ロ大統領の動機、米欧当局者の見方分かれる-歴史も影響か

ロシアのプーチン大統領がクリミア を独立国家として承認する大統領令に署名するなど迅速な動きを見せ、 西側諸国とロシアの間の緊張は一段と高まっているが、米欧当局者にと ってプーチン大統領の行動と動機は依然不可解なままだ。

米国内でも、プーチン大統領をソ連の復活を目指す「妄想家」とオ ルブライト元国務長官らが切り捨てる一方、クリントン前国務長官らは 同大統領について、ナチス・ドイツのヒトラー総統の1930年の戦略から ヒントを得て、東欧の不安定化や冷戦後の秩序のかく乱を図っていると 指摘するなど見方が分かれる。

米情報部門の現役及び元当局者はプーチン大統領の政策決定を理解 するための鍵はロシアの歴史と、同大統領の「ユーラシア連合」構想だ とみる。米情報機関でかつてロシアとユーラシアを担当し、現在はカー ネギー国際平和財団に勤めるユージン・ルーマー氏らは、同大統領が目 指すのはソ連の復活ではなく、迫りくる米欧に対抗するための緩衝地帯 の確保であり、この伝統的な目標に沿って行動していると分析する。

ルーマー氏は「数次にわたる北大西洋条約機構(NATO)の拡 大、米国と旧ソ連圏の一部諸国との関係強化を受け、ロシア側はこれを 押し返し、旧ソ連圏を中心に特権的利益の勢力圏を広げる正当な理由が あると感じている」と指摘。このため同氏らは、クリミアは最初の一歩 にすぎない可能性があり、米欧のロシアを罰する動きを同大統領はさら なる挑発と見なしかねないと警告している。

原題:Putin’s Ukraine Motives Rooted in History Remain Opaque Abroad(抜粋)

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