TOPIXが反落、円安一服と景気先行き懸念-午後は乱高下

東京株式相場はTOPIXが反落。 為替の円安傾向の一服に加え、消費税増税後の国内景気の不透明感、中 国経済への不安がくすぶった。午後は、先物投資家の持ち高調整に振り 回され、急伸後に失速するなど乱高下。業種では輸送用機器など輸出関 連、鉱業や非鉄金属など資源関連、海運株が安い。

一方、医薬品や食料品など景気変動の影響を受けにくいディフェン シブ業種が堅調で、公示地価の改善を受けた不動産株も小高い。 TOPIXの終値は前日比1.61ポイント(0.1%)安の1164.33、日経平 均株価は続伸し、51円25銭(0.4%)高の1万4462円52銭だった。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、「消費税の影響が4月 以降どこまで出るか分からず、日本株は当面もみ合いが続く」とみてい る。景気への懸念から日本株のショート(売り持ち)が溜まっていたと し、米国の連邦公開市場委員会(FOMC)を前に「いったんポジショ ン(持ち高)をニュートラルに戻す動きが出た」と言う。

この日のドル・円相場はおおむね1ドル=101円の30-60銭台で推 移、前日の東京株式市場の終値時点101円78銭からやや円が強含んだ。 「ウクライナ情勢の変化や米景気指標の良好を受けながらも、これまで のパターンに比べて為替が円安になりにくくなっている」と、みずほ投 信の岡本氏は指摘した。

ロシアのプーチン大統領は18日、隣国ウクライナからロシアへの帰 属変更を選択した16日のクリミア住民投票を受け、クリミアがロシアに 編入する条約の批准を自国に求めた。ただ、ウクライナのさらなる分割 を目指してはいない、と言明した。

この日の日本株は、過度のウクライナ懸念の後退で上昇した欧米株 の流れを受け、TOPIX、日経平均とも堅調な始まり。その後失速、 午前は安く引けたが、午後半ばにかけ先物主導で上昇基調を強めた。た だ、終盤は再び勢いを失った。SMBC日興証券株式調査部の西広市部 長は、「バリュエーションの低さから下値は堅いが、上値を買っていく 材料に乏しい」とし、需給面も「金融機関の決算月である3月末を控 え、出来高が細り、少しの売りで上値を抑えられやすい」と話す。

くすぶる中国への警戒

また、中国の上海総合指数は一時1.1%安まで下げ幅を拡大。野村 証券投資情報部の山口正章エクイティ・マーケット・ストラテジスト は、中国には「不動産の勢いが止まってきたという懸念が浮上してお り、そういう見方が現地でも出てきている」と言う。在中国の米国商業 会議所の年次調査によると、中国の主なリスクとして50%の回答者が同 国の景気減速を挙げた。これに続き人件費上昇、要件を満たしたマネジ ャーや従業員の不足を指摘している。中国では、来週24日に3月の英 HSBCの中国製造業購買担当者指数(PMI)の発表を控えている。

米国では前日に続き、きょうもFOMCが開かれる。ブルームバー グの調査によると、月間の債券購入額を100億ドル縮小する見通し。声 明では、これまで政策金利変更の目安としていた失業率6.5%につい て、より質的なガイダンスを示す見込みだ。

東証1部33業種は鉱業、非鉄、電気・ガス、海運、証券・商品先物 取引、輸送用機器、ガラス・土石、繊維など23業種が下落。医薬品、小 売、食料品、化学、不動産など10業種は高い。売買代金上位では、きょ う東証1部に新規上場したジャパンディスプレイの初値が公募価格を割 り込み、日立製作所やトヨタ自動車、シャープ、デンソー、東京海上ホ ールディングス、国際石油開発帝石が下げた。ファナック、KDDI、 ファーストリテイリングの日経平均寄与度の大きい銘柄は上げ、三井住 友トラスト・ホールディングス、資生堂も堅調。

東証1部の売買高は22億7712万株、売買代金は2兆775億円。値上 がり銘柄数は571、値下がりは1082。

--取材協力:竹生悠子

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE