-景気懸念

ニューヨーク外国為替市場では、ユ ーロが主要16通貨の大半に対して値下がり。域内の景況感指数が市場予 想を下回ったことから、景気回復への道のりは一段と厳しくなるとの見 方が強まった。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が追加の刺激策についてシグ ナルを発しなかったことから、ユーロは対ドルでの下げを縮めた。この 日発表されたドイツの企業景況感指数は市場の予想以上に低下した。ま たロイター通信は、欧州連合(EU)欧州委員会のタジャーニ副委員長 がユーロはドルに対して強過ぎると発言したと報じた。ブラジル・レア ルは上昇。前日にブラジルの信用格付けが引き下げられたが、年内はこ れが唯一の格下げになるとの見方が広がった。

ウエストパック銀行の北半球通貨担当チーフストラテジスト、リチ ャード・フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「ドイツ企業景況感 指数が低下し、その材料のみでユーロの押し下げには十分だったよう だ」とした上で、「市場ではユーロを大きくショートにしていたが、ド ラギ総裁からは一部で予想されていたようなユーロを大きく押し下げる ような発言は出なかった」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.1%安 の1ユーロ=1.3826ドル。一時0.6%安まで下げた。対円では0.1%下げ て1ユーロ=141円39銭。円は対ドルでほぼ変わらずの1ドル=102円26 銭。

ECBは来週、定例政策委員会を開催する。

ブラジル・レアル

レアルは大半の通貨に対して上昇。米格付け会社スタンダード・ア ンド・プアーズ(S&P)は、ブラジルの長期外貨建てソブリン格付け を投資適格級で最も低い「BBBマイナス」に引き下げた。また格付け 見通しについては従来の「ネガティブ」から「ステーブル(安定的)」 に変更した。

レアルは0.5%高の1ドル=2.3113レアル。一時1%高の2.2988レ アルと、日中ベースでは昨年11月27日以来の高値を付けた。

インド・ルピーは3日続伸。新政権が成長押し上げに取り組むとの 楽観が広がっている。

主要9通貨の組み合わせの3カ月物インプライドボラティリティ (IV、予想変動率)に基づくドイツ銀行の通貨ボラティリティ指数 は7.12%。前日は7.02%と、2012年12月17日以来の低水準だった。過去 1年間の平均は8.58%。

独経済指標

ドイツのIfo経済研究所がまとめた3月の独企業景況感指数 は110.7に低下し、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス ト44人の予想中央値(110.9)も下回った。2月は111.3で、2011年7月 以来の高水準に達していた。

また前日マークイット・エコノミクスが発表した3月のドイツの製 造業購買担当者指数(PMI)は53.8と、前月の54.8から低下した。ブ ルームバーグがまとめたエコノミスト予想は54.5だった。

ドラギECB総裁は、緩和的な金融政策の効果がユーロ圏経済の中 でますます実感されるとの見通しを示した。

総裁はパリで講演し、「金融政策は景気循環に対する影響力を取り 戻し、われわれの緩和的な政策が今後数年をかけて、需給ギャップを徐 々に縮めるのに寄与するだろう」とした上で、「このシナリオに対する 下方向のリスクが顕在化すれば、当中銀の責務を果たすため追加の金融 政策措置を取る用意がある」と総裁は表明。「つまり、物価安定を維持 するために何でもするということだ」と付け加えた。

原題:Euro Weakens Versus Most Peers on Economic Concern; Real Climbs(抜粋)

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