日本株の空売り比率最高、紙パや銀行が高比率-潜在反発力も

日本株の空売り比率が過去最高水準 に達した。ウクライナ情勢や中国経済の先行き懸念など、投資家の相場 に対する弱気心理を映す一方、将来的には決済のために買い戻す必要が あり、株価反発の潜在的なエネルギーにもなる。

東京証券取引所の公表データによると、市場全体の売買代金に占め る空売り比率は17日に前週末比5.8ポイント高い36.1%に急上昇。2 月14日の34.9%を上回り、東証が日次公表を開始した2008年10月以降の 最高水準を記録した。過去1年の平均値は24.5%だ。株式相場との関連 性を見ると、空売り比率が高まる場面でTOPIXは下落基調となり、 その後同比率が下がると、TOPIXは上昇に転じる傾向がある。

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの上野賢司シニア・イ ンベストメントマネジャーは、足元の空売り比率上昇について「警戒感 の高まりを反映している」との認識を示した。ウクライナ情勢に起因す る地政学リスクや中国のシャドーバンキング問題は先行きを読みづら く、「リスクを大きく見積もった投資行動になりがち」と言う。一方 で、「悲観のピークが近いことを示唆している可能性」も指摘した。

17日時点で、東証1部33業種で空売り比率が高いのはパルプ・紙 (44.2%)、銀行(44.1%)、証券・商品先物取引(43.1%)、卸売 (40.8%)など。同日のTOPIXは0.8%安の1154.93と4日続落、2 月4日以来、およそ1カ月半ぶりの安値で終えていた。

株価対策として02年に導入された空売り規制は、昨年11月5日から 緩和された。それまでは全銘柄について、直前の価格以下での売りを禁 止(アップティックルール)していたが、11月以降は前日終値に比 べ10%以上下げた銘柄に規制対象が限定されている。また、個人の信用 取引売りでは、51単元以上の取引も可能になった。