ニューニュートラル到来も-米英金利、刺激策解除後も低水準か

「ニューニュートラル」と呼ぶべき だろう。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長とイングラン ド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁が歴史的低水準にある政策金利の 引き上げを開始しても、これら金利は過去の平均を下回る水準にとどま ると投資家は見込んでいる。

米英金融当局に早期利上げの計画はないが、経済情勢の改善に伴 い、ニュートラル(中立的)なレベルとしてどのような金利水準が適切 かをめぐる議論が巻き起こっている。金利スワップの動向によると、米 国のフェデラルファンド(FF)金利は5年後に3.1%に達すると見込 まれるが、これは2007年まで20年間の平均(4.8%)を下回る。英中銀 の主要政策金利は次の利上げ局面で2.8%に達すると予想されている が、これも長期平均(5%)の約半分だ。

ドイツ銀行の主任国際エコノミスト、トルステン・スロック氏(ニ ューヨーク在勤)は「潜在成長率が危機前より低くなり、少なくとも今 後数年間は低い状態が続くとの見方が支配的だ」と指摘。従って中銀の 政策金利も比較的低い水準になろうと語った。

08年のリーマン・ブラザーズ・ホールディングス破綻とその後のリ セッション(景気後退)に続く金融市場の混乱に対応するため、世界各 国の金融当局は緊急措置を導入。FRBは08年12月にFF金利の誘導目 標をゼロ付近に引き下げ、英中銀は09年3月、0.5%に利下げした。米 英金融当局は現在、投資家の利上げ観測が高まるのを抑えようとしてい る。

原題:New Neutral Looms for Yellen-Carney Even When Stimulus Removed(抜粋)

--取材協力:Simon Kennedy.

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