米国債:5-30年債の利回り差、09年来最小-早期利上げ観測

米国債市場では5年債と30年債の利 回り差が2009年以降で最小となった。景気回復につれ、連邦公開市場委 員会(FOMC)が予想より早く量的緩和を終了し利上げに踏み切ると の思惑が背景にある。

5年債利回りは1月以来の高水準に上昇した後、上昇幅を縮小し た。オバマ米大統領と西側諸国の首脳はクリミアを併合したロシアを主 要8カ国(G8)から除外することで一致した。朝方はシカゴ連銀の全 米活動指数が予想を上回ったため、米国債は下落した。財務省は今週、 総額1090億ドルの通常国債および変動利付国債を発行する。そのう ち、25日の2年債入札の規模は320億ドル。

CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債 トレーディング責任者、トム・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は「利 回り曲線は2つの市場の話を反映している。短期債はFOMCの引き締 めを懸念しており、長期債は緩やかな成長とインフレなき状況に対応し ている。FOMCは市場に対し、次の行動は緩和ではなく引き締めだと 伝え、市場はこの新たな現実に向けて持ち高を修正している」と語っ た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、5年債利回りは前営業日比2ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の1.73%。一時は1.77%と1月9日以来の高水準 を付けた。同年債(表面利率1.5%、2019年2月償還)価格は3/32下げ て98 29/32。

30年債利回りは5bp低下の3.56%。10年債利回りは1bp下げ て2.73%。

5-30年債の利回り差

5年債への30年債の上乗せ利回りは一時1.83ポイントと、09年10月 以来で最小に縮小した。過去5年の平均は2.23ポイント。

ブルームバーグ/EFFAS指数によると、残存期間が1年を超え る米国債の投資収益は今月に入ってマイナス0.5%と、26カ所のソブリ ン債市場で最悪となっている。

イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長が19日に債券購入の終 了後6カ月前後で利上げを始める可能性を示唆したため、米国債市場で は利回りが全て上昇。特に2年債利回りは8bpと、6月以来の大幅な 上昇となった。

GMPセキュリティーズのストラテジスト、エイドリアン・ミラー 氏は「予想よりも早い利上げを見込んだ取引が増えている。特に5年債 と30年債で利回り曲線が著しくフラット化している。FOMCのタカ派 色が強まっているとの見方が再び強まっていることを反映している」と 述べた。

利上げ確率高まる

先物取引の動向によると、FOMCが来年1月までに政策金利 を0.5%以上に引き上げる確率は約19%。1カ月前は11%だった。

2月のシカゴ連銀の全米活動指数は0.14に上昇。ブルームバーグが まとめた予想は0.1%だった。1月はマイナス0.45に修正された。

G7首脳はロシアへの新たな制裁措置として、ロシアのソチでのG 8会議の代わりに6月にブリュッセルでG7サミットを開くことを決め た。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「クリミアだけにとどま らなくなることが懸念される。安全な逃避先を求める買いが米国債相場 の支援材料となり、入札も後押しするだろう」と述べた。

原題:Treasury 5-to-30-Year Yield Curve Least Since 2009 on Rates View(抜粋)

--取材協力:Anchalee Worrachate.

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