FOMC:利上げは幅広く検討、QE終了の6カ月後にも

米連邦公開市場委員会(FOMC) は18-19日に開催した定例会合後に声明を発表し、政策金利と失業率の 特定水準を関連付けるのをやめ、少なくとも来年まで超低金利を維持す る方針を示した。

イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長は議長として初の FOMC会合を主導した後、記者会見に臨み、「完全雇用に近いわけで も、責務に一致する雇用水準に近いわけでもないことをわれわれは認識 している。インフレが重大な懸念事項にならない限り、フェデラルファ ンド(FF)金利誘導目標の引き上げを夢見ないだろう」と話した。

議長は低金利をどのくらい維持するかの判断に際して、FOMCは 労働市場の状況やインフレ期待、金融市場など「幅広い情報」を考慮す ると説明した。FOMCはまた、量的緩和(QE)と呼ばれる債券購入 を100億ドル縮小し、月550億ドルにする方針を決定した。

イエレン議長は債券購入プログラムは今秋にも終了する可能性があ り、その6カ月後にも政策金利を引き上げる可能性があるとの認識を示 した。

FOMCは声明で、資産購入プログラムが終了した後も「相当な期 間」、FF金利の誘導目標は低位にとどまるとの見解をあらためて示し た。その具体的な期間について記者会見で問われると、イエレン議長は 「これは定義するのが難しい期間だが、恐らく6カ月前後を意味する」 と答えた。

失業率が利上げ検討の目安とされていた6.5%に向け、当局の予想 より速く低下したため、FOMCはフォワードガイダンスを見直してい る。イエレン議長は先月の議会証言で、経済状況を把握する上で失業率 だけでは不十分であるとの認識を示し、「労働市場にはかなりのスラッ ク(たるみ)が残っており、その解消に向けて取り組む必要がある」と 話していた。

予測

今回公表された金融当局者の四半期ごとの予測によると、2015年末 時点で政策金利が少なくとも1%、16年末までに2.25%に上昇している と予想したメンバーが前回予想に比べて増えた。

イエレン議長は予測について、「時間とともに上下に振れるだろ う」と指摘。さらに、「政策に関する委員会の見解は進化する可能性が 高い」とも述べた。

FOMCは声明で、「今後の会合において慎重ながらも一段と資産 購入ペースを落とす可能性が高い」との見解をあらためて示した。同時 に「資産購入の道筋はあらかじめ決まったものではない」と強調した。

さらに「経済活動はこの冬の数カ月、悪天候の影響もあり減速し た」と指摘。それでも「より広範な経済は労働市場での継続した状況改 善を支えるのに十分な底堅さを持ち合わせている」と判断した。

インフレ

FOMCが物価目標の基準としている個人消費支出(PCE)価格 指数は1月に前年同月比で1.2%上昇。2012年3月以来、目標の2%を 上回っていない。

ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁は「インフレ率を目標の2% へ復帰させる委員会の取り組みへの信頼性を低下させるほか、経済活動 の妨げとなる政策の不確実性を高める」(声明)とし、反対票を投じ た。

ブルームバーグが14-17日に実施した調査ではエコノミストの76% が、失業率の目安が撤廃されると予想していた。予想の中央値によれ ば、債券購入額の月100億ドルの縮小も予想されていた。

2012年12月以来、FOMCは失業率が6.5%を上回り、今後1-2 年のインフレ率が2.5%以下にとどまると予想される限り、政策金利を ゼロ近辺にとどめる方針を維持していた。しかし、今年2月の失業率 が6.7%に低下し、その方針が急速に形骸化していた。

FRBの元シニアエコノミストで、現在はドイチェ・アセット・ア ンド・ウェルス・マネジメントのグローバル・チーフエコノミストを務 めるジョシュ・ファインマン氏は、「景気は改善しつつあり、現在の一 時的な軟調局面は天候が影響している可能性が高い。全ての向かい風が なくなったとは思わないが、風力がかなり弱まっていることは確かだ」 と語った。

原題:Fed Links Rate to Range of Data, Vowing to Keep Policy Easy (1)(抜粋)

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