ロシア、クリミア編入手続き完了-EUはウクライナと政治協力

ロシアのプーチン大統領は21日、黒 海沿岸のクリミアとセバストポリをウクライナからロシアに編入させる 手続きを完了させる法に署名した。

これより前、ロシア上院(連邦会議)は関連条約を批准し、編入に 必要な憲法改正案を可決した。一方ブリュッセルでは、欧州連合 (EU)がウクライナとの関係強化に向け連合協定の政治協力に関する 部分に署名。EUはロシア制裁も強化し、冷戦終結以降で最悪のロシア と西側諸国との対立がさらに先鋭化している。

EUがこの日署名したウクライナとの政治協力は、昨年に同国のヤ ヌコビッチ大統領(当時)が拒否し、同国の政変と今回の危機をもたら すきっかけになっていた。

プーチン大統領はクレムリンでの署名式典後、「ロシア国民とクリ ミアおよびセバストポリの住民全員と、この重大なイベントを祝いた い」と語った。ブリュッセルではドイツのメルケル首相がウクライナと EUの政治協力を歓迎し、「価値共有」を示す「連帯のシグナル」だと 強調した。

20日からブリュッセルで首脳会議を開いたEUは、渡航禁止と資産 凍結の対象にロシアやクリミアの政治家や軍事関係者12人を追加し計51 人とした。21日の公表によれば、12人のうち5人はプーチン大統領に近 い人物で、米国で既に制裁対象となっている。この中にはロゴジン露副 首相やロシア黒海艦隊の副司令官2人が含まれる。同国通信社「今日の ロシア」のキセリョフ社長も「ウクライナでのロシア軍配備を支持する 政府プロパガンダの中心人物」として制裁対象となった。

クリミア非武装の提案

ウクライナのトゥルチノフ大統領代行はこの日、クリミアのロシア 編入を認めず、ウクライナ本土におけるロシア軍展開も許さないと強調 した。大統領代行はキエフで記者会見し、クリミアを非武装化し国連人 権理事会の監視下に置く計画をウクライナが提出すると述べ、「ウクラ イナは占領された領土の解放に向けあらゆる手段を行使する」と表明し た。

欧州首脳らはロシアが緊張緩和に動かなければ、一段の制裁強化も 辞さない構えを示した。英国のキャメロン首相はEU首脳会議後に記者 団に対し、ロシア軍がウクライナ東部に向かえば「幅広い経済分野によ り大きな結果をもたらすことになろう」とし、「これには金融や軍事、 エネルギーといった主要分野が当然含まれる。欧州がロシアを必要とす る以上にロシアは欧州を必要としているはずだ」と続けた。

米国も前日、ロシア制裁を強化。オバマ大統領は、ロシア経済の特 定分野に影響が及ぶ将来的な経済制裁を承認する新たな大統領令に署名 した。

原題:Putin Completes Crimea Annexation as EU Signs Ukraine Accord (1)(抜粋)

--取材協力:Julianna Goldman、Ilya Arkhipov、Kasia Klimasinska、Jonathan Allen、Angela Greiling Keane、Halia Pavliva、Sangwon Yoon、John Walcott、David Lerman、Lisa Pham、Gregory Viscusi、Roger Runningen.

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