NY外為:ドル上昇、FOMCが金利見通しを上方修正

19日のニューヨーク外国為替市場で はドルが主要通貨すべてに対して上昇。米金融政策当局者は来年半ばま でに利上げに踏み切る可能性を示唆した。

ドルは対ユーロと対円で一時、1月以来で最大の上げ。米連邦公開 市場委員会(FOMC)は18-19日に開催した定例会合後に声明を発表 し、政策金利を事実上のゼロから引き上げることを決定する際は幅広く データを考慮すると表明、失業率6.5%という利上げ検討の目安を撤廃 した。FOMCはまた、債券購入額を3会合連続で100億ドル縮小し、 月550億ドルにする方針を決定した。

UBSのシニア通貨ストラテジスト(コネティカット州スタンフォ ード在勤)、シャハブ・ジャリヌース氏は、「会合前の市場予想と比べ ると、FOMC声明はタカ派的だ」と述べ、「質的な見方で景気が判断 されており、徐々に低金利環境から抜け出しつつある」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対ユーロで0.7%高の1ユ ーロ=1.3833ドル。4日ぶりに上昇した。ドルは対円で0.9%高の1ド ル=102円32銭。ユーロは対円で0.1%高の1ユーロ=141円54銭。

ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.8%上昇の1020.09。一時 は2月27日以来の高水準となる1021.42をつけた。

FOMC金利見通し

イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長は会合後の記者会見 で、量的緩和(QE)と利上げ開始まで「相当な期間」を予想している と述べ、この期間は「6カ月程度の可能性がある」と述べた。

FOMCが発表した予測(中央値)によると、政策決定の議論に参 加した金融当局者はフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を2015年 末時点で1%、16年末は2.25%と見込んでいることが分かった。昨年12 月時点のFOMC参加者の予測中央値によると、15年末時点のFF金利 は0.75%、16年末は1.75%だった。

英ポンドは主要通貨の大半に対して上昇。イングランド銀行(英中 央銀行)が公表した金融政策委員会(MPC)議事録(今月5、6両日 開催分)によると、ポンド高はインフレ率を押し下げる圧力として働い ていると指摘された。

英政府統計局(ONS)が発表した国際労働機関(ILO)基準 の2013年11月-14年1月の失業率は7.2%と、昨年10-12月の水準から 変わらずだった。

ポンドは対ユーロで0.4%高。対ドルではFOMC会合終了後 に0.3%下落した。

FOMC声明

FOMCは声明で「フェデラルファンド(FF)金利誘導目標に関 して現在の0%から0.25%という水準を維持する期間の決定において は、委員会は最大限の雇用確保と2%のインフレ率に向けた進展を、現 状と予測の両面から精査する。この精査では労働市場の状況を示す指標 のほか、インフレ圧力やインフレ期待の指標、金融情勢に関するデータ などさまざまな情報を幅広く考慮する」と述べた。

従来の声明では、異例の低金利は「失業率が6.5%を上回り、向こ う1-2年のインフレ率予測値が委員会の中長期的な目標である2% を0.5ポイントを超えて上回らず、中長期におけるインフレ期待がしっ かりと抑制される限り適切になると」述べていた。

2009年10月の米失業率は26年ぶり高水準となる10%をつけたが、2 月には6.7%まで低下した。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は電話インタビューで、「今回のポイント は6.5%という目安を撤廃し、やや範囲が広くあいまいな文言に移行し たことだ」と述べ、「極めて予想外という要素が見られなかったという 事実は、最近見られた景気の弱さは米金融当局の見通しを変更させるほ どではなかったということだ。これはドルにとっての支援材料となる」 と続けた。

原題:Dollar Climbs After Fed Meeting on Prospects for Higher Rates(抜粋)

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