岸外務副大臣:日本のナショナリズム「まったくあたらない」

岸信夫外務副大臣は、米メディアな どで安倍晋三政権下の日本でナショナリズムの雰囲気が強くなっている との見方が出ていることに「そのような指摘はまったくあたらない」と 反論し、誤解があれば説明していく考えを示した。20日のブルームバー グ・ニュースのインタビューで語った。

外務省で取材に応じた岸氏は、第2次世界大戦後の日本は「平和を 希求する国として国際社会にも貢献をしてきた。その姿勢というものは 安倍政権の下でも変わらない」と指摘。海外で日本に対してさまざまな 批判があることも承知しているとした上で「国際社会にもし誤解がある とすればしっかり説明をしていくことが必要だ」と語った。

安倍首相は昨年12月26日、就任以来初めての靖国神社参拝を行い、 その後に米政府が「失望した」とのコメントを発表した。米紙ニューヨ ーク・タイムズは3月上旬、「安倍氏の危険な修正主義」と題する社説 記事を発表。安倍首相のナショナリズムは「日米関係のかつてないほど の深刻な脅威になっている」との見方を示した。

日本政府はニューヨーク・タイムズに抗議。同紙は社説の従軍慰安 婦問題に関する記述を一部訂正したが、骨格部分は変更しなかった。

岸氏は1959年4月生まれの54歳。住友商事勤務を経て政界入りし た。防衛政務官、自民党外交部会長などを歴任。昨年9月に外務副大臣 に就任した。安倍首相の実弟で、幼少時に母親の実家である岸家へ養子 入りした。岸氏は首相の靖国参拝について「日本がこの恒久平和を今後 も目指すという意思を示したもの」と述べ、国際社会に理解を求めた。

尖閣

岸氏は、安倍政権下で日米関係は沖縄の米軍基地問題の進展、国家 安全保障会議(NSC)の創設など安全保障環境をめぐって「プラスに なる政策」が進み、「全体としては非常にいい方向に進んできている」 という。

ロシアによるウクライナ南部クリミアの編入方針に対しては「国際 法にも違反している。わが国は力を背景としたこうした現状の変更の試 みというものは断じて容認しないという立場」と述べた。

日本でも尖閣諸島周辺で中国当局の船が日本の領海内への侵入を繰 り返し、日中関係の緊張が高まっている。この問題とロシアのクリミア 編入との関連について質問すると、「力を背景とする現状変更の試みは まさにおっしゃる通り、わが国近辺でも起こっている。これは国際社会 どこにおいても許されるべきものではないというのが、われわれの立 場」と述べた。

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