米国株:反発、鉱工業生産上昇で景気楽観-ウクライナを注視

米株式市場ではS&P500種株価指 数が反発。鉱工業生産指数の上昇で景気に対する楽観が強まった。ウク ライナ情勢も注目材料。

ヤフーは4%高。中国最大の電子商取引運営会社アリババ・グルー プ・ホールディングが新規株式公開(IPO)手続きを開始したことを 好感した。レンタカー会社ハーツ・グローバル・ホールディングス は4.8%上昇。同社がレンタル機器部門のスピンオフ(事業の分離・独 立)を実施するとの報道が手掛かり。RBCキャピタル・マーケッツが 目標株価を引き上げたデザインソフト最大手のアドビ・システムズ は1.5%高。一方、カウエンが投資判断を引き下げたベリサインは5.8% 安。

S&P500種株価指数は前週末比1.0%上昇の1858.83で終了。ダウ 工業株30種平均は181.55ドル(1.1%)高い16247.22ドルで終えた。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ投資ストラテジスト、 マーク・ルッシニ氏は「これまでの弱い指標の一部は天候が明らかに影 響したとの見方を、鉱工業生産指数は後押しした」と指摘。天候の影響 を受けた「トレンドは後退し、もっと良い経済指標がこれから発表され る可能性がある」と述べた。

2月の米鉱工業生産は製造業の生産指数が6カ月ぶりの大幅な伸び となった。厳冬の影響から持ち直し始めたことを示唆した。米連邦準備 制度理事会(FRB)が発表した2月の鉱工業生産指数(製造業、鉱 業、公益事業の生産を対象、季節調整値)によると、全体の75%を占め る製造業の生産指数は前月比0.8%上昇した。前月は0.9%低下(速 報0.8%低下)と2009年5月以来の大幅なマイナスとなっていた。

ニューヨーク連銀が発表した3月の同地区の製造業景況指数は5.6 と、前月の4.5から上昇した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエ コノミスト予想の中央値は6.5だった。

FOMC

連邦公開市場委員会(FOMC)が18日から2日間の日程で始ま る。FOMCは昨年12月に850億ドルだった月間の債券購入額を650億ド ルに縮小している。景気が軟化しない限り、毎回の会合で100億ドルず つ縮小する方針を示唆している。

ウクライナからロシアへの帰属替えを選んだクリミア自治共和国の 住民投票結果を受け、米国と欧州連合(EU)はロシアやクリミアの当 局者らに対する制裁を発動した。投票結果はロシアによるクリミア併合 への道を開いた。

EU外相会議は17日、ロシアとクリミア、元ウクライナ当局者ら21 人を対象に資産凍結と査証発給禁止の措置を決めた。米国の制裁はクリ ミアにおけるロシア支持者らの資産などを標的にすると、ホワイトハウ スが同日発表した。米欧の指導者らは制裁強化に含みを持たせているも のの、ロシアのプーチン大統領の出方を見極めるまでは、より懲罰的な 措置を温存する考えだ。

ボラティリティ低下

シェーファーズ・インベストメント・リサーチのシニア株式アナリ スト、ジョー・ベル氏は「市場は週末の投票を受けたボラティリティ上 昇に備えていた。現在はその持ち高の解消が大量に起こっている」と述 べた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数( VIX)は12%低下し15.64。年初からは14%上昇している。

S&P500種のセクター別では10セクター全てが上昇した。工業株 とハイテク株の上げが目立った。IBMは2%、3Mは1.9%それぞれ 上昇し、ダウ平均の構成銘柄で上昇率上位となった。

原題:U.S. Stocks Rise From Three-Week Low as Factory Output Advances(抜粋)

--取材協力:Sofia Horta e Costa.

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