貿易赤字額は2月として過去最大-輸入伸び鈍化も輸出振るわず

2月の貿易収支は20カ月連続の赤字 となり、2月として過去最大を記録した。中華圏の旧正月の影響で輸入 の増加率が10カ月ぶりに1けた台にとどまったものの、液化天然ガス (LNG)の需要高止まりを背景に輸入額が輸出額を上回った。

財務省が発表した貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出入 の差額を示す貿易収支は8003億円の赤字と5カ月ぶりに1兆円台を割り 込んだものの、ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査による予 想中央値の赤字額6000億円より大きかった。

輸出は前年同月比9.8%増の5兆8000億円と12カ月連続で増加した ものの、米国向けが寒波の影響で急減。輸入は9.0%増の6兆6003億円 と16カ月連続で増加し、2月としては過去最大だった。

貿易収支は、原子力発電所の稼働停止によるLNGや原油などエネ ルギーの輸入増に、消費増税前の駆け込み需要が加わり、赤字は拡大傾 向が続いている。1月は中華圏の旧正月で輸出が伸び悩んだこともあ り、赤字額は過去最大の2兆7917億円を記録した。

SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは発表後のリポー トで「2014年度に入れば、内需縮小により輸入増と輸出余力の回復が期 待できるため、貿易赤字は縮小に向かいやすい。米国の寒波の悪影響も 遅くとも春までには薄れる」との見方を示している。

輸出の内訳は軽油など鉱物性燃料が対前年同月比76%増、自動車 が4.0%増。地域別では米国向けが5.6%増と11カ月ぶりに1けた台に落 ち込んだ。一方で、中国向けは前月(13%増)に比べて28%増と大幅に 増加。輸入はLNGが同11%増、半導体等電子部品が41%増だった。

モルガン・スタンレーMUFJ証券の山口毅エコノミストは発表前 のリポートで2月の貿易赤字は大幅に縮小すると予想した上で、「1- 2月はアジアの旧正月要因で貿易収支が振れやすい。1-2月の貿易統 計を合わせてみる必要がある」と指摘していた。

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