NY外為:円が下落、リスク志向の高まりで-ルーブル高い

ニューヨーク外国為替市場では、円 が6日ぶりに対ドルで下落。ロシア株とルーブルの上昇で、クリミアで の住民投票の結果が直ちに域内の混乱悪化につながるとの懸念が後退し た。

中国人民元はドルに対して11カ月ぶりの安値に下落。中国人民銀行 (中央銀行)が元の許容変動幅を従来の2倍に拡大した。ユーロは対ド ルで下げを埋める展開。米国と欧州連合(EU)はロシアの当局者らに 対する制裁を発動した。

野村ホールディングスの外国為替ストラテジスト、チャールズ・サ ンタルノー氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、「ウクライ ナ、西側諸国、ロシアの緊張に目立った悪化は見られないようだ。かな りリスクオンの日だった」と述べ、「先週はネガティブな要素がかなり 相場に織り込まれていたため、今のところは安心感が広がっている。多 くの投資家はずっと悪い展開を予想していた」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は主要16通貨のうち15通貨に対 して下落。対ドルでは0.4%下げて1ドル=101円77銭。円は対ユーロ で0.5%下げて1ユーロ=141円68銭。ユーロは対ドルで0.1%未満上昇 の1ユーロ=1.3922ドル。

G7ボラティリティー指数

JPモルガンG7ボラティリティー指数は13ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下して7.47%。年初来の平均は7.88%となって いる。

ルーブルは主要31通貨すべてに対して上昇した。中銀の通貨バスケ ットに対し0.8%高の42.7310ルーブル。

英銀HSBCホールディングスのグローバル通貨戦略責任者、デー ビッド・ブルーム氏(ロンドン在勤)は、「市場は非常に落ち着いてい るようだ」と述べ、「市場は点と点を結びつけて世界全体の問題にする ことは避けている。地域特有の問題だと受け止めている」と続けた。

クリミア自治共和国がウクライナからロシアへの帰属替えを選んだ 住民投票結果について、欧米は違法であるとの見解を示している。ロシ アはウクライナとの国境に約6万人の兵力を展開している。

朝方に米連邦準備制度理事会(FRB)が2月の鉱工業生産指数 (製造業、鉱業、公益事業の生産を対象、季節調整値)を発表した。製 造業の生産指数は前月比0.8%上昇した。前月は0.9%低下だった。同統 計発表後、ドルは対円で堅調を維持した。

円の下落

米10年債利回りの上昇に伴い、円は下げた。ドル建て資産の投資妙 味が高まったことが背景。ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・ グループが日本銀行はハト派的なレトリックを使い始めた可能性がある と指摘したことも、円下落につながった。

日本銀行の黒田東彦総裁は参院財政金融委での答弁で、見通しに変 化が生じ、必要となれば適切な調整をすると述べた。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、円は年初から2.7%上昇。ドルは1.2%下落、ユーロは0.3%上 昇した。

原題:Yen Weakens as Risk Appetite Increases; Russian Currency Climbs(抜粋)

--取材協力:Lucy Meakin.

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