ロシア大統領に制裁の脅し効かない恐れ、軍投入拡大も

欧米首脳らはさまざまな制裁をちら つせてロシアのプーチン大統領のウクライナでのさらなる動きを思いと どまらせようとしている。しかしそれに失敗した場合、プーチン大統領 は既に掌握したクリミア以外の地域へと軍を進める選択をする可能性が ある。

プーチン大統領は先月、軍を投入しクリミア半島を実効支配して以 降、翻意の兆しを見せていない。米国と欧州は一段の制裁を警告し圧力 を強めているものの、ウクライナ東部で頻発する親ロシア派の抗議行動 がロシアの軍事力行使の口実になる可能性がある。

モスクワに本拠を置く外交防衛政策会議の責任者、フョードル・ル キヤノフ氏は12日の電話インタビューで、「ウクライナ東部でのロシア の軍事行動の可能性を私は排除しない。ただそれは当面の優先課題では ない」と発言。「ウクライナ当局がデモを制圧した場合、ロシアは対応 するだろう」と指摘した。

プーチン大統領は欧米との対立の長期化やイランのような孤立に陥 るリスクと、ウクライナを自分たちの陣営に引き入れようとする欧米の もくろみを崩すという自らの目標の間でバランスを取る必要がある。次 に事態が大きく動くとみられるのはロシア編入の是非を問う16日のクリ ミア住民投票だ。オバマ米大統領やドイツのメルケル首相はこの住民投 票は国際法に違反していると警告してきた。

ロンドンを拠点とするシンクタンク、欧州改革センター(CER) の外交政策ディレクター、イアン・ボンド氏は電話インタビューで、 「現段階でプーチン大統領にどれだけ強い警告を発することができるか で状況は大きく違ってくるだろう」と述べた上で、「ウクライナで実効 支配地域を拡大できるとプーチン大統領が考えるリスクは存在する」と 指摘した。

原題:Putin’s Ukraine Ambition Unimpeded by Sanctions as Crimea Looms(抜粋)

--取材協力:Nicole Gaouette、Jonathan Tirone、Brian Parkin、Patrick Donahue、James G. Neuger.

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