3月18日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:NZドル高い、プーチン大統領演説でリスク志向高まる

18日のニューヨーク外国為替市場では、ニュージーランド・ドル (NZドル)が主要通貨の中で大きく上昇した。ロシアのプーチン大統 領が隣国ウクライナのさらなる分割を目指してはいないと言明したこと を受けて、リスクテーク意欲が高まった。

オーストラリア・ドル、南アフリカ・ランドが上昇。カナダ・ドル は主要31通貨すべてに対して下落した。カナダ中銀のポロズ総裁は、景 気の「長期的停滞」リスクが経済成長を脅かすと述べた。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のグローバ ルマーケッツストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏(ニューヨ ーク在勤)は、「市場参加者は、ロシアに対する深刻な経済制裁の可能 性をかなり織り込んでいるようだ」と述べ、「安心感からの上昇は時期 尚早と言えよう」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、NZドルは対米ドルで0.7%高の 1NZドル=86.23米セント。主要31通貨すべてに対して上昇した。豪 ドルは対米ドルで0.4%上昇して1豪ドル=91.27米セント。ランド は0.4%高の1ドル=10.7324ランド。

米ドルは対円で0.3%下げて1ドル=101円44銭。円は対ユーロ で0.2%上昇して1ユーロ=141円35銭。

カナダ・ドルは下落。対ドルでは0.8%安の1ドル=1.1135カナ ダ・ドル。一時は0.2%上昇した。

ユーロが下落

ユーロは下落、一時は対ドルで0.3%安まで下げた。ドイツの欧州 経済研究センター(ZEW)がまとめた3月の期待指数は46.6と、昨年 8月以来の低水準だった。同指数は向こう6カ月の見通しを示す。

中国人民元は3日続落。金融リスクの高まりが世界2位の経済大国 である同国の経済成長を減速させるとの懸念が高まった。

株式非公開の中国不動産開発会社、浙江興潤置業投資が負債35億元 を抱えて破綻し、筆頭株主が拘束された。事情に詳しい複数の政府当局 者が明らかにした。

人民元は対ドルで0.2%下げて1ドル=6.1920元。

ブルームバーグ・ドル・スポット指数

米住宅着工件数と消費者物価指数(CPI)統計が前月比でほぼ変 わらずとなったことを受け、ブルームバーグ・ドル・スポット指数はも み合いとなった。

商務省の発表によると、住宅着工件数(季節調整済み、年率換算) は2月に90万7000戸と、前月から0.2%減少した。前月は90万9000戸に 修正された。労働省が発表した2月の消費者物価指数(CPI、季節調 整済み)は前月比0.1%上昇。1月も0.1%上昇だった。

ブルームバーグ・ドル・スポット指数はほぼ変わらずの1012.28。 先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数による と、ドルは年初から1.2%下落。NZドルは4.3%上昇で最も高いパフォ ーマンスとなっている。円は3.1%上昇した。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、米連邦公開 市場委員会(FOMC)は19日の会合後に発表する声明で、これまで政 策金利変更の目安としていた失業率6.5%に替えて、より質的なガイダ ンスを示す見通しだ。

プーチン大統領は18日の演説で、「クリミアの次は他の地方が併合 されると叫び、ロシアを恐ろしい国として扱う人々を信じてはならな い」と述べ、ウクライナのさらなる分割を目指してはいないと言明し た。

BNPパリバの為替ストラテジスト、マイケル・スネイド氏(ロン ドン在勤)は、プーチン大統領の発言は「ウクライナの他地域への侵攻 を意味してはいない」と述べ、「この発言内容が市場にある程度の安心 感を与えた」と続けた。

原題:Kiwi Leads Currency Gains as Risk Appetite Rises on Putin Speech(抜粋)

◎米国株:続伸、住宅建設許可件数の増加で-露大統領の発言も好感

米株式相場は続伸。S&P500種株価指数の2日間の上げとしては 過去5週間で最高となった。住宅建設許可件数の増加を手掛かりにして 買われた。ロシアのプーチン大統領がウクライナのさらなる分割を目指 していないと言明したことも支援材料。

マイクロソフトは2000年以来の高水準。アップルのタブレット端末 「iPad(アイパッド)」に対応した事務用ソフトウエア「Offi ce(オフィス)」を投入することが明らかになった。バークレイズが 投資判断を引き上げたヒューレット・パッカード(HP)は3.7%高。

一方、ナスダックOMXグループは3.1%下落。ニューヨーク州司 法長官は証券取引所などが高頻度取引を行うトレーダーらに不適切な優 位性を与えている疑いがあるとして調査を開始した。ゲーム専門小売り 米最大手のゲームストップは3.4%下落。ウォルマート・ストアーズは 年内に中古ゲームの販売を開始すると発表した。

S&P500種株価指数は前日比0.7%上昇の1872.25で終了。ダウ工 業株30種平均は88.97ドル(0.6%)高い16336.19ドルで終えた。

フィフス・サード・バンコープ(シンシナティ)のチーフ市場スト ラテジスト、ジョン・オーガスティン氏は「朝方、ロシアから好感でき るメッセージが聞かれたうえ、米国の経済指標も改善した」と指摘。 「春から夏にかけての住宅建設シーズンを前に、住宅建設許可件数は非 常に力強い内容だ」と述べた。

住宅指標

2月の米住宅着工件数は前月からほぼ変わらず。前月は上方修正さ れた。住宅建設許可件数は前月比7.7%増の102万件と、昨年10月以降で 最大。2月の米消費者物価は前月からほぼ横ばいだった。

ブルームバーグの調査による予想中央値では、連邦公開市場委員会 (FOMC)は19日に月間の債券購入額を100億ドル縮小する。調査で は今後も毎回の会合で購入プログラムを縮小し、10月28-29日の会合で 終了させると予想されている。

ウィルミントン・トラストの投資アドバイザリー部門の資産配分デ ィレクター、キャム・オルブライト氏は経済統計について、「当社にと ってはほぼ変わらずといったところだが、少なくとも大幅に悪いという わけではない」と指摘。「多くの悪い指標を見てきたが、その時期は終 わったと市場は考え始めているかもしれない」と語った。

プーチン大統領は議会で「クリミアの次は他の地方が併合されると 叫び、ロシアを恐ろしい国として騒ぎ立てる人々を信じてはならない」 と演説した。

欧米の反応

欧米の指導者はクリミア併合に向けたプーチン大統領の行動を非難 し、今週中にも追加の制裁に動く構えを示した。クリミアでウクライナ 兵士1人が死亡し、今回の紛争は軍事的な段階に突入したとウクライナ のヤツェニュク首相がキエフで述べた。

S&P500種のセクター別では10業種のうちハイテク株など9セク ターが上昇した。

マイクロソフトは3.9%高の39.55ドルと、2000年7月以来の高水 準。事情に詳しい関係者によると、サトヤ・ナデラ最高経営責任者 (CEO)は来週のイベントで新たなビジョンを説明する。

原題:U.S. Stocks Advance on Housing Data, Putin Comments on Ukraine(抜粋)

◎米国債:3日ぶりに反発、市場はFOMCでガイダンス変更を予想

米国債相場は3営業日ぶりに上昇。市場では、金融当局が将来の政 策金利引き上げの目安として、失業率だけでなくさまざまな経済指標を 幅広く考慮するとの観測が広がっている。

10年債利回りは1週間ぶりの小幅なレンジで推移。西側諸国の首脳 はロシアのプーチン大統領によるクリミア併合の動きを非難し、追加制 裁の方針を表明した。米財務省のデータによれば、米国外の投資家が保 有する米国債の額は半年ぶりに減少した。米パシフィック・インベスト メント・マネジメント(PIMCO)で世界最大の債券ファンドを運用 するビル・グロース氏は、金融当局は「インフレに焦点」を絞り、政策 金利については2015年遅くまでゼロ付近で維持すると予想した。連邦公 開市場委員会(FOMC)は18日、2日間にわたる定例会合を開始し た。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「市場は金融当局が緩和 的な政策を維持すると見込んでおり、早急に利上げに動くとは考えてい ない」と指摘。「市場はテーパリングの継続と失業率の基準の調整を予 想している。金融当局が市場に伝えたいのもそこだ。それにより市場は 多少の安心感を得られる」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の2.67%。11日以降で最小の4bpのレンジで推移し ている。同年債(表面利率2.75%、2024年2月償還)価格は5/32上げ て100 21/32。

FOMC見通し

PIMCOのグロース氏はツイッターへの投稿で、「イエレン議長 の下でのFOMCがあす19日に詳細を明らかにするだろう」とした上 で、「インフレに焦点を絞り、雇用への関心はやや後退するだろう」と 予想した。

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト54人を対象に14-17日に 実施した調査によれば41人が、これまでフェデラルファンド(FF)金 利引き上げの目安としていた失業率に替えて、より質的なガイダンスを 示すと予想した。FF金利誘導目標は08年12月以降0-0.25%で据え置 かれている。

別のエコノミスト調査では、今週のFOMCでは月額の債券購入額 を650億ドルから550億ドルに減らし、金利見通しのガイダンスを改める と見込まれている。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏は「FOMCが失業率6.5%の目安をやめ、より質的 なアプローチに移行する可能性はあるとみている」とし、債券購入額に ついては「100億ドル縮小」を予想した。

インフレ指標

米金融当局が注目するインフレ指標である個人消費支出(PCE) 価格指数は当局の目標である2%を21カ月連続で下回っている。

過去1年間で見ると、1%未満に下げた月が3回あった一 方、1.5%を超えた月は一度もなかった。前回、景気拡大期でPCE価 格指数の伸びがこれほど低かったのは1998年。

シティグループのストラテジスト、ニーラ・ゴラプディ氏は顧客向 けのリポートで、FOMC会合前に2年債を購入すべきだと指摘。前回 会合以降のコアPCE価格指数の低下および民間機関による14年末予想 の引き下げを受け、政策当局は予想を変更するとの見通しを示した。

原題:Treasuries Advance Before Projected Fed Guidance Revisions (抜粋)

◎NY金:続落、2週ぶり大幅安-ロシア大統領発言で逃避需要が減退

ニューヨーク金先物相場は続落。2週間ぶりの大幅安となった。ウ クライナ情勢の緊張が和らいでいる兆しを背景に、安全逃避先の金に対 する需要が減退、一方で株価は上昇した。ロシアのプーチン大統領はウ クライナのさらなる分割を目指してはいないと言明。米連邦公開市場委 員会(FOMC)が18、19両日の会合で緩和策をさらに縮小するとの観 測も強まっている。

RJオブライエン・アンド・アソシエーツ(シカゴ)のシニア商品 ブローカー、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「ウクラ イナをめぐるリスクプレミアムが低下している」と指摘。「FOMC会 合も価格を圧迫している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物4 月限は前日比1%安の1オンス=1359ドルで終了。中心限月としては先 月26日以来の大幅下落となった。

原題:Gold Falls Most in Two Weeks as Putin Comments Sap Haven Demand(抜粋)

◎NY原油:2週間で最大の上げ-シーウェイが輸送能力拡大へ

ニューヨーク原油相場はここ2週間で最大の上げ。北海ブレント原 油との価格差が縮まった。エンタープライズ・プロダクツ・パートナー ズが、5月にもシーウェイ・パイプラインの輸送能力を2倍余りに引き 上げると明らかにしたことが手掛かり。1日当たり85万バレル余りをオ ハイオ州クッシングからヒューストンへ運ぶことが可能になる。

エナジー・アナリティクス・グループのディレクター、トム・フィ ンロン氏は「シーウェイのニュースが材料視された」と指摘。「この状 況は、なぜWTIがブレントよりも堅調なのかを明確に説明している。 シーウェイの能力拡大でクッシングの在庫はさらに減少する」と続け た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日 比1.62ドル(1.7%)高の1バレル=99.70ドルで終了。上昇率は3日以 降で最大となった。

ロンドンのICEフューチャーズ・ヨーロッパで取引されるブレン ト先物5月限は55セント(0.5%)上昇の1バレル=106.79ドル。

原題:WTI Crude Rises Most in Two Weeks on Seaway as Brent Gap Shrinks(抜粋)

◎欧州株:続伸-プーチン大統領がウクライナ分割望まないと発言

18日の欧州株式相場は続伸。ロシアのプーチン大統領がウクライナ 分割を目指していないと発言したことが手掛かりとなった。

スイスの旅行会社、クオニイ・ライゼン・ホールディングは8.2% 上昇。2013年通期利益がアナリスト予想を上回った。オランダの油田サ ービス会社、SBMオフショアは6.3%上げた。

一方、英ケアン・エナジーは約10年ぶりの安値まで売り込まれた。 自社株購入プログラムを停止する方針が嫌気された。スウェーデンのト ラックメーカー、スカニアは2.1%安。同社取締役会の委員会はフォル クスワーゲン(VW)の買収案に応じないよう呼び掛けた。

ストックス欧州600指数は前日比0.6%高の327.93で終了。一時 は0.5%下げた。前日は1.1%上昇していた。

ルツェルン州立銀行(スイス)のトレーダー、ベンノ・ガリカー氏 は「市場関係者がプーチン大統領から聞きたかったのは、ウクライナの 主権を尊重し、クリミアだけで満足するという言葉だった。そのような 発言が聞かれたので、安心感から多少値上がりした」と述べた。

18日の西欧市場では18カ国全てで主要株価指数が上昇。独DAX指 数は0.7%、仏CAC40指数は1%それぞれ上昇。英FTSE100指数 は0.6%高となった。

原題:Europe Stocks Rally for Second Day After Putin Speech on Ukraine(抜粋)

◎欧州債:ギリシャ中心に周辺国債が上昇-4年ぶり市場復帰見通しで

18日の欧州債市場ではギリシャ国債を中心に域内の高利回り国債が 上昇した。ギリシャが4年ぶりに国債を発行するとの見通しを背景に、 これら諸国の資産への信頼感が高まった。

ギリシャ10年債は続伸。フリソフォイディス社会基盤相は5月まで の国債入札実施を目指すと述べた。欧州連合(EU)の報道官は、経済 改革プログラムの審査でギリシャが債権団と合意に至ったことを明らか にした。

一方、ドイツ国債は上げを消す展開となった。ロシアのプーチン大 統領がウクライナの分割を目指していないと発言したことを受け、域内 で最も安全とされるドイツ国債への需要が後退した。

ノルデア銀行の債券ストラテジスト、ヤン・フォンゲリッヒ氏(ヘ ルシンキ在勤)は「ギリシャでさえも市場復帰について検討できるの は、市場のセンチメントを示すあらたな例だ」とし、「周辺国に対する センチメントはこのところ相当しっかりしてきており、最近見られた一 時的なリスク回避も限定的な影響しか及ぼしていない」と語った。

ロンドン時間午後4時21分現在、ギリシャ10年債利回りは前日比22 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し6.82%。前日は18b p下げていた。同国債(表面利率2%、2024年2月償還)価格はこの 日、1.335上げ74.775。

ポルトガル国債は上昇し、10年債利回りは9bp下げ4.43%となっ た。同国はこの日、2015年10月償還債を5000万ユーロ相当買い戻した。

ドイツ10年債利回りは前日からほぼ変わらずの1.57%。一時 は1.55%まで下げた。14日には昨年7月以来の低水準となる1.50%まで 低下していた。

原題:Greek Bonds Lead Euro-Area Periphery Rally on Recovery Optimism(抜粋)

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