米国債:10年債続落-FOMCは債券購入縮小すると市場予想

米国債市場では10年債が下落。米連 邦公開市場委員会(FOMC)が今週の会合で債券購入プログラムの規 模をさらに縮小させると、アナリストらは予想している。10年債は先 週、週間ベースで2カ月ぶりの大幅上昇となっていた。

10年債利回りは2営業日連続での上昇となった。クリミア自治共和 国がウクライナからロシアへの帰属を選んだ住民投票結果を受け、米国 と欧州連合(EU)はロシアやクリミアの当局者らに対する制裁を発動 した。FOMCは19日、毎月の債券購入額を550億ドルに減らし、政策 金利引き上げの見通しに関してガイダンスを改めると予想されている。 この日発表の経済指標では、ニューヨーク地区の製造業景況指数が上昇 し、米鉱工業生産指数では製造業の生産指数が6カ月ぶりの大幅な伸び となった。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレー ディング担当マネジングディレクター、ジェーソン・ローガン氏「週末 に戦争が勃発しなかったことから、これまで見られた質への逃避が落ち 着いたようだ」と分析。また米量的緩和については「FOMCがさら に100億ドル縮小しない理由はないように思われる」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前週末比4ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上昇の2.69%。同年債(表面利率2.75%、2024年2月償 還)価格は10/32下げて100 1/2。

10年債利回りは先週13bp低下と、1月10日終了週以降で最大の下 げとなった。

10年債利回り予想

ブルームバーグ・ニュースの調査では、エコノミストやストラテジ ストは年末時点での10年債利回りの上昇予想を下方修正している。3月 7-12日に実施した調査では、10-12月(第4四半期)に3.35%に上昇 すると予想。前月の調査では3.40%と見込んでいた。

米商品先物取引委員会(CFTC)の週間建玉報告によると、ヘッ ジファンドなど大口投機家による10年債先物の持ち高は11日終了週にネ ットショートが拡大した。ショート(売り持ち)はロング(買い持ち) を11万8210枚上回った。

FOMC会合

FOMCはイエレン議長の下で初となる定例会合を今週開催する。 1月の会合では毎月の債券購入額を650億ドルに縮小。発表された声明 では「雇用市場の指標はまちまちだったが、ならして見るとさらなる改 善が示された」と記された。

また政策金利に関しては、失業率が6.5%を下回った後も「しばら くは」ゼロ付近に据え置く方針を維持した。

ジェフリーズの政府債エコノミスト、トーマス・サイモンズ氏は 「550億ドルに縮小するだろう。より重要なのは政策金利のフォワード ガイダンスだ」と指摘。「製造業は過去数カ月に弱さが見られるが、大 半は天候が原因だ。安定化の兆しが出始めている」と続けた。

ニューヨーク連銀が発表した3月の同地区の製造業景況指数は5.6 と、前月の4.5から上昇した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエ コノミスト予想の中央値は6.5だった。同指数はゼロが景況の拡大と縮 小の境目を示す。

米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した2月の鉱工業生産指数 (製造業、鉱業、公益事業の生産を対象、季節調整値)によると、全体 の75%を占める製造業の生産指数は前月比0.8%上昇した。前月は0.9% 低下(速報0.8%低下)と2009年5月以来の大幅なマイナスとなってい た。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は0.3%上 昇。2月の全体の鉱工業生産指数は0.6%上昇した。

原題:Treasuries Decline a Second Day Before Fed Amid Crimea Sanctions(抜粋)

--取材協力:Candice Zachariahs、Anchalee Worrachate.

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