中国の吸血鬼、金融安定を脅かす恐れも-銀行が規制強化要求

中国国営テレビの著名なコメンテー ターは、それを「吸血鬼」と称した。同国大手銀行の首脳はその急激な 拡大を抑えるよう当局に求めている。

彼らが問題にするのはインターネットファイナンス。特にアリバ バ・グループ・ホールディングのオンライン決済サービス部門アリペイ が9カ月前に他社に先駆けて始めた金融商品「余額宝」がやり玉に挙げ られる。利便性に加え、国内銀行が提供可能な商品よりリターンが大き く、既に8100万とドイツの人口を上回る数の顧客から資金を集める。国 営新華社通信によれば、その額は2月末時点で5000億元(約8兆2700億 円)を超え、アリペイが1月中旬に明らかにした額の2倍に膨らんだ。

バイドゥ(百度)やテンセント・ホールディングス(騰訊)など少 なくとも他のテクノロジー企業6社もインターネットファイナンスを手 掛けて最大10%のリターンをうたう同様の商品を提供し、中国の金融シ ステムからこうした商品に流れる資金はますます増える可能性がある。

中国の銀行の普通預金金利は当局により年0.35%に決められてい る。最も安価な資金調達源である預金の流出を止められない各行は規制 強化を要求。監督不備や口座の安全性に伴うリスク、利回りの変動の大 きさなどが中国の金融安定を脅かすと主張している。

中国工商銀行(ICBC)前頭取の楊凱生氏は今月、全国人民代表 大会(全人代、国会に相当)に出席した際にインタビューに応じ、「銀 行業界のために規制を強化する時期だ」と指摘。「インターネットファ イナンスは一般市民により良いサービスを提供するため、その出現は中 国において避けられないものだった。しかしオンラインであろうとなか ろうと金融サービスに関わる者は全て規則に従う必要がある。あまりに 長期にわたって監視対象外に置かれれば、それが金融安定を損なう可能 性が大幅に高まる」と語った。

原題:China Banks Drained by Internet Funds Called Vampires Seek Rules(抜粋)

--取材協力:Helen Sun、Lulu Yilun Chen.

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