ドラギ総裁:緩和政策は一段と効果発揮へ-実質金利さらに低下

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総 裁は、金融システムの混乱が収まるにつれ、緩和的な金融政策の効果が ユーロ圏経済の中でますます実感されるとの見通しを示した。

同総裁は25日のパリでの講演で、「フラグメンテーション(分断) を是正する政策が加速し、銀行のレバレッジ解消と再編が進展するのに 伴い、金融政策の効果は増すだろう。金融政策は景気循環に対する影響 力を取り戻し、われわれの緩和的なスタンスが今後数年かけて産出ギャ ップを徐々に縮めることに寄与するだろう」と語った。

ドラギ総裁の楽観は生産活動や景況感のデータに裏付けられてい る。同総裁は「このシナリオに対する下向きのリスクが顕在化する場合 には、中銀の責務を果たすために追加の金融政策措置を取る用意があ る。つまり、物価安定を維持するために必要な対応を取る」と表明。た だ、「現時点ではデフレに陥るリスクは限定的だと考えている」と述べ た。

ドラギ総裁は6日の政策決定後の記者会見で、景気が回復した後も 経済に大きなスラック(たるみ)があることを考えれば緩和的政策は維 持されると言明していた。

この日の講演で総裁は「ECBのフォワードガイダンスは、現在マ イナスである短期の実質金利が、予見可能な将来においてさらに大きな マイナスになることを示唆している。インフレ率が徐々に高まると見込 まれる一方、名目政策金利は現行またはそれを下回る水準にとどまるた めだ」と説明した。

さらに「潜在成長率は危機によってかなりの下向きの衝撃を受け た。生産を潜在能力の水準に戻すことが回復の一つの側面だが、潜在成 長率の水準とトレンドも同様に重要だ」と語った。

ドラギ総裁はまた、ECBが為替レートを「注視」していると述 べ、ユーロ高はユーロ圏経済への信頼回復が一因だと指摘。「為替レー トは政策目標ではない」としながらも、「物価安定と成長にとって極め て重要だ」と付け加えた。

原題:Draghi Sees ECB Easy Stance More Effective as Economy Heals (1)(抜粋)

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