中国の決断時期近づく、刺激策導入の是非-投資や生産鈍化で

中国の都市部固定資産投資が1-2 月としては2001年以来の低い伸びにとどまり、工業生産の増加率が市場 予想以上に鈍化したことを受けて、中国当局に景気刺激策を求める圧力 が強まっている。李克強首相はそうした措置を避けたいとの考えを示し たばかりだ。

李首相は13日の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)閉幕後の 記者会見で、14年の成長率目標(7.5%)達成への自信を示した。その 2時間後に発表された1-2月の工業生産は世界的な金融危機以降で最 も小さい伸びとなり、小売売上高の増加率は1-2月分として04年以来 の低水準だった。

ソシエテ・ジェネラルは、一連の指標を受けて中国当局が約2年ぶ りの預金準備率引き下げなどの成長押し上げ策を講じる可能性が高まっ たと指摘する。雇用や所得、今年の成長率目標の達成が危うくなれば、 環境汚染対策やシャドーバンキング(影の銀行)抑制、与信ブームに伴 うリスクの制御を目指す指導部の決意が試されることになる。

INGグループのアジア調査責任者、ティム・コンドン氏(シンガ ポール在勤)は「中国の指導部は改革および成長目標の維持、特に雇用 面での目標維持に真剣な姿勢を示している」とし、景気刺激策が必要か どうか「決断の時期が近づいている」と述べた。

相次ぐ下方修正

バンク・オブ・アメリカ(BOA)は、今年に入ってからの人民元 相場下落と銀行間金利の低下は、中国当局が既に景気下支えを図ろうと していることを示すと分析する。同社の香港在勤エコノミストは13日、 中国の1-3月(第1四半期)の成長率見通しを従来の8%から7.3% に、14年通年については7.6%を7.2%にそれぞれ下方修正した。

このほか野村ホールディングスとJPモルガン・チェース、 UBS、みずほセキュリティーズアジア、大和証券キャピタル・マーケ ッツの少なくとも5社が、13日の統計発表を受けて中国の成長率見通し を引き下げた。

HSBCホールディングスの中国担当チーフエコノミスト、屈宏斌 氏(香港在勤)は、「政策対応があったとしても全面的な刺激策でな く、選択的かつ抑制的な措置になるだろう」と指摘。民間投資に対する 参入障壁を低くすることや地下鉄などのインフラ投資加速などが考えら れると述べた。

預金準備率

ソシエテ・ジェネラルの中国担当エコノミスト、姚煒氏(香港在 勤)は、1-2月の工業生産と小売売上高について、「急激な鈍化だ」 と指摘。「中国政府の許容範囲を超えている。従って、かなり早い時期 に預金準備率の引き下げ、あるいは何らかの緩和措置を講じると考え る」と語り、政府が7.5%の成長率目標を達成したいのであれば、「向 こう数日以内」の預金準備率引き下げもあり得ると予想した。

預金準備率については、みずほも引き下げの可能性が高まっている とみる。これに対してINGのコンドン氏は、準備率を引き下げれば 「中国の状況はわれわれが考えていたよりずっと悪いとの重大なサイン を世界に送る」ことになるとし、「当局はそうしたことを繰り返すのを 望んでいないだろう」と述べた。

原題:China Stimulus Choice Near as Investment at 13-Year Low: Economy(抜粋)

--取材協力:Nerys Avery、Xiaoqing Pi、Rachel Butt.

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